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人件費・要員管理のための「戦略」「財務」「業務」の3つのアプローチを解説。管理会計に偏っていないのがいい。
『人件費・要員管理の教科書 (労政時報選書)』(2012/07 労務行政)
本書の「まえがき」にもその指摘があるように、「適正な要員数と人件費」についてこれまで書かれた本は、管理会計の視点から技術的な解説をしたものが多いように思います(リストラのための余剰人員の算出方法に絞ったものも少なからずあるネ)。
しかし、実際にそうした実務を行っている側からすると、管理会計以外の要素がモロモロ絡んでくることも多いと感じられるのではないでしょうか。
例えば、企業として今どのような仕事に取り組むことが重要であるのか、あるいは、今の業績を維持しようとするとどれぐらいの業務量をこなさないといけないのか、また、現在その業務は本当にムリ・ムダなく最適に遂行されているのか、更には、企業を成長させるために新たにチャレンジしなければならないことは何か、といったことも考えるべき要素に含まれるでしょう。
これらは、どれをとっても結論を出すのが難しいものですが、少なくとも、労働分配率がどうのこうのといった管理会計技術だけでは結論は導き出せないと考えられます。
こうしたことを踏まえ、本書の著者は、スピードが求められる現在の企業経営においては、経営者の(言わば、将棋の世界で言うところの)"大局観"に基づく判断(著者はこれを「プロフェッショナル・ジャッジメント」と呼んでいる)に頼るところが多くあり、実際、この"大局観"に基づく「判断」は大事であって、その養成に注力することが求められるとしています。
本書では、要員計画策定と総額人件費管理において、正しい"大局観"を持ち、的確な「判断」を行なうためには、「戦略アプローチ」「財務アプローチ」「業務アプローチ」の三つのアプローチの、それぞれの基本とその組合せの必要性を理解し、「管理技術」を身につけることが肝要であるとしています。
「戦略アプローチ」とは、会社の投資を考えて、経営判断によって決定していくアプローチであり、「財務アプローチ」とは、きちんと利益が出るようにするために要員を算出するアプローチであり、「業務アプローチ」とは、発生する業務量をしっかりこなしていけるためのアプローチを指します。
本書は、これら「管理技術」の解説に主眼を置き、人件費・要員計画の策定の基礎から応用までを分かりやすく解説しており、4章・5章・6章での三つのアプローチの各解説に入る前に、2章・3章で「適正要員数と適正人件費算定の基本」や、人件費とは何かについても解説していますが、管理会計の専門的な技術解説には深入りせず、後半の三つのアプローチについて説いた部分の理解を助けるための程度に止めています。
幅広い視野に立って解説されているだけでなく、基本解説および各アプローチの解説において、逐一、事例を掲げながら説明しており、読み終えると一冊"ドリル"を仕上げたような読後感がありました(購入特典として、現状分析から計画策定、将来予測まで、そのまま使える各種エクセルツールも、ウェッブでダウンロードすることが可能)。
結局、ここで言う"大局観"とは、単なる経験に基づく"ヤマ勘"を指すのではなく(もちろん経験も大事だろうが)、多角的な視点に立った「管理技術」に裏付けされたものであるということになるのでしょう。"大局観"を"センス"という言葉に置き換えれば、"技術あってのセンス"ということになるのでは。
経営者の頭の中にあるイメージのレベルも含めれば、要員管理・人件費管理を行っていない会社というのは、まず皆無かと思うのですが、例えば「業務アプローチ」のレベルでどこまで突き詰めて行っているかというと、心許無くなる会社もあるのではないでしょうか。
実際、赤字だからと言ってリストラして、リストラしたら黒字になって、黒字になったからと言って人を採用したら赤字になってまたリストラ...といったことを繰り返している会社もあることだし...(「業務改善」といった業務アプローチどころか、「選択と集中」といった戦略アプローチからして無かったりする)。
「戦略的アプローチ」「財務アプローチ」「業務アプローチ」の三つのアプローチの理解およびその組み合わせによってこうした"大局観"(センス)を養うことは、経営者に限らず、人事や財務の担当者にとっても重要なことであると思われ、本書を読むことが、自身の知識の充実やち啓発だけでなく、自社の要員管理・人件費管理の在り方をチェックすることに繋がる場合もあるかもしれませんね。
最終章・第7章の「より一層の組織効率の向上に向けて」に、「日本的経営」と言われるイデオロギーの中に「事業戦略と人事戦略の連動性の弛緩」というのがあって、事業戦略と経営戦略の連動性を否定するものではないが、デジタルには連動させない特質があり、これを"腹芸"のような知恵として評価し、むしろ「事業戦略と人事戦略の連動性の弛緩」をマネジメントの基礎概念の中に入れておくべきだとしているのには、ナルホドと思いました。










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森岡孝二氏
岩本充史 弁護士(安西法律事務所)2012年10月6日リーガロイヤルホテル東京

"企業側"の労務専門の弁護士によって書かれた、主に中小企業の経営者向けの労務トラブル回避のためのガイドブックであり、著者の向井蘭弁護士は、合同労組・ユニオン対応のあり方についてのセミナーや著書などでも、自らの経験に基づく実際的なノウハウを示して好評を博している気鋭の若手弁護士です。





相原 孝夫 氏


ドミニク・テュルパン



三谷 宏幸 氏(ノバルティス ファーマ社長)


國貞 克則 氏(略歴下記)




八木 洋介 氏(LIXILグループ執行役副社長 人事総務・法務担当)
本書は、「日本GE」でHRリーダーなどを務め、'12年4月に住生活グループ(トステム、INAX、新日軽、東洋エクステリアの各社とLIXILが合併してできた会社。同年7月に社名を「LIXILグループ」に変更)に執行役副社長として転じ、人事・総務・法務を担当している八木洋介氏が、「人事」について語ったものに、「キャリア」「リーダーシップ」の研究者である神戸大学の金井壽宏教授が、章ごとに解説を加えた構成となっています。



元マイクロソフト日本法人社長の成毛眞氏によるもので、そう言えば『本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!』(三笠書房)なんていうのもあったなあ、この人。基本的に小説などは読まないみたいで、ノンフィクション一本。それにしてもすごく広いジャンルの本を読んでいるなあと。
因みに著者は、2011年に自らのブログで呼びかけて始めた、ノンフィクションに限定した「HONZ」という書評サイト及び書評勉強会を始めていて、今やその「HONZ」のサイトの会員であるレビュアーによって紹介された本が、書店で売れ筋になるほどの影響力を持っているそうです(氏自身は、「HONZ」は書評サイトではなく、「おすすめ本」を紹介するサイトであると断っている)。
『ノンフィクションはこれを読め!』の方が情報量としては多いけれど、『面白い本』の方が新刊書に限っていない分、 『ノンフィクションはこれを読め!』よりある意味幅広いとも言えるかも。それでいてすらすら読めるのは、成毛氏のその本の「面白どころ」の掴み方が上手いのかも。この辺りも立花氏に通じます(面白くないところは、本人もスキップして読んでるんだろなあ。そうでないと、こんなに読めないよ)。








『2014年、中国は崩壊する』は以下の4章構成。
川村氏は、尖閣諸島を巡って今すぐに中国側から戦争を仕掛けてくる可能性は少なく、但し、将来は台湾を領有することで東シナ海、南シナ海を自国の"庭"とし、(原子力潜水艦で移動しながら核ミサイルを発射することを可能にすることで)米国と拮抗する軍事大国にならんがために、中国はいつの日か"尖閣を獲りに来る"と。但し、現時点での"中国海軍の実力"は、航空母艦はウクライナから購入して改修した「遼寧」1隻のみで、艦載機の離発着(所謂"タッチ・アンド・ゴー")の実績も無く(この点について'12年11月に離発着訓練に成功したとの中国海軍の発表があったが)、中国が空母を運用していくには未だかなりの課題が残っているようです。

第4章では、購買力平価から見た円の価値を探っていますが、マクドナルドのビックマックの購買力平価を基準に、各国の通貨価値を探っている点が興味深く、どうしても対ドルレート基準でのみ円の価値を見ようとしがちになる世間に対し、新たな価値基準を示すとともに(これで見ると必ずしも"円高"ではないということになる。但し、これは、"こんな見方も出来る"程度に捉えるべきではないか)、日銀の円安にするための市場介入の失敗及び各国の冷ややかな対応の背景が解説されています。
青山和夫氏 
石田英一郎(1903-1968)


であり、こうした捏造されたマヤ文明観がオカルトブーム、商業主義と相まって横行していることに対して著者は憤りを露わにしています。
映画「インディー・ジョーンズ」シリーズの「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」('08年/米)などに出てくる"クリスタルスカル"のモチーフとなった"マヤの水晶の髑髏"も19世紀にドイツで作られたものと判っているそうで、東京ディズニーシーのアトラクション「クリスタルスカルの魔宮」も、その名からしてマヤ文明への正確な理解を妨げるものということになるようです。


「ウルトラQ」もさることながら、個人的には、やはり「ウルトラマン」('66~'67年)「ウルトラセブン」('67~'68年)辺りが懐かしく、とりわけ「ウルトラセブン」はシリーズを通しても質量ともピークであったように思います(主題歌のレコードだったかソノシートだったかを買ったなあ)。
「ウルトラセブン」の最終回、密かにダン(森次浩司)を想うアンヌ隊員(菱見百合子)に対し、ダンは僕は人間じゃなくてM78星雲から来たウルトラセブンなんだと告白、「びっくりしただろう」と言うと、アンヌが「ううん、人間であろうと宇宙人であろうとダンはダンに変わりない」と言い、最後の戦いを終えたらM78星雲に帰らなければと言うダンことウルトラセブンに「行かないで」と言ってすがろうとしていたのが、今思えばスゴイなあと思いました(ダンはそれを突き放してウルトラセブンに変身する)。
中高年向け週刊誌などで時折組まれる「懐かしのヒーロー」特集などによくあるように、どういった俳優が科学特捜隊やウルトラ警備隊のメンバーを演じたといった表記はなく、ハヤタ隊員、モロボシ・ダン隊員、フジ・アキコ隊員、アンヌ隊員いった役名のみの記載となっています。松坂慶子など後に有名になる女優が子役時代やアイドルとして売り出し中の頃に宇宙人役や宇宙人に操られる人間役で結構出演していたりもするのですが、そうした場合も
同様に本書の中においては役名のみで表記され、あくまでも「怪獣」「宇宙人」を中心に据えた作りになっている点などは、(そのことで物足りなさを感じる中高年もいるかもしれないが)本来の"永久保存版"という趣旨にそぐった作りとなっているように思いました。

「ウルトラマン」●演出:円谷一ほか●監修:円谷英二●制作:円谷特技プロダクション●脚本:金城哲夫ほか●音楽:宮内国郎●出演:小林昭二/黒部進/石井伊吉(毒蝮三太夫)/二瓶正也/桜井浩子/平田昭彦/津沢彰秀●放映:1966/07~1967/04(全39回)●放送局:TBS 




地球防衛軍:タケナカ参謀(佐原健二)/ヤマオカ長官(




「ウルトラセブン(第49話)/史上最大の侵略(後編)」●制作年:1968年●監督:満田かずほ(穧)●脚本:金城哲夫●特殊技術:高野宏一●音楽:冬木透●時間:30分●出演:山昭二/森次浩司(森次晃嗣)/菱見百合子(ひし美ゆり子)/中石井伊吉(毒蝮三太夫)/阿
知波信介/南廣/佐原健二/宮川洋一/藤田進●放送局:TBS●放送日:1968/09/08(評価:★★★☆)
「ウルトラセブン」最終回#2 衝撃の告白![5ウルトラセブン Vol.12 [DVD].jpg](http://hurec.bz/book-movie/5%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%20Vol.12%20%5BDVD%5D.jpg)
(第49話)藤田 進(地球防衛軍・ヤマオカ長官)



「ファンタジア」('41年、日本公開'55年)の見開き4ページにわたる紹介を筆頭に(これ、確かに名作ではある。本書にも紹介されている「ネオ・ファンタジア」('76年/伊)の方が大人向きの芸術アニメで、「ファンタジア」
がレオポルド・ストコフスキーならば「ネオ・ファンタジア」の方はヘルベルト・フォン・カラヤンで迫るが、「ネオ・ファンタジア」は「ファンタジア」より35年も後に作られた作品にしては残念ながらはアニメーション部分がイマイチ)、本書全体としてかなりディズニー偏重ではないかと思われ、イギリス映画である「イエロー・サブマリン」('68年/英)なども制作の経緯が結構詳しく記されているけれども、それらも含め米国においてメジャーであるかどうかという視座が色濃いとも言えます。
個人的には「イエロー・サブマリンン」は、「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」('64年/英)、「ヘルプ!4人はアイドル」('65年/英)などとの併映で名画座で観ましたが、いつごろのことか記憶にありません。劇場(ロードショー)公開当初はそれほど話題にならなかったといいますが、今思えば、日本の70年代ポップカルチャーに与えた影響は大きかったかも。イラストレーターの
芸術アニメに関して言えば、アレクサンドル・ペドロフの「
ロバート・ゼメキス監督の「ロジャー・ラビット」('88年)のような「実写+アニメーション合成作品」も取り上げられていますが、確かにアカデミー視覚効果賞などを受賞していて、合成技術はなかなかののものと当時は思われたものの、合成を見せるためだけの映画になっている印象もあり、キャラクターが飛び跳ねてばかりいて観ていて落ち着かない...まあ、アメリカのトゥーン(アニメーションキャラクター)の典型的な動きなのだろうけれど、これもまたディズニー作品。但し、この作品以降、「リジー・マグワイア・ムービー」('03年)まで15年間、ディズニーは実写+アニメーション合成作品を作らなかったことになります(最も最近の実写+アニメーション合成作は「魔法にかけられて」('07年))。まあ、実写とアニメの合成は、作品全体のごく一部分としてならば、ジーン・ケリーがアニメ合成でトム&ジェリーと踊る「


「白雪姫」●原題:SNOW WHITE AND THE SEVEN DWARFS●制作年:1937年●制作国:アメリカ●監督:デイヴィッド・ハンド●製作:ウォルト・ディズニー●脚本:テッド・シアーズ/オットー・イングランダー/ アール・ハード/ドロシー・アン・ブランク/ リチャード・クリードン/メリル・デ・マリス/ディック・リカード/ウェッブ・スミス●撮影:ボブ・ブロートン●音楽:フランク・チャーチル/レイ・ハーライン/ポール・J・スミス●原作:グリム兄弟●時間:83分●声の出演:アドリアナ・カセロッティハリー・ストックウェル/ルシール・ラ・バーン/ロイ・アトウェル/ピント・コルヴィグ/ビリー・ギルバート/スコッティ・マットロー/オーティス・ハーラン/エディ・コリンズ●日本公開:1950/09●配給:RKO(評価:★★★★)「


「イエロー・サブマリン」●原題:YELLOW SUBMARINE●制作年:1968年●制作国:イギリス●監督:ジョージ・ダニング/ジャック・ストークス●製作:アル・ブロダックス●撮影:ジョン・ウィリアムズ●編集:ブライアン・J・ビショップ●時間:90分●出演:(アニメ画像として)ザ・ビートルズ(ジョン・レノン/ポール・マッカートニー/ジョージ・ハリスン/リンゴ・スター)●日本公開:1969/07●配給:ユナイテッド・アーティスツ●最初に観た場所(再見):北千住・シネマブルースタジオ(07-08-28)(評価:★★★☆)

「錨を上げて」●原題:ANCHORS AWEIGH●制作年:1945年●制作国:アメリカ●監督:ジョージ・シド
ニー●製作:ジョー・パスターナク●脚本:イソベル・レナート●撮影:ロバート・プランク/チャールズ・P・ボイル●音楽監督:ジョージー・ストール●原作:ナタリー・マーシン●時間:140分●出演:フランク・シナトラ/キャスリン・グレイソン/ジーン・ケリー/ホセ・イタービ /ディーン・ストックウェル●日本公開:1953/07●配給:MGM日本支社●最初に観た場所:テアトル新宿(85-10-19).jpg)
」 by Alexandre Petrov(アレクサンドル・ペトロフ) 1999.jpg)
「霧の中のハリネズミ(霧につつまれた

