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シリーズ第1作。ドラマにはなっていない木枯し紋次郎の誕生秘話。

赦免花は散った1.jpg 赦免花は散った 時代小説文庫.jpg 木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った (光文社文庫) .jpg 時代小説傑作選-upq.jpg 木枯し紋次郎2.jpg
『赦免花は散った―木枯し紋次郎股旅シリーズ』『赦免花は散った―木枯し紋次郎 (1981年) (時代小説文庫〈36〉)』『木枯し紋次郎(一)~赦免花は散った~ (光文社文庫)』『この時代小説がすごい! 時代小説傑作選 (宝島社文庫 「この時代小説がすごい!」シリーズ)』「木枯し紋次郎」(中村敦夫)
挿画:岩田専太郎
赦免花は散った_2岩田専太郎.jpg 宝島社の「『この時代小説がすごい!』が選ぶ!時代小説ベストテンアンケート」第2位。

 天保6年、渡世人の紋次郎は、母親の死に目を看取りたいという幼馴染みで兄弟分の左文治の罪を代わりに被って、三宅島に流罪になっている。三宅島の囚人たちはみな飢えに苦しんでいて、島からの脱出を試みたりしている。脱出が未遂に終わって、島を出られなかった者は、銃殺されていくのだった。紋次郎の赦免花は散った02岩田専太郎.jpg島での同居人・清五郎ほか、捨吉、源太、お花の4人組も、脱出を企てている。差し迫った三宅島の火山噴火の機を狙い、その混乱に乗じて脱出しようということだ。一時的な身代わりとして島に来ている紋次郎はこの計画に加わらないつもりだったが、新たに島に来た流人から、左文治の母親は9か月前、紋次郎が小伝馬町の牢内にいる頃に亡くなっていたことを知らされ、自分が左文治に裏切られたことを知って、4人組の島脱出計画に加わることにする―。

赦免花は散った講談社ロマンブックス.jpg 「赦免花は散った」は「小説現代」1971(昭和46)年3月号に発表された作品で、「帰ってきた紋次郎」シリーズまで入れると28年間、全113編にもなる「紋次郎もの」の第1作、始まりの作品です。そのデビューが流刑島としての三宅島だったというのはやや意外でした。いきなり、島における悲惨を極める流人生活が克明に描写され、島流しが「遠回しの死刑」といっていいほどに、肉体的にも精神的にもギリギリまで追い詰められる地獄の刑罰であることを物語っています。

『赦免花は散った―木枯し紋次郎(一)』('72年/講談社ロマン・ブックス)

 紋次郎は、島に流される時に、自分の後追いするように自殺した両替屋の「お夕」のことを毎日供養の気持ちで思ってみたり、三宅島では「お夕」と同じ名前の流人の妊婦の世話をしたりしますが、紋次郎が世話した島の「お夕」は子連れ自殺したために紋次郎の気遣いは報いられることなく、また、最終的には、もう1人の「お夕」にも左文治と通じ合って自分を裏切っていたことを知ることになり、日々の供養もまた無意味だったことを知るに至ります。

 島からの脱出行で、清五郎、捨吉、源太、お花の4人組は生存本能剥き出しの獣のような争いとなり、結局、紋次郎だけが江戸に帰還して左文治と対峙します。お腹の中に左文治の子がいるというお夕の訴えを退け、「もう、騙されねえぜ!」と一喝して左文治を仕留め、お夕には「お夕さん、甘ったれちゃあいけませんぜ。赦免花は散ったんでござんすよ」と言い捨てます。

 「赦免花」とは蘇鉄の花のことで、流刑の島では蘇鉄の花が咲くと赦免船がやって来るという言い伝えが根拠のないまま自然発生的に流布されており、そのことに由来する呼び名です。と言っても、今ここで「赦免花は散ったんでござんすよ」と言ってもお夕には何のことだか分かるはずもなく、紋次郎自身、なぜ自分がそう言い捨てたのか分からないでいます。但し、その後に、「しかし、それでもよかった。赦免花は散ったと口にした瞬間から、紋次郎は新しい自分になったような気がしたのだった」と続きます。

「木枯らし紋次郎」撮影現場で(中村敦夫/笹沢左保)
笹沢左保2.jpg まさに、虚無感漂うアンチ・ヒーロー木枯し紋次郎の誕生の瞬間であり、当エピソードは紋次郎誕生秘話と言えるものですが(当時紋次郎は30歳で、渡世の道に入って14年という設定らしい)、翌'72年1月1日からフジテレビ系列でスタートした中村敦夫主演のテレビドラマ「木枯し紋次郎」では、全38話を通じてこのエピソードは映像化されていないようです('77年から'78年にかけて東京12チャンネルで放映された「新 木枯し紋次郎」全26話についても同様)。"誕生秘話"という特殊な位置づけであるだけに、通常のシリーズの中には入れにくいのでしょう。一方で、中島貞夫監督、菅原文太主演の映画「木枯し紋次郎」('72年/東映)がこの「赦免花は散った」を原作としているとのことで、初の時代劇出演だった菅原文太の紋次郎がどのようなものだった観てみたい気もします

木枯し紋次郎3.jpg木枯し紋次郎 .jpg「木枯し紋次郎」●演出:市川崑/森一生/手銭弘喜/大洲斉/出目昌伸/小野田嘉幹 他●プロデューサー:浅野英雄/阪根慶一/大岡弘光/小嶋伸介●脚本:服部佳/久里子亭(和田夏十、市川崑)/山田隆之/大野靖子/大藪郁子 他●撮影:宮川一夫/森田富士郎●音楽:湯浅譲二(主題歌「だれかが風の中で」(作詞:和田夏十、作曲:小室等、編曲:寺島尚彦、歌:上條恒彦)●原作:笹沢左保●出演:中村敦夫/森内一夫/森下耕作/美樹博/(以下、非レギュラー)小川真由美/小池朝雄/植田峻/二瓶康一/原田芳雄/加藤嘉/藤村志保/大出俊/香川美子/常田富士男/赤座美代子/野川由美子/小松方正/浜村純/鰐淵晴子/阿藤海(快)/小山明子/太地喜和子/(ナレーター)芥川隆行●放映:1972/01~05、1972/11~1973/03(全38回)●放送局:フジテレビ

【1981年文庫化[富士見書房・時代小説文庫(『赦免花は散った―木枯し紋次郎』)]/1997年再文庫化[光文社文庫(『木枯し紋次郎(一)~赦免花は散った~』)]/2016年再文庫化[宝島社文庫(『この時代小説がすごい! 時代小説傑作選』)]】

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作者の初期代表作。冒頭の60年代の六本木の描写が純文学っぽくてノスタルジーを感じる。

少女ミステリー倶楽部.jpg 笹沢佐保 六本木心中 角川文庫旧版.jpg 笹沢佐保 六本木心中 角川文庫.jpg  笹沢佐保 六本木心中 リバイバル.jpg 心中小説名作選 (集英社文庫).jpg
少女ミステリー倶楽部 (光文社文庫)』/『六本木心中』角川文庫旧版/『六本木心中 (角川文庫―リバイバルコレクション エンタテインメントベスト20)』『心中小説名作選 (集英社文庫)

六本木心中 (National novels).jpg 六本木が本当の六本木だったころ、休学中の大学生・海老名昌章(21歳)は、深夜のバーで16歳の高校生・芥川千景と知り合う。千景はお腹に父親の分からぬ4カ月の子がいると、昌章に悪戯っぽく告げる。互いに一人ぼっちであることがふたりを結びつける。その孤独を癒すために二人の出た行動とは―。

 1962(昭和37)年に「小説中央公論」に発表された笹沢左保(1930-2002/享年71)の初期代表作(当時32歳)。と言っても、作者は締切りに追われて書いて、原稿用紙80枚の予定が書けなくて10枚減らして書いて、いやいや編集者に渡した作品だったそうですが、それが編集部で意外と好評だったとのことです(結局は作者の代表作の1つになった)。
六本木心中 (National Novels)

 1962年下期・第48回直木賞の候補作となり、これは『人喰い』('60年)、『空白の起点』('61年)に続いて3度目で、前2回と同様「受賞確実」との前評判でしたが("九分九厘"とまで言われた)、またも選に漏れています。選考委員の中で重鎮・松本清張が「松本清張2 .jpg氏の作品の中で最優秀とは云えないが、最近の氏の活動は職業作家として将来性ある才能を感じさせるに十分である」「いうまでもなく笹沢氏はすでに流行作家だが、だからといって、受賞対象から外す理由はないように思う」と"珍しく"推薦するコメントを寄せているのに落選したのは皮肉だったと言えるかもしれません(但し、松本清張はこの選考会は欠席している)。結局、笹沢佐保は、4度候補になりながら直木賞を獲ることがありませんでした(「木枯らし紋次郎」シリーズがヒットして、逆に賞を与え辛くなったのではないか)。

 話の舞台は六本木、と言っても、80年代のバブルの頃の六本木はイメージできるけれど、60年代の六本木はさすがにイメージしにくいかも。しかしながら、この作品の冒頭の当時の「麻布六本木」界隈の描写は、リアルタイムで知らなくとも、何となく雰囲気を伝えるものがあっていいです。描写が推理小説というより純文学小説っぽく、当時の六本木を知らないのに何となくノスタルジーを感じます(今の六本木のような煌びやかな印象は感じられないなあ。竜土町や霞町って今のどのあたりか、思わず調べてみた)。

 つい最近、光文社文庫の『少女ミステリー倶楽部』に収められ、久しぶりに再読しましたが、冒頭の六本木の描写に時間がかかり過ぎたのか、文庫解説の新保博久氏も指摘するように、結末部分はやや書き急いだ感もあります。でも、時代に漂う若者の虚無感のようなものは感じられます。主人公の男女は、現代における「自殺サイト」を求めてネットを彷徨っているような少年少女とも通底するのでしょうか。個人的には、ちょっと違う気がします。

 もう一つ新保博久氏が指摘していることは、1962年3月まで前年から朝日新聞に連載されていた大岡昇平の『若草物語』(後に『事件』と改題)との相似が見られるとのことです。妊娠した少女との結婚を反対する身内を少年が殺した事件を、途中から法曹関係者の視点で描いている点は確かに似ていると思いました。でも、この「六本木心中」は、作者の完全なオリジナルとみるべきでしょう。

 やや時代がかった作為が感じられる後半よりも、主人公・昌章と少女・千景との出合いを描いた前半の方がいいです。今までいろいろなアンソロジーに収められていますが、やはりタイトルは、繰り返しそうした形で取り上げられる要因の一つになっているかと思われ、成功要因になっていると思います。

心中小説名作選 (1980年) _.jpg【1962年単行本[東都書房『第三の被害者』所収]/1968年新書化[文華新書『六本木心中』所収]]/1971年文庫化[角川文庫『六本木心中』所収]]/1980年再文庫化[集英社文庫『心中小説名作選』所収/1989年再文庫化[講談社文庫『ミステリー傑作選〈特別編 1〉1ダースの殺意』所収]/1996年再文庫化[角川文庫―リバイバルコレクション エンタテインメントベスト20『六本木心中』所収]/2004年再文庫化[光文社文庫『甘やかな祝祭』所収]/2008年再文庫化[集英社文庫『心中小説名作選』所収]/2008年ノベルズ化[National Novels(ナショナル出版)『六本木心中』所収]/2017年再文庫化[光文社文庫『少女ミステリー倶楽部』所収]】
心中小説名作選t.jpg心中小説名作選 (1980年) (集英社文庫―日本名作シリーズ〈8〉)
●『少心中小説名作選』 ('80年・'08年/集英社文庫) 家族の残酷な死を、詩の如く昇華した、川端康成「心中」。戦争に翻弄された三人の男女、田宮虎彦「銀心中」。現実から逃避し愛欲に溺れる二人、大岡昇平「来宮心中」。江戸時代の庶民の心中を俯瞰的に物語る、司馬遼太郎「村の心中」。少女と孤独な魂を通わせた男の虚無、笹沢左保「六本木心中。男女の業と欲の凄まじさを描ききった、梶山季之「那覇心中」。全6編。
     
《読書MEMO》
●『少女ミステリー倶楽部』 ('17年/光文社文庫)
オルレアンの少女(江戸川乱歩)/少女(連城三紀彦)/うす紫の午後(仁木悦子)/少女と武者人形(山田正紀)/五島・福江行(石沢英太郎)/白い道の少女(有馬頼義)/路地裏のフルコース(芦辺拓)/汽車を招く少女(丘美丈二郎)/老人と看護の娘(木々高太郎)/笛吹けば人が死ぬ(角田喜久雄)/バラの耳飾り(結城昌治)/白菊(夢野久作)/六本木心中(笹沢左保)

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労働組合を背景とした「社会派」と「本格派」のミックス的作品。やや苦い後味。

人喰い 笹沢佐保.jpg 人喰い1960年 (カッパ・ノベルス).jpg 人喰い 講談社文庫1983.jpg 人喰い 日本推理作家協会賞受賞作全集 1995_.jpg 笹沢佐保.jpg
人喰い (P+D BOOKS)』『人喰い―長編推理小説 (1960年) (カッパ・ノベルス)』『人喰い (講談社文庫)』『人喰い 日本推理作家協会賞受賞作全集 (14)』 笹沢 左保(1930-2002)

 1961(昭和36)年・第14回「日本探偵作家クラブ賞(第16回以降「日本推理作家協会賞」)」受賞作。

 ワンマン社長の横暴に不満を募らせる社員らが、それに対抗しようと組合闘争に明け暮れる本多銃砲火薬店。銀行員・花城佐紀子の姉でその工場に勤める花城由記子が、労働争議で敵味方に分かれてしまった恋人で、社長の一人息子である本多昭一と心中するという遺書を残して失踪する。しかし、死体が発見されたのは昭一だけで、依然として姉は行方知れずのままで、遂には殺人犯人として指名手配を受けてしまう。姉・由記子にかけられた殺人容疑を晴らそうと、佐紀子は恋人で労働組合の執行委員長の豊島宗和と調査に乗り出す。一方、豊島のつい最近までの恋人だった浦上美土利は、佐紀子に豊島を奪われた恨みから、第二組合を作って豊島を窮地に陥れようとしていた。そんな中、本多銃砲銃砲火薬店社長・本多裕介が何者かによって殺害される―。

人喰い - カッパ・ノベルス.jpg 笹沢左保(1930-2002/享年71)が1960(昭和35)年に発表した初期長編推理小説。作者・笹沢左保は1952年から郵政省東京地方簡易保険局に勤務し、交通事故で療養中に書いた『招かれざる客』が第5回江戸川乱歩賞候補次席となり、この1960年には『霧に溶ける』『結婚って何さ』『人喰い』の3長編を発表、『人喰い』は日本推理作家協会賞を受賞したほか直木賞候補にもなり、これを機に作者は郵政省を退職して専業作家になっています。

 作者は1972年よりCX系列で放送された「木枯らし紋次郎」シリーズの原作者として名を馳せたことから、時代小説作家として知られますが、時代小説に進出したのは70年代に入ってからで、元々は本格推理作家です。この作品も、当時の社会を色濃く繁栄した舞台を背景に、古典的な本格派推理のトリックを用いた「社会派」と「本格派」のミックス的作品です。労働組合がストーリーの背景にありますが(当時の労働組合組織率は今の倍くらいか)、作者は郵政省勤務時代に労働組合の執行委員なども務めています。

 「本格派」でありながら、ある種"人間関係トリック"とでも言うべき要素が入ったプロットであり、これはこれでクリスティの『ナイルに死す』などにも見られる古典的手法でもありますが、この作品については、肝腎の主人公の花城佐紀子が恋愛感情に流されてしまうところが"やや苦い後味"に繋がっているといったところでしょうか。「本格」の部分は良かったように思います。姉・由記子が妹・佐紀子に宛てた遺書の中で自らのことを「オールドミスの平社員」と卑下していましたが、28歳で「オールドミス」というところに時代を感じました。

 この作品の翌年1961年にも、同じく本格推理の『空白の起点』(旧題:『孤愁の起点』)で直木賞候補になっていますが、「新本格ミステリの旗手」と言われながら、1962年発表の短編「六本木心中」で推理小説的な趣向を廃した現代小説に挑戦し、これも直木賞候補になっています。更に、時代小説を書くようになってからも「雪に花散る奥州路」「中山峠に地獄をみた」(共に'71年)が直木賞候補になっていて、しかしこれも受賞に至らず、直木賞をとれなかった人気作家の代表格として今日まで語り継がれています(作者が直木賞をとれなかった経緯は、ウェブサイト「直木賞のすべて 余聞と余分―松本清張〔選考委員〕VS 笹沢左保〔候補者〕」に詳しい)。

 小学館よれば「P+D BOOKS(ピープラスディーブックス)」とは、「後世に受け継がれるべき、我が国が誇る名作でありながら、現在入手困難となっている昭和の名作の数々を、B6判のペーパーバック書籍と電子書籍を同時に、同価格で発売・発信する、まったく新しいスタイルのブックレーベル」だそうです。「第三の新人」など文芸作家がラインナップにある一方で、結城昌治やこの笹沢佐保といったかつての流行作家なども取り上げていて、偶々ですが読み返す機会を与えてくれたのは良かったように思います。

 P+D BOOKSでは、笹沢佐保作品はこの『人喰い』以外では、親友の殺人と自殺の真相を追う社会派ミステリ『天を突く石像』と、青年剣士・沖田総司の一生を描いた『剣士燃え尽きて死す』がラインナップされています。この作家について読んだことのある人ならば、『空白の起点』の方が好みという人もいれば、「六本木心中」を読み返してみたいという人もいるかもしれませんが、『空白の起点』は2016年に講談社文庫版のKindle版が出ており、「六本木心中」は角川文庫で90年代に復刊されています。

笹沢 左保 『人喰い』 .jpg 【1960年ノベルズ版[カッパ・ノベルズ]/1982年文庫化[中公文庫]/1983年再文庫化[講談社文庫]/1991年再文庫化[徳間文庫]/1995年再文庫化[双葉社(『人喰い 日本推理作家協会賞受賞作全集 (14)』]/2016年[小学館・P+D BOOKS]/2018年再文庫化[双葉文庫]】

人喰い (双葉文庫)[2018年5月再文庫化[双葉文庫]]

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