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爽快感があった「バニシング・ポイント」。「イージー・ライダー」より好みか。

「バニシング・ポイント」00.jpg
バニシング・ポイント
イージー・ライダー.jpg イージー・ライダー9.jpg イージー・ライダー3.jpg
イージー・ライダー
「バニシングポイント」2.jpg 1970年代のアメリカ、新車の陸送を仕事としている男コワルスキー(バリー・ニューマン)は、請け負った「白の1970年型ダッジ・チャレンジャー」の陸送で、翌日の午後3時までの15時間でコロラド州デンバーからサンフランシスコまで到着させるという賭けをすることになった。途中、スピード違反で警察に追いかけられ、派手に騒ぎを起こして振り切ったことを地方ラジオ局の盲目の黒人DJ・スーパー・ソウル(クリーヴォン・リトル)に放送されたこともあって、他愛のない賭けは思わぬ大騒動へと発展する。かつてベトナム戦争に従軍した退役アメリカ陸軍軍人であり、レースドライバーであり、警官であったこともあり、そして愛す[「バニシングポイント」.jpgる女を失った男であるコワルスキーは、数々の障害が降りかかろうと、道々に追跡してくる警察を蹴散らし、ただひたすら車を走らせ続ける。そんな彼に対して、スーパー・ソウルを始め、共感するものたちの輪が広がっていき、ある者は協力し、またある者は声援を送った。その有様を苦々しく思う警察は、威信にかけてコワルスキーを止めようと異常なまでの検問をひく。しかし、コワルスキーは自らの消失点(バニシング・ポイント)に向かうかのようにアクセルを踏み続けるのだった―。

「バニシングポイント」シャロ十.jpg この「バニシング・ポイント」('71年)という映画は、まずイギリスで公開され、シーンをカットしてからアメリカ、日本で公開されたために、イギリス公開版にのみ存在するシーンと出演者がいます(行きずりのヒッチハイカー役で出ているシャーロット・ランプリングなど)。公開当時の米国で興行的には奮いませんでしたが、日本では第45回(1971年度)キネマ旬報ベストテンで第5位に選ばれており、米国でもカルト的な人気がある作品です。今回4Kデジタルリマスター版を劇場で見ることが出来ました。

 コロラド州デンバーからサンフランシスコまでの2,000キロを不眠不休、15時間で⾛り切るというコワルスキーの姿を、体制も反体制も超越した乾ききった精神性で鮮烈に描いており、既存の体制や⽂化への反抗や、現実に敗北する主⼈公の姿を描いた多くのニューシネマとは⼀線を画し、何も求めない主⼈公の虚無感が全篇を貫いているように思われます。

 よく比較されるのが、アメリカン・ニューシネマの代表的映画とされる「イージー・ライダー」('69年)ですが、こちらは―、

「イージー・ライダー.jpg メキシコからロサンゼルスへのコカインの密輸で大金を得たワイアット(ニックネームはキャプテン・アメリカ)(ピーター・フォンダ)とビリー(デニス・ホッパー)が、金をフルカスタムされたハーレーダビッドソンのタンク内に隠し、カリフォルニアからマルディグラ(謝肉祭「イージー・ライダー」3.jpg)の行われるルイジアナ州ニューオーリンズを目指して旅に出るというもの。カトリック信者の農夫の家でランチをご馳走になったり、ヒッチハイクをしていたヒッピーを拾って彼らのコミューンへ立ち寄ったりと気ままな旅を続ける二人。旅の途中、無許可で祭りのパレードに参加したことを罵られ、留置場に入れられると、そこで若い弁護士ハンセン(ジャック・ニコルソン)と出会い意気投合。ハンセンの口利きで釈放された2人は、ハンセンと共にルイジアナ州ニューオーリンズに向けての旅を続けるが、「自由」を体現する彼らは行く先々で沿道の排他的な人々の思わぬ拒絶に遭い、ついには殺伐としたアメリカの現実に直面する―。

 クルマとバイクの違いはありますが、自由を求めて旅するロードムービーでありカウンターカルチャーを反映し、マリファナやコカインが出てきて反体制・反権力を象徴しているなど、共通点も多いです。ただ、個人的には「バニシング・ポイント」の方が好みでしょうか。

 両者の違いとしては、まず、「イージー・ライダー」は意外と"安全走行"(笑)しているのに対し、「バニシング・ポイント」にはスピードの魅力があります。これは、娯楽映画としては大きなポイントです。

 また、二人が行き当たりばったりの旅をする、脚本のないヌーヴェルヴァーグ的な作りの「イージー・ライダー」に対し(この点もアメリカン・ニューシネマの代表的映画とされる理由の1つか)、「バニシング・ポイント」の冒頭とラストは繋がっており、こちらは予めよく練られた脚本のように思われます。

 「バニシング・ポイント」の主人公のコワルスキーはずっと一人でいるため、リアルタイムでのセリフはほぼ無く、代わりに過去の出来事が何度もフラッシュバックされることで、主人公の内面が浮かび上がる(観る者に考えさせる)ようになっていて、これも自分の好みです。

 「イージー・ライダー」のラストが哀しいのに対し、「バニシング・ポイント」のラストは壮絶ながらも意思的であり、爽快感があったように思いました。

「バニシングポイント」シャロッと.jpg「バニシング・ポイント」1971.jpg「バニシング・ポイント」●原題:VANISHING POINT●制作年:1971年●制作国:アメリカ●監督: リチャード・C・サラフィアン●製作:ノーマン・スペンサー●脚本:ギレルモ・ケイン(ギリェルモ・カブレラ=インファンテ)●撮影:ジョン・A・アロンゾ●時間:105分●出演:バリー・ニューマン/クリーヴォン・リトル/リー・ウィーバー/カール・スウェンソン/ディーン・ジャガー/スティーブン・ダーデン/ポール・コスロ/ボブ・ドナー/ティモシー・スコット/ギルダ・テクスター/アンソニー・ジェームズ/アーサー・マレット/ビクトリア・メドリン/シャーロット・ランプリング(イギリス公開版のみ)●日本公開:1971/07●配給:20世紀フォックス●最初に観た場所:シネマート新宿(スクリーン1)(23-04-04)((評価:★★★★)

新宿シネマート .jpgシネマート新宿(新宿3丁目「新宿文化ビル」4・5階)スクリーン1(335席)・スクリーン2(62 席)。
2006(平成18)年12月9日、旧「文化シネマ2・3」が「シネマート新宿1・2」、「旧文化シネマ1・4」が「新宿ガーデンシネマ1・2」として、として再オープン、2008(平成20)年6月14日「新宿ガーデンシネマ1・2」が「角川シネマ新宿1・2」に改称。2018(平成30)年7月休館、同月「角川シネマ新宿1」はアニメ作品のみを上映する「EJアニメシアター新宿」に改称、角川シネマ新宿2」は「アニメギャラリー」としてリニューアルオープン。
「バニシング・ポイント」シネマート.png 2023年4月4日「シネマート新宿」

「イージー・ライダー」デニス.jpg「イージー・ライダー」●原題:EASY RIDER●制作年: 1969年●制作国:アメリカ●監督:デニス・ホッパー●製作:ピーター・フォンダ●脚本:デニス・ホッパー/ピーター・フォンダ/テリー・サザーン●撮影:ラズロ・コヴァックス●音楽:ザ・バンド/ザ・バーズ/ホーリー・モーダル・ラウンダーズ/ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス/ロジャー・マッギン/ステッペンウルフ●時間:94分●出演:ピーター・フォンダ/デニス・ホッパー/ジャック・ニコルソン/アントニオ・メンドーサ/カレン・ブラック/ルーク・アスキュー/ロバート・ウォーカー・jr/ルアナ・アンダース /トニー・バジル/フィル・スペクター●日本公開:1970/01●配給:コロンビア映画●最初に観た場所:早稲田松竹(17-05-07)(評価:★★★☆)●併映(2回目):「地獄の黙示録」(フランシス・フォード・コッポラ)

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久しぶりに劇場で観直してみてもやはり解らず、それでも解らないままに圧倒される映画。

地獄の黙示録2017.jpg 地獄の黙示録 特別完全版2017.jpg   地獄の黙示録01ヘリ .jpg
地獄の黙示録 [DVD]」(2017)/「地獄の黙示録 特別完全版 [DVD]」(2017)

地獄の黙示録02 でゅばる.jpg 米国陸軍・ウィラード大尉(マーティン・シーン)に、カーツ大佐(マーロン・ブランド)暗殺の命令が下る。ウィラードと同行者は、哨戒艇でメコン河を上り、やがて、ジャングルの奥地にあるカーツ大佐の王国へとたどり着く―。

 1979年公開のフランシス・フォード・コッポラ監督作品(原題:Apocalypse Now)で(日本公開は1980年)、4年の歳月と3100万ドルの巨費地獄の黙示録03 pm.jpgをかけて作られた大作であり、カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作でもあって、鳴り物入りで日本公開されましたが、当時テアトル東京に観に行って、解らないままに圧倒されたという印象でした。こうした映画って、観てから時間が経つうちに、ああ、あれってこういことだったんだなあとか解ってくることがありますが、この映画に関してそれが無く、ずっと解らないままでした(先日ちょうど37年ぶりに劇場で観たが、今観ても解らず、解らないままに圧倒される?)。そのうち、この映画が"ワースト1"映地獄の黙示録05 kingdom.jpg画に選ばれたりするような時期があり、例えば『大アンケートによる洋画ベスト150』('88年/文春文庫)の際のアンケートでは"ワースト10"のトップに選ばれています。この結果を受けて、『洋・邦名画ベスト150 〈中・上級篇〉』('92年/文春文庫)で故・田中小実昌2.jpg田中小実昌が映画評論家の北川れい子氏との対談で、「ぼくはそんなに気に入らないことはないですね」とし、ワーストに選ばれる作品はみんな大作なんですよ」と言っていて、ナルホドなあと思いました。

長谷川和彦s.jpg地獄の黙示録06 かーつ.jpg 映画の公開前に映画監督の長谷川和彦氏がコッポラ監督にインタビューしていて、この映画のテーマは何かと質問したら、コッポラは「撮っていて途中で分からなくなった」と答えたとのこと。完成作に寄せた序文でもコッポラは、「撮影の間に映画が徐々にそれ自体で一人歩きを始めた」としていて、映画製作のプロセスをウィラード大尉が奥深いジャングルの河を上って行く旅に重ね合わせています。

地獄の黙示録s.jpg 簡単に言ってしまえば戦争の狂気を描いた映画ということになり、ゆえに「地獄の黙示録 ロ.jpg反戦映画」ということになるのかもしれませんが、多くの戦争映画がそうであるように、同時に戦争と人間の親和性を描いた映画でもあるように思います。特にこの映画は、ロバート・デュヴァル演じるサーフィンをするために敵方の前哨基地を襲撃するビル・キルゴア中佐などに、その部分がよく表象されているように思います。もちろんマーロン・ブランド演じるカーツ大佐にも狂気と戦争への親和性は見られ、むしろカーツ大佐は戦争に過剰に適地獄の黙示録07 s.jpg応してしまい、王国を築いて自分でも壊せなくなってしまったため、マーティン・シーン演じるウィラード大尉に「殺される」運命を選んだのかもしれません。立花 隆 2.jpg評論家の立花隆氏は、ギリシャ神話を隠喩的に織り込んでいると述べていますが、ウィラード大尉によるカーツ大佐殺害は、「父親殺し」の暗喩ととれなくもないでしょう。

村上春樹 09.jpg 村上春樹氏が評論『同時代としてのアメリカ』(単行本化されていない)の中でこの映画について、「いわば巨大なプライヴェート・フィルムであるというのが僕の評価である。大がかりで、おそろしくこみいった映画ではあるが、よく眺めてみればそのレンジは極めて狭く、ソリッドである。極言するなら、この70ミリ超大作映画は、学生が何人か集まってシナリオを練り、素人の役者を使って低予算で作りあげた16ミリ映画と根本的には何ひとつ変りないように思えるのだ」と述べていて、コッポラ監督の談話などから映画製作自体が何か自分探しみたいになっていることが窺えることからも、村上氏の指摘はいいところを突いているように思いました。

 この映画は脚本の段階から紆余曲折あり、原作はジョゼフ・コンラッド(1857‐1924)の『闇の奥』ですが、内容はベトナム戦争に置き換えられ、最初にストーリーを書き下ろしたのは、「ビッグ・ウェンズデイ」('78年)のジョン・ミリアス監督で、その第一稿をコッポラ監督が大幅に書き換えています。また、ウィラード大尉は当初ハーヴェイ・カイテルが演じる予定だったのが、契約のトラブルで降板し、地獄の黙示録 ハリソン・フォード245.jpg地獄の黙示録 ハリソン・フォード23.jpgハリソン・フォードの起用も検討されましたが、「スター・ウォーズ」('77年)の撮影があって無理となり、最終的にマーティン・シーンに落ち着いています。ハリソン・フォードは、撮影の見学に来たときに、映画の序盤部分に端役として出演しており、その時の役名は「ルーカス大佐」となっています。


Jigoku no mokushiroku (1979) フレデリック・フォレスト(哨戒艇乗組員シェフ)全米映画批評家協会賞助演男優賞
Jigoku no mokushiroku (1979).jpgフレデリック・フォレスト.jpg「地獄の黙示録」●原題:APOCALYPSE NOW●制作年:1979年●制作国:アメリカ●監督・製作:フランシス・フォード・コッポラ●脚本:ジョン・ミリアス/フランシス・フォード・コッポラ/マイケル・ハー(ナレーション)●撮影:ヴィットリオ・ストラーロ●音楽:カーマイン・コッポラ/フランシス・フォード・コッポラ●原作:ジョゼフ・コンラッド「地獄の黙示録 デニス・ホッパー_11.jpg闇の奥」●時間:153分(劇場公開版)/202分(特別完全版)●出演:マーロン・ブランド/ロバート・デュヴァル/マーティン・シーン/フレデリック・フォレスト/サム・ボトムズ/ローレンス・フィッシュバーン/アルバート・ホール/ハリソン・フォード/G・D・スプラドリン/デニス・ホッパー/クリスチャン・マルカン/オーロール・クレマン/ジェリー・ジーズマー/トム・メイソン/シンシア・ウッド/コリーン・キャンプ/ジェリー・ロス/ハーブ・ライス/ロン・マックイーン/スコット・グレン/ラリー・フィッシュバーン(=ローレンス・フィッシュバーン)●日本公開:1980/02●配給:日本ヘラルド映画●最初に観た場所:銀座・テアトル東京(80-05-07)●2回目:高田馬場・早稲田松竹(17-05-07)(評価★★★★)●併映(2回目):「イージー・ライダー」(デニス・ホッパー)

テアトル東京 1955 七年目の浮気3.jpgテアトル東京2.jpg

テアトル東京内.jpg

テアトル東京
1955(昭和30)年11月1日オープン (杮落とし上映:「七年目の浮気」)
1981(昭和56)年10月31日閉館 (最終上映」マイケル・チミノ監督「天国の門」)

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'94年公開の個人的ラスト・アクション・ヒーロー・ムービー「トゥルーライズ」「スピード」。

『映画イヤーブック 1995』.JPGスピードdvd1.jpg トゥルーライズ dvd2.jpg TRUE LIES movie.jpg
映画イヤーブック〈1995〉 (現代教養文庫)』「スピード [DVD]」「トゥルーライズ [DVD]

 1994年劇場公開の全作品(洋画304本、邦画161本、計465本)にデータと解説を付して収録、ビデオ・ムービー、未公開ビデオのデータなども網羅しているほか、『映画イヤーブック』としては5冊目になるということで、全5冊の総索引も付きました。

 本書での最高評価になる「四つ星」作品は、「トゥルー・ロマンス」「シンドラーのリスト」「さらば、わが愛 覇王別姫」「ピアノ・レッスン」「青い凧」「ギルバート・グレイブ」「パルプ・フィクション」「ショート・カッツ」「スピード」の9作品、一方邦画は、「トカレフ」(阪本順治監督)、「全身小説家」(原一男監督)、「棒の哀しみ」(神代辰巳監督)、「忠臣蔵外伝・四谷怪談」(深作欣二監督)の4作品。

 '94年の映画館入場者数は1億2299万人で、それまでの史上最低だったそうで、前年の「ジュラシック・パーク」のような大ヒット作が無かったということもあるようですが、この頃には平成不況による停滞感が定着して、多くの人が、わざわざ映画館まで行かなくともビデオで観ればいいいという感覚になっていたのではないかなあ。

スピードdvd.jpg ハリウッド映画のアクション系で、「ダイ・ハード」('88年)、「氷の微笑」('92年)のカメラマンだったヤン・デ・ボン(「トータル・リコール」「氷の微笑」のポール・バーホーベン監督と同じくオランダ人)の初監督作品「スピード」('94年)が気を吐きました。

「スピード」('94年).jpg 時速を80キロ以下に落とすと爆発する爆弾を仕掛けたバスの疾走が迫力満点のノンストップアクションで、バスが街中を車をはじき飛ばしながら爆走したり、キアヌ・リーブスが爆弾を解除するために高速で走るバスの下にもぐりこむシーン、或いは、地下鉄の車両が工事現場を破壊しながら地上に突き抜けるシーンなどは実写中心であるため見応えはありました。

スピード01.jpg 脚本を書いたグレアム・ヨストは、 アンドレイ・コンチャロフスキー監督の「暴走機関車」('86年/米)の原「スピード」ホッパー2.jpg案である黒澤明のオリジナル脚本を読んで着想を得たと述懐していますが、その脚本もまずまずではないでしょうか。但し、脚本を含めてよく出来ていた「ダイ・ハード」と比べるのと、トータルではやや落ちるか。キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロック共に頑張っているけれど、爆弾魔のデニス・ホッパー(1936-2010)は、クイズ好きのオタクみたいで、それほど凄味がないような....。デニス・ホッパーということで、期待し過ぎてしまったのかもしれませんが(結局、大掛かりなアクションで見せる映画だった。元々の狙いも概ねそうだとは思うが)。

speed 2s.jpgスピード2  05.jpg ということで、個人的にはヤン・デ・ボン監督には次に期待、というところだったのですが、その続編「スピード2」('97年/米)であっさりコケてしまった感じでした(既に同年の「ツイスター」('97年/米)を観れば、この監督の力量の限度は窺い知れたのだが。因みに、竜巻パニックスピード2 dvd.jpg映画「ツィスター」はアメリカではそこそこヒットしたらしく、アメリカ人にとって竜巻は身近な恐怖なのでしょう(日本にもこうした映画のファンは多いらしく、Amazon.comのレビュー評価などもそう悪くないようだが、個人的には、竜巻をあまりに擬人化し過ぎているように思えた)。「スピード2」は舞台を大型客船に移したことで、看板の〈スピード〉感は無くなり、サンドラ・ブロック演じるヒロインは残りましたがキアヌ・リーブスは出演しておらず、代わりにジェイソン・パトリックが出演していましたが地味で、敵役のウィレム・デフォーの方がむしろ頑張ってはいましたが、それでもデニス・ホッパーに比べるとやはり格下感は否めなかったでしょうか。話の展開にも〈スピード〉感は感じられなかった...(いずれにせよ、キアヌ・リーブスとデニス・ホッパーがいないというのはロスト感が大きい)。
スピード2 [DVD]

トゥルーライズ dvd.jpg 「スピード」の「四つ星」評価に対し、本書で星3つの評価となっている「ターミネーター」シリーズのジェームズ・キャメロンが監督した「トゥルーライズ」('94年)の方が、ユーモアの要素があって個人的な評価はやや上になります。

トゥルーライズ1.jpg アガサ・クリスティの「おしどり探偵」シリーズの現代アクション版みたいで、アーノルド・シュワルツェネッガーはコメディも充分にこなすし、スタント無しのジェイミー・リー・カーティスも良かったです(アクションでもそれ以外でも身体を張った演技をしていたなあ)。

トゥルーライズ jlカーチス.jpg カーチェイスの場面で実際に橋を爆破したというのもスゴいですが、一方で、シュワちゃんがゴールデン・ゲート・ブリッジにしがみつくシーンやハリヤー・ジェット機上でのテロリストとの"生身"のバトルシーンなど、デジタル合成のSFXをふんだんに使っています。

 アクション・シーンをCGで撮るというのは「バットマン リターンズ」('92年)あたりがハシリだそうですが、米国の俳優協会ではその頃から、役者自身がアクションを演じる場面が無くなってしまうということで問題視され始めていたようです。「バットマン リターンズ」の中には、一旦CGで撮ったものを、俳優協会からの要請で俳優やスタントマンを使ったものに撮り直した場面があります(高い所から飛び降りたバットマンが地面に着地するシーンなど)。

トゥルーライズ2.jpg 「トゥルーライズ」ではそのほかに、ハリヤー・ジェット機の熱で空気が揺らぐシーンなどにもデジタル・ドメイン社が開発したCGが初めて使われていて、この技術は「アポロ13」('95年)のロケット発射シーンなどにも使われました(ジェームズ・キャメロンはデジタル・ドメイン社の初代共同経営者)。

 シュワルツェネッガーは、この作品の前年にジョン・マクティアナン監督の「ラスト・アクション・ヒーロー」('93年)を製作総指揮しており(主演もシュワルツェネッガー)、もう生身の肉体を使ってのアクションは終わりだなという意識はこの頃からあったのではないでしょうか。その前の作品が、それこそCGで描かれる敵と戦う「ターミネーター2」('91年)だったし(これもジェームズ・キャメロン監督)。

 個人的には、'94年の「トゥルーライズ」が(すでにCGがいっぱい使われてはいるけれども)自分の中での"ラスト・アクション・ヒーロー"ムービーという印象ですが、同じく'94年の「スピード」も、キアヌ・リーブスの次のヒット作「マトリックス」('99年)がアクションシーンをCG主体で構成していたことを考えると、キアヌ・リーブス的に言えばこれもまた"ラスト・アクション・ヒーロー"ムービーだったと言えるように思います。
 
SPEED-1994 -On set / Keanu Reeves|Sandra Bullock
SPEED 1994.jpgスピード02.jpg「スピード」●原題:SPEED●制作年:1994年●制作国:アメリカ●監督:「スピード」ホッパー.jpgヤン・デ・ボン●製作:マーク・ゴードン●脚本:ランダル・マコーミック/ジェフ・ナサンソン●撮影:アンジェイ・バートコウィアク●音楽:マーク・マンシーナ/ビリー・アイドル●時間:115分●出演:キアヌ・リーブス/デニス・ホッパサンドラ・ブロック/ジョー・モートン/ジェフ・ダニエルズ/アラン・ラック●日本公開:1994/12●配給:20世紀フォックス映画●最初に観た場所:有楽町・日本劇場(94-12-17)(評価:★★★☆)

speed 2es.jpgスピード2 01.jpg「スピード2」●原題:SPEED:CRUISE CONTROL●制作年:1997年●制作国:アメリカ●監督:ヤン・デ・ボン●製作:マーク・ゴードン●脚本:グレアム・ヨスト●撮影:ジャック・N・グリーン●音楽:マーク・マンシーナ●時間:121分●出演:サンドラ・ブロック/ジェイソン・パトリック/ウィレム・デフォー/テムエラ・モリソン/ブライアン・マッカーディー/グレン・プラマー/コリーン・キャンプ/ロイス・チャイルズ/マイケル・G・ハガーティー/ボー・スヴェンソン/フランシス・ギナン/ジェレミー・ホッツ●日本公開:1997/08●配給:20世紀フォックス映画(評価:★★☆)

ツイスター.jpgツイスタード.jpg「ツイスター」●原題:TWISTER●制作年:1996年●制作国:アメリカ●監督:ヤン・デ・ボン●製作:キャスリーン・ケネディ/イアン・ブライス/マイケル・クライトン●脚本:マイケル・クライトン/アン・マリー・マーティン●撮影:ジャック・N・グリーン●音楽:マーク・マンシーナ●時間:113分●出演:ヘレン・ハント/ビル・パクストン/ケイリー・エルウィス/ジェイミー・ガーツ/ロイス・スミス/アラン・ラック/フィリップ・シーモア・ホフマン/トッド・フィールド/ジョーイ・スロトニック/ジェレミー・デイビス/スコット・トマソン/ウェンデル・ジョセファー/ショーン・ウォーレン/ザック・グルニエ/ラスティ・シュウィマー●日本公開:1996/07●配給:UIP(評価:★★)
ツイスター [DVD]

「トゥルーライズ」.jpgトゥルーライズ01.jpg「トゥルーライズ」●原題:TRUE LIES●制作年:1994年●制作国:アメリカ●監督・脚本:ジェームズ・キャメロン●製作:ジェームズ・キャメロン/ステファニー・オースティン●オリジナル脚本:クロード・ジディ/シモン・ミシェル/ディディエ・カミンカ●撮影:ラッセル・カーペンター●音楽:ブラッド・フィーデル●時間:144分●出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/ジェイミー・リー・カーティス/トム・アーノルド/ビル・パクストン/ティア・カレル/アート・マリックトゥルーライズ  ティア・カレル.jpgトゥルーライズ チャールトン・ヘストン.jpg/エリザ・ドゥシュク/グラント・ヘスロヴ/チャールトン・ヘストン●日本公開:1994/09●配給:日本ヘラルド映画●最初に観た場所:有楽町・日本劇場(94-09-25)(評価:★★★★)
アーノルド・シュワルツェネッガー/ティア・カレル
チャールトン・ヘストン

ラスト・アクション・ヒーローs.jpgラスト・アクション・ヒーロー  vhs.jpg「ラスト・アクション・ヒーロー」●原題:LAST ACTION HERO●制作年:1993年●制作国:アメリカ●監督:ジョン・マクティアナン●製作:スティーヴ・ロス/ジョン・マクティアナン●脚本:デヴィッド・アーノット/シェーン・ブラック●撮影ディーン・セムラー●音楽:マイケル・ケイメン●時間:131分●出演:アーノルド・シュワルツェネッガー/オースティン・オブライエン/チャールズ・ダンス/ロバート・プロスキー/トム・ヌーナン/フランク・マクレー/アンソニー・クイン/ブリジット・ウィルソン/F・マーリー・エイブラハム/マーセデス・ルール/アート・カーニー/イアン・マッケラン/プロフェッサー・トオル・タナカ/ジョーン・プロウライト/ノア・エメリッヒ●日本公開:1993/08●配給:コロンビア映画(評価:★★★)

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ヘンリー・フォンダ、ヴィクター・マチュアが良く、モノクロの味わいがある「荒野の決闘」。

my-darling-clementine.jpg 荒野の決闘 dvd.jpg     GUNFIGHT AT THE O.K. CORRAL.jpg OK牧場の決斗 dvd.jpg
「荒野の決闘」輸入版ポスター/「荒野の決闘 [DVD] ヘンリー・フォンダ/「OK牧場の決斗」輸入版ポスター/「OK牧場の決斗 [DVD]」バート・ランカスター/カーク・ダグラス

Henry Fonda in My Darling Clementine.bmp 牛追いの旅の途中で逗留した墓場の町トゥームストーンで、牛を盗まれ末弟を殺されたワイアット・アープ(ヘンリー・フォンダ)ら兄弟は、犯人を捜すべく町に留まり保安官職を引き受けるが、町には賭博師ドク・ホリディ(ヴィクター・マチュア)がいた。ワイアットは根っからの悪人ではないドクに一目置き、友情を抱く。やがてドクを追って東部からクレメンタイン(リンダ・ダーネル)という女性が来て、ワイアットは密かに恋心を抱くも彼女のドクへの想いを知り、その希望を叶えるためにも酒浸りのドクに酒を控えるよう忠告するが、は自らが病気であることを悟るドク、彼女につれない態度をとる―。
ヘンリー・フォンダ/リンダ・ダーネル

my darling clementine.jpg『荒野の決闘』(1946).jpg 「荒野の決闘」は1946年のジョン・フォード作品ですが、ヘンリー・フォンダの映画と言ってもいいかも(そもそも、ジョン・フォードがジョン・ウェインを使わずヘンリー・フォンダを起用している点が興味深い)。もの静かながらも正義感と責任感を裡に秘め、武骨ながらも時にユーモアも見せるヘンリー・フォンダ独特のワイアット・アープ像が印象的でした。

 '82年リヴァイバル公開時の「いとしのクレメンタイン」というタイトル(実はこれが原題)からしても、メロドラマ的要素の強い作品のように思われていますが、ワイアット・アープとドク・ホリディの男の友情(精神的なホモ・セクシュアルに近い感じも)が軸となっている作品であるとも言えるのでは。

 弟を殺した犯人がクラントン一家と分かり、残されたアープ3兄弟はドク・ホリディと共に、牧場主クラントンと4人の息子兄弟を相手に戦うことになりますが、これが有名な「OK牧場の決闘」―。

My Darling Clementine (1946).jpg この作品の他にも「OK牧場の決斗」('57年/ジョン・スタージェス監督、バート・ランカスター、カーク・ダグラス主演)をはじめ何度か映画の素材になっており、90年代に入ってもトゥームストーン('93年/ジョージ・P・コスマトス監督、カート・ラッセル、ヴァル・キルマー主演)、ワイアット・アープ('94年/ローレンス・カスダン監督、ケヴィン・コスナー、デニス・クエイド主演)と続きましたが、比べると細部においてそれぞれ筋立てが異なる部分があって興味深いです。

 実際には「決闘」ではなく、保安官が銃所持者を武装解除しようとした際に牧舎付近で発生した突発的な銃撃戦だったそうですが(タイトル的には「OK牧場の決斗」の原題(Gunfight at the O.K. Corral)が正しく、僅か2分間で決着したという点は「トゥームストーン」が史実に忠実に作られている)、但し、それまでにアープ兄弟やドク・ホリディとクライトン一家の間で様々な確執があったのは事実のようです。

ビクター・マチュア.jpg 「荒野の決闘」では、ワイアット・アープとドグ・ホリディは酒場で出会って意気投合し、ドク・ホリディに惚れていた酒場の女が銃で撃たれる事件が起きて、ドクがその時に彼女の手術をしたために、彼が元医者であることが初めて皆に知れるというようになっていますが、「OK牧場の決斗」「トゥームストーン」「ワイアット・アープ」では2人は以前から親友だったことになっています。

ビクター・マチュア

 この他に、「荒野の決闘」では、町の酒場で酒ですっかりダメになった役者が荒くれ男たちに絡まれて無理矢理「演劇芸」をさせられるものの「ハムレット」の台詞を忘れて絶句したところ、ドグ・ホリディがつぶやくように後を続けるという場面があり、彼が東部で教育を受けたインテリであることが示唆されています(西部育ちの武骨なワイアット・アープは、只々茫然とそれを見遣る)。

 「荒野の決闘」のワイアット・アープが憧憬を抱いたクレメンタインのような清楚なキャラクターの女性は、「トゥームストーン」でもドグに寄り添う恋人が一応は登場しますが「OK牧場の決斗」には登場せず、代わりに「OK牧場の決斗」ではドグ・ホリディの"情婦"ケイト(ジョー・ヴァン・フリート)が登場し、これはかなりのあばずれ女(「荒野の決闘」の酒場女がこれに該当か)、一方のワイアット・アープの方も、「OK牧場の決斗」では美貌の女賭博師ローラ(ロンダ・フレミング)と、「トゥームストーン」では聡明な舞台女優と、「ワイアット・アープ」では町の美しい踊子と結ばれており、この辺りにくるとどれが本当の話かよく分かりませんが、少なくともドグ・ホリディの恋人に想いを馳せるといった三角関係のようなことは他の3作にはありません。

お楽しみはこれからだ―映画の名セリフ.jpg 何よりも「荒野の決闘」が他の作品と異なるのは、この決闘でドク・ホリディが自らの命をあっさり投げ出してしまうことで(ジョン・フォードによって美化されている?)、実在の彼は21歳で肺結核に罹り、医師から余命数カ月と宣告されていたため"死に場所"を探していた可能性は高いですが、ホントは「決闘」 後6年間生きていて、享年は36歳、と言うことは、「決闘」時は30歳。一方ワイアット・アープは、「決闘」時は33歳で、80歳まで生きています。

和田 誠 氏3.jpg 和田誠氏は『お楽しみはこれからだ―映画の名セリフ』('75年/文藝春秋)の中で「OKコラルの決闘は明治14年、ドグ・ホリディが死んだのは明治20年、ワイアット・アープが死んだのは昭和4年だそうである」と、いつ頃のことか想像し易いよう和暦に置き換えて書いています。
お楽しみはこれからだ―映画の名セリフ

「OK牧場の決闘」チラシ
OK牧場の決闘 チラシ.jpgGunfight at the O.K. Corral2.jpg 「OK牧場の決斗」も西部劇の傑作には違いなく、アクション味やカタルシスの度合いは「荒野の決闘」より上かも知れませんが、個人的には「荒野の決闘」の静かな雰囲気の方が好きかなあ(モノクロームの味わいもある)。

バート・ランカスター/カーク・ダグラス

OK牧場の決斗09.jpg "娯楽作品"vs."文芸作品"という感じで、比較するのにOK牧場の決斗7.jpg無理があるかも知れませんが、ワイアット・アープ像は、保安官然とした「OK牧場の決斗」のバ―ト・ランカスターよりも、じわっと人間味が出ている「荒野の決闘」のヘンリー・フォンダの方Dennis Hopper  in Gunfight at the O.K. Corral .jpgカーク・ダグラス.jpgが上、ドグ・ホリディは誰が演じても受ける"映画向き"のキャラクターという気はしますが、これもヴィクター・マチュアの存在感が、カーク・ダグラス(これも、この作品でのバ―ト・ランカスターと比べると悪くはないが)を上回っているように思います(但し、先に挙げた和田誠氏の『お楽しみはこれからだ―映画の名セリフ』によると、この「荒野の決闘」でのヴィクター・マチュアの一般的評価はあまり高くないようだ)。
カーク・ダグラス(1916-2020/103歳没

デニス・ホッパー/バート・ランカスター

 因みにワイアット・アープは晩年ジョン・フォードと親交を持ち、そのことがフォードの映画作りにも影響しているようであり(結局、「荒野の決闘」が最も創意を含んでいる?)、この作品のワイアット・アープ、と言うよりヘンリー・フォンダは、「アメリカ的騎士道」の体現者といった感じがしました(「駅馬車」('39年)のジョン・ウェインにもそれが当て嵌まる。タイプは"動"のジョン・ウェインと"静"のヘンリー・フォンダで異なるが)。

OK牧場の決闘 ディミトリ・ティオムキン.jpg 「荒野の決闘」のテーマ曲「いとしのクレメンタイン」は、歌詞に"a miner, forty-niner"とあるように、ゴールドラッシュ時代を回顧したアメリカ民謡で、"Clementine"は亡くなった恋人(抗夫の娘)の名、日本では探検・登山家の西堀栄三郎が作詞した「雪山讃歌」として知られています。

 一方の「OK牧場の決斗」のテーマ曲も、同じくジョン・スタージェス監督の「荒野の七人」('60年)のテーマ曲などと並んで、西部劇のテーマ曲としては超有名で、フランキー・レイン(連続TVドラマ「ローハイド」のテーマもこの人が歌っていた)の歌が作中の場面の変わり目に何度か挿入され、歌詞がドラマの語り手のような役割を果たして効果をあげています。
Frankie Laine :Gunfight At The OK Corral 

墓石と決闘d.jpg墓石と決闘1.jpg ジョン・スタージェス監督自身は「OK牧場の決斗」の内容に不満であったと言われ、この10年後、「OK牧場の決斗」の後日譚をより史実に近い形で描いた「墓石と決闘(Hour of the Gun)」('67年)を撮っていますが、配役はワイアット・アープがジェームズ・ガーナー、ドク・ホリデイがジェイソン・ロバーズに変わっています(OK牧場での決斗シーンから映画が始まるので、正続で描かれ方を比べてみるのもいい)。
墓石と決闘 [Blu-ray]

「荒野の決闘」パンフレット
リンダ・ダーネル.jpg荒野の決闘 パンフレット.jpgMY DARLING CLEMENTINE.jpg「荒野の決闘(いとしのクレメンタイン)」●原題:MY DARLING CLEMENTINE●制作年:1946年●制作国:アメリカ●監督:ジョン・フォード●製作:サミュエル・G・エンゲル●脚本:サミュエル・G・エンゲル/ウィンストン・ミラー●撮影:ジョー・マクドナルド●音楽:シリル・モックリッジ/アルフレッド・ニューマン●原作:サム・ヘルマン/スチュアート・N・レイク●時間:97分●自由ヶ丘劇場2.jpgヒューマックスパビリオン自由が丘.jpg出演:ヘンリー・フォンダ/ヴィクター・マチュア/リンダ・ダーネル/キャシー・ダウンズ/ ウォルター・ブレナン/ウォード・ボンド/ティム・ホルト/ジョン・アイアランド/ジェーン・ダーウェル/アラン・モーブレイ/ラッセル・シンプソン/メエ・マーシュ/フランシス・フォード●日本公開:1947/08●配給:20世紀フォックス=セントラル●最初に観た場所:自由が丘・自由が丘劇場(85-02-17)(評価:★★★★)●併映「わが谷は緑なりき」(ジョン・フォード)
自由が丘劇場 自由が丘駅北口徒歩1分・ヒューマックスパビリオン自由が丘(現在1・2Fはパチンコ「プレゴ」)1986(昭和61)年6月閉館

「OK牧場の決闘」パンフレット
ロンダ・フレミング1.jpgOK牧場の決斗 パンフレット.jpg「OK牧場の決斗」●原題:GUNFIGHT AT THE O.K. CORRAL●制作年:1957年●制作国:アメリカ●監督:ジョン・スタージェス●製作:ハル・B・ウォリス●脚本:レオン・ウーリス●撮影:チャールズ・ラング・Jr●音楽:ディミトリ・ティオムキン●原案:ジョージ・スカリン●時間:122分●出演:バート・ランカスター/カーク・ダグラス/ロンダ・フレミング/ライル・ベトガー/ジョン・アイアランド/ジョー・ヴァン・フリート/リー・ヴァン・クリーフ/アール・ホリマン/デニス・ホッパ/ケネス・トビー/デフォレスト・ケリGunfight at the O.K. Corral(1957).jpgー/「OK牧場の決斗」ホッパー.jpgジャック・イーラム/ブライアン・ハットン/フランク・フェイレン/マーティン・ミルナー/オリーヴ・ケリー/テッド・デ・コルシア●日本公開:1957/07●配給:パラマウント映画(評価:★★★☆)

Gunfight at the O.K. Corral(1957) 

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非情さと人間臭さを併せ持ったスパイ像。ひと癖ありそうなドナルド・サザーランド向きだった?

針の眼.jpg 針の眼 創元推理文庫.jpg 針の眼 dvd.jpg 針の眼 映画チラシ.jpg  鷲は舞いおりた_.jpg
針の眼 (ハヤカワ・ノヴェルズ)』['80年]『針の眼 (創元推理文庫)』['09年]「針の眼 [DVD]」/映画チラシ 「鷲は舞いおりた [DVD]

針の眼 新潮文庫.jpg 第2次世界大戦の最中、英国内で活動していたドイツの情報将校ヘンリー・フェイバー(コードネーム"針")は、連合軍のヨーロッパ進攻に関する重大機密を入手、直接アドルフ・ヒトラーに報告するため、英国陸軍情報部の追跡を振り切り、Uボートの待つ嵐の海へ船を出したが、暴風雨の影響で離れ小島に漂着してしまう―。

針の眼 (新潮文庫)』['96年]

針の眼 .jpg 1978年にイギリスの作家ケン・フォレット(Ken Follett)が発表したスパイ小説で(原題:The Eye of the Needle)、1979年「アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)」を受賞した作品。この人は『大聖堂』以来、歴史小説家の趣きがありますが、この作品でエドガー賞などを受賞し、『トリプル』(Triple)、『レベッカへの鍵』 (The Key to Rebecca)と相次いで発表していた頃は、米国のロバート・ラドラム(1927-2001)に続くエスピオナージュの旗手という印象でした。

 この作品には相変わらず根強いファンがいるようで、集英社文庫、新潮文庫にそれぞれ収められ、'09年には創元推理文庫からも新訳が出たり、 映画化作品がWOWOWでハイビジョン放送されるなどしていますが、もともと原文が読み易いのではないでしょうか。畳み掛けるようなテンポの良さがあります。

ジャッカルの日 73米.jpg スパイの行動を追っていくという点では、同じ英国の作家フレデリック・フォーサイスの『ジャッカルの日』と似て無くもないし、『ジャッカルの日』を読む前からドゴールが暗殺されなかったのを知っているのと同じく、連合軍の欧州侵攻の上陸地点がカレーであるかのように見せかけて実はノルマンディだという"針"ことヘンリーが掴んだ"機密情報"が、結局ヒトラーにもたらされることは無かったという既知の事実から、彼が目的を果たすことは無かったということは事前に察せられます。

針の眼 映画eye-of-the-needle.jpg 但し、そのプロセスがやや異なり、マシーンのように非情に行動する"ジャッカル"に対し、ヘンリーは、同じく非情な人物ではあるものの、流れついた島の灯台守の夫婦に世話になるうちに、その妻と"本気"の恋に落ちてしまうという人間臭い設定になっています(夫針の眼 洋モノチラシ.jpgが下半身不随で、妻は欲求不満気味だった?)。そして、そのことが結局は、彼が任務を遂行し得なかった原因に―。

ドナルド・サザーランド in「針の眼」(1981)

 '81年にリチャード・マーカンド監督によって映画化され、ヘンリー役がドナルド・サザーランド(Donald Sutherland、1935‐)というのには当初は違和感がありましたが、実際に映画を観てみたら、結局は向いていたかもしれないと思いました。

 このひと癖もふた癖もありそうな人物を演じるのが上手いカナダ出身の俳優は、ロバート・アルトマン監督の「M★A★S★H」('70/米)からフェデリコ・フェリーニ監督の「カサノバ」('76年/伊)まで幅広い役柄をこなし、英国のジャク・ヒギンズ(1929-2022/92歳没)が1975年に発表したベストセラー小説『鷲は舞い降りた』('81年/ハヤカワ文庫NV)の映画化作品でジョン・スタージェス監督の遺作となった「鷲は舞いおりた」('76年/英)にも戦争スパイ役で出ていました(同じ年に「カサノバ」と「鷲は舞いおりた」というこのまったく毛色の異なる2本の作品に出ているというのもスゴイが)。

『鷲は舞い降りた (Hayakawa Novels)』.jpg『鷲は舞い降りた 完全版 (Hayakawa Novels)』.jpg鷲は舞い降りた (ハヤカワ文庫NV)_.jpg鷲は舞い降りた (Hayakawa Novels)』 ('76年)
鷲は舞い降りた 完全版 (Hayakawa Novels)』 ('92年)
鷲は舞い降りた (ハヤカワ文庫NV)』('97年改版版)

 「鷲は舞いおりた」は、原作『鷲は舞い降りた』は、第二次世界大戦中の英国領内にある寒村を舞台に、保養地滞在中の英国首相相ウィンストン・チャーチルを拉致しようとするナチス親衛隊長ヒムラーによる「イーグル計画」(架空?)という特殊任務を受けたナチス・ドイツ落下傘部隊の冒険を描いたもので、英米において発売直後から約6か月もの間ベストセラーに留まり続け、当時の連続1位記録を塗り替えたという作品であり、発表の翌年に映画化されたことになります。鷲は舞いおりた 00.jpg鷲は舞いおりた_.jpg鷲は舞いおりた サザーランド.jpgドイツのパラシュート部隊の精鋭を率いるシュタイナーを演じたマイケル・ケインが主役で、ドナルド・サザーランドの役どころは、部隊に先んじて英国に潜入する元IRAのテロリストで現大学教授のリーアム・デヴリン。スパイである男性(デヴリン)が潜入先で地元の女性と恋に陥るところが「針の眼」と似ていますが、シュタイナーの部隊の人間がどんどん死んでいく(計画を指揮したラードル大佐(ロバート・デュヴァル)も失敗の責を取らされ銃殺される。但し、ヒトラーの命令によ鷲は舞いおりた 11.jpg鷲は舞いおりた .jpgる形をとっているが、元々からヒムラー(ドナルド・プレザンス、本物そっくり!)の独断的計画であったことが示唆されていて、ヒムラー自身は何ら責任を取らない)という状況の中で、愛に目覚めたデヴリンは最後に生き残ります(ドナルド・サザーランドについて言えば、「針の眼」とちょうど逆の結末と言えるかもしれない。ケン・フォレットとジャック・ヒギンズの作風の違いか?)。

「鷲は舞いおりた」(1976)出演:マイケル・ケイン/ドナルド・サザーランド/ロバート・デュヴァル

カサノバ 1シーン.jpgカサノバ サザーランドs.jpg 「カサノバ」は全編スタジオ撮影で、巨大なセットがカサノバの人生の虚しさとだぶっていると言われているそうです(フェリーニ監督は彼の人生を演技的と捉えたのか)。カサノバ(ドナルド・サザーランド)が自らの強壮ぶりを誇示する"連続腕立て伏せ"シーンなどは凄かったというか、むしろ悲壮感、悲哀感があった...(ある精神分析家によれば、好色家には、"女性なら誰とでも"という「カサノバ型」と"高貴な女性を落とす"ことに喜びを感じる「ドンファン型」があるそうだが、何れもマザー・コンプレックスに起因するそうな)。

「カサノバ」.jpgカサノバ フェリーニ.jpg この映画のカサノバ役は、ロバート・レッドフォードをはじめ多くの自薦他薦の俳優が候補にあがったようですが、「最もそれらしくない風貌」をフェリーニ監督に買われてドナルド・サザーランドに決定したそうです。ただ、当のドナルド・サザーランドは、なぜ自分が起用されたのか分からず、自分がどういう映画に出ているのかさえも最後まで掴めなかったそうです。
ドナルド・サザーランド in「カサノバ」(1976)

Donald Sutherland and Kate Nelligan.jpg 「針の眼」の映画の方は、「カサノバ」及び「鷲は舞いおりた」の5年後に撮られた作品ですが、ここでのサザーランドは、冷徹非情ながらもやや"もっそり"した感じもあって、それでいて目付きは鋭く(こういう病的に鋭い目線は、後のロン・ハワード監督の「バックドラフト」('91年/米)の放火魔役に通じるものがある)、半身不随の灯台守の夫を自身の正体を知られたために殺害する場面などは、(相手を殺らなければ自分が殺られるという状況ではあるが)"卑怯者ぶり"丸出しで、普通のスパイ映画にある"スマートさ"の微塵も無く、それが却ってリアリティありました。

針の眼 シーン2.jpg ケイト・ネリガン(この人もカナダ出身で演技を学ぶためにイギリスに渡った点でドナルド・サザーランドと重なる)が演じる灯台守の妻がヘンリーの正体を知り、突然愛国心に目覚めたため?と言うよりは、ヘンリーの行為を愛情に対する裏切りととったのでしょう、「何もかも戦争のせいだ。解ってくれ」と弁解する彼に銃を向けるという、直前まで愛し合っていた男女が殺し合いの争いをする展開は、映像としてはキツイものがありましたが、それだけに反戦映画としての色合いを強く感じました。

ケイト・ネリガン in「針の眼」
       
ダーティ・セクシー・マネー.jpg 因みに、ドナルド・サザーランドの息子のキーファー・サザーランド(英ロンドン出身)も俳優で、今は映画よりもTVドラ24 -TWENTY FOUR-ド.jpgマ「24-TWENTY FOUR-」のジャック・バウアー役で活躍していますが(どの場面を観ても、いつも銃と携帯電話を持って、無能な大統領補佐官らに代わって大統領から直接指令を受け、毎日"全米を救うべく"駆け回っていた)、父親ドナルド・サザーランドの方も、「ダーティ・セクシー・マネー」の大富豪役などTVドラマで最近のその姿(相変わらず、どことなく不気味さを漂わせる容貌だが)を観ることができるのが嬉しいです(でも本国では2シーズンで打ち切りになってしまったようだ)。キーファーが自身の演じるジャック・バウアーの父親役とドナルド・サザーランド バンクーバー五輪.jpgして「24」への出演を依頼した際、ドナルドは「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」('89年/米)におけるショーン・コネリーとハリソン・フォードのような親子関係ならOKだと答えましたが、息子を殺そうとする役だと聞いて断ったということです。

 因みに、ドナルド・サザーランドがカナダ人であることを思い出させるシーンとして、昨年['10年]のバンクーバーオリンピック(第21回オリンピック冬季競技大会)開会式で、オリンピック旗を運ぶ8人の旗手のひとりに彼がいました。

バンクーバーオリンピック開会式(2010年2月12日)五輪旗を掲揚台へと運ぶカナダ出身の著名人たち。右端がドナルド・サザーランド。
 
針の眼ード.jpg針の眼 ド.jpg「針の眼」●原題:EYE OF THE NEEDLE●制作年:1981年●制作国:イギリス●監督:リチャード・マーカンド●製作:スティーヴン・フリードマン●脚本:スタンリー・マン●撮影: アラン・ヒューム●音楽:ミクロス・ローザ●時間:154分●出演:ドナルド・サザーランド/ケイト・ネリガン/イアン・バネン/クリストファー・カザノフ/フィリップ・マーティン・ブラウン/ビル・ナイン●日本公開:1981/10●配給:ユナイテッド・アーティスツ(評価:★★★☆)

カサノバ <HDニューマスター版> [Blu-ray]
カサノバ HDニューマスター版.jpg「カサノバ」●原題:IL CASANOVA DI FEDERICO FELLINI●制作年:1976年●制作国:イタリア●監督:フェデリコ・フェリーニ●製作:アルベルト・グリマルディ●脚本:フェデリコ・フェリーニ/ベルナルディーノ・ザッポーニ●撮影:ジュゼッペ・ロトゥンノ●音楽:ニーノ・ロータ●時間:154分●出演:ドナルド・サザーランド/ティナ・オーモン/マルガレート・クレマンティ/サンドラ・エレーン・アレン/カルメン・スカルピッタ/シセリー・ブラウン/クラレッタ・アルグランティ/ハロルド・イノチェント/ダニエラ・ガッティ/クラリッサ・ロール●日本公開:1980/12●配給:フランス映画社●最初に観た場所:有楽町スバル座(81-02-09)(評価:★★★☆)

鷲は舞いおりた [Blu-ray]
「鷲は舞いおりた」09.jpg鷲は舞いおりた b.jpg鷲は舞い降りた9_2.jpg「鷲は舞いおりた」●原題:THE EAGLE HAS LANDED●制作年:1976年●制作国:イギリス●監督:ジョン・スタージェス●製作:ジャック・ウィナー/デイヴィッド・ニーヴン・ジュニア●脚本:トム・マンキーウィッツ●撮影:アンソニー・B・リッチモンド●音楽:ラロ・シフリン●原作:ジャック・ヒギンズ「鷲は舞いおりた」●時間:123分(劇場公開版)/135分(完全版)●出演:マイケル・ケイン/ドナルド・サザーランド/ロバート・デュヴァル/ジェニー・アガター/ドナルド・プレザンス/アンソニ鷲は舞いおりた ケイン サザーランド.jpg鷲は舞い降りた ロバート・デュヴァル.jpg鷲は舞い降りた D・プレザンス.jpgー・クエイル/ジーン・マーシュ/ジュディ・ギーソン/トリート・ウィリアムズ/ラリー・ハグマン/スヴェン=ベッティル・トーベ/ジョン・スタンディング●日本公開:1977/08●配給:東宝東和●最初に観た場所:池袋テアトルダイア (77-12-24)(評価:★★★☆)●併映:「ジャッカルの日」(フレッド・ジンネマン)/「ダラスの熱い日」(デビッド・ミラー)/「合衆国最後の日」(ロバート・アルドリッチ)(オールナイト)

ロバート・デュヴァル(ラードル大佐)/ドナルド・プレザンス(ナチス親衛隊長ヒムラー)

24 (2001)
24 (2001).jpg24 TWENTY FOUR.jpg「24」ホッパー.jpg「24-TWENTY FOUR-」24 (FOX 2001/11~2009) ○日本での放映チャネル:フジテレビ(2004~2010)/FOX
24 -TWENTY FOUR- ファイナル・シーズン DVDコレクターズBOX

デニス・ホッパー(シーズン1(2001-2002)ヴィクター・ドレーゼン役)


Dirty Sexy Money.jpg「ダーティ・セクシー・マネー」Dirty Sexy Money (ABC 2007/09~2009) ○日本での放映チャネル:スーパー!ドラマTV(2008~)
Dirty Sexy Money: Season One [DVD] [Import]

 

 【1983年文庫化[ハヤカワ文庫(鷺村達也:訳)]/1996年再文庫化[新潮文庫(戸田裕之:訳)]/2009年再文庫化[創元推理文庫(戸田裕之:訳)]】

ドナルド・サザーランド死去.jpgドナルド・サザーランド 2024年6月20日、フロリダ州マイアミで死去。88歳。 「M★A★S★H(マッシュ)」で人気俳優の仲間入りを果たし、アラン・J・パクラ監督の「コールガール」(71)、ニコラス・ローグ監督の「赤い影」(73)、ジョン・シュレシンジャー監督の「イナゴの日」(75)、ロバート・レッドフォード監督の「普通の人々」(80)など、アメリカン・ニュー・シネマを代表する作品に出演。その後は、「バックドラフト」の放火魔や、「ハンガー・ゲーム」シリーズのスノー大統領など悪役で強い印象を残していた。

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青春映画の原点とされる作品。主演3人がそれぞれに夭逝しているだけに複雑な思いも。

理由なき反抗 輸入版ポスター.jpg  理由なき反抗パンフレット.jpg 理由なき反抗.jpg Rebel Without A Cause.jpg
「理由なき反抗」輸入版ポスター/パンフレット 「理由なき反抗 特別版 [DVD]
Co-stars Natalie Wood and Sal Mineo
Co-stars Natalie Wood and Sal Mineo.jpg ジェームズ・ディーンが補導されて警察署いる場面のパンフレットが懐かしいこの映画は、「理由なき反抗」1.jpgマーロン・ブランドが出演を断った脚本が、ジョージ・スティーブンス監督の「ジャイアンツ」('56年)の撮影がエリザベス・テーラーの妊娠により中断し時間的余裕のあったジェームズ・ディーンに回ってきて、急遽彼を使うことにした低予算映画だったそうですが、当初はモノクロの予定が、エリア・カザン監督の「エデンの東」('55年)のヒットでカラーに計画変更されたとのことです。ジェームズ・ディーンの演技が良く、結果として青春映画の原点みたいな位置づけの作品になりました(ディーンは撮影の途中からノッてきて、ナイフでの喧嘩シーンでは本物のナイフを使ったりしている)。

理由なき反抗・Rebel Without a Cause.jpg「理由なき反抗」 2.jpg この映画でのジム(ジェームズ・ディーン)とプレイトウ(サル・ミネオ)の関係はよく同性愛だと言われていますが、17歳という設定ですから思春期的なものであると思われ、それでも当初はジムがプレイトウにキスしようとするシーンもあったそうですが、米国内の検閲でカットされたとのこと。個人的には、カットされて良かったと思います。もしそのシーンがあると、BL色が濃くなって、ジュディ(ナタリー・ウッド)を含めた3人の関係のバランスが壊れていたのではないかと思われるからです。

『理由なき反抗』(1955).jpg 一方で、この映画の脚本には、当時の若者の声を聞いたアンケートが反映されていて、そのため、世間の親への教唆的要素が多分に含まれているようにも思います(「理由なき反抗」というタイトルからして)。

 ジムが"チキン・ラン"レースに臨む前に小心者の父親にナイフで切られた血のついたシャツをわざと見せて、これから自分がする事の危険について話したにも関理由なき反抗 Jディーン・Nウッド.jpgわらず、父親は叱ることも止めることも出来ずジムをガッカリさせる場面な理由なき反抗 ディーン.jpgどは、当時言われるようになっていた"父権の失墜"に対する警告ともとれるのではないでしょうか。

 この作品については、こうした作品の意図とは別に、主演の3人の俳優が何れも不慮の死を遂げたこともあって、やや複雑な感慨があります(よく知られるように、ジェームズ・ディーンはこの作品の公開の1ヵ月前に事故死していている(享年24)。アカデミー賞に死後ノミネートされた俳優は何人かいるが、2度ノミネートされたのはジェームズ・ディーンのみである(「理由なき反抗」と「ジャイアンツ」)。

Sal Mineo(1936-1976)/Natalie Wood(1938-1981)
サル・ミネオes.jpg「理由なき反抗」3.jpgNatalie Wood.jpgNATALIE WOOD  (1938 - 1981).jpg '75年にレイ・コノリー監督により「ジェームズ・ディーンのすべて-青春よ永遠に」(James Dean:The First American Teenager)という記録映画(TV用ドキュメンタリー)が作られていて、その中でナタリー・ウッドもサル・ミネオもジェームズ・ディーンの思い出を語っていますが、その翌年の'76年にサル・ミネオは強盗に刺殺され(享年38、生前はピーター・フォークと知己の関係にあり、「刑事コロンボ」の「ハッサン・サラーの反逆」('75年)に、アラブのある国の大使館員の役で出演していた。犯人役はヘクター・エリゾンド(最近では「名探偵モンク」でモンクの新しいかかりつけの精神分析医役を演じている)で、犯人に協力させられて、結局口封じのため殺されてしまう役だった)、更にそのハッサン・サラーの反逆720.jpgハッサン・サラーの反逆 2.jpgハッサン・サラーの反逆 サル・ミネオ.jpg5年後の'81年には、ナタリー・ウッドが撮影中にボートの転覆事故で亡くなっています(享年43、その死因には、事故説以外に他殺説、自殺説もある)。

サル・ミネオ、ヘクター・エリゾンド in「刑事コロンボ(第33話)/ハッサン・サラーの反逆」

Marlon Brando and James Dean.bmp この記録映画の中では、ジェームズ・ディーンがマーロン・ブランドの演技を意識していたことが窺えたのが興味深かったです(演技ばかりでなく、自分はパーティ嫌いでバーティを避けていたのに、パーティに出ていたマーロン・ブランドがどういった様子だったかを人に聞くなど、普段の立ち振る舞いにも強い関心を示していた)。もし、もっと長生きしていたら、どんな作品に出ていただろうかと、ついつい考えてしまいますが、オヤジになったジェームズ・ディーンなんて見たくないという人も結構いるだろうなあ。

James Dean and Marlon Brando
 
エデンの東」('55年)(ケイレブ(キャル)・トラスク)/「ジャイアンツ」('56年)(ジェット・リンク)
iエデンの東H.jpg Giant is best known as Dean's last film.jpg         
James Dean and Natalie Wood
nwood-0730-06.jpg「理由なき反抗」 ちらし.jpgJAMES DEAN REBEL WITHOUT A CAUSE.jpg「理由なき反抗」●原題:REBEL WITHOUT A COUSE●制作年:1955年●制作国:アメリカ●監督・原案:ニコラス・レイ●製作:デヴィッド・ワイスバート●脚本:スチュワート・スターン/アーヴィング・シュルマン●撮影:アーネスト・ホーラー●音楽:レーナード・ローゼンマン●時間:105分●出演:ジェームズ・ディーン/ナタリー・ウッド/サル・ミネオ/デニス・ホッパー/ジム・バッカス/ロシェル・ハドソン/コーレイ・アレン/ウィリア「理由なき反抗08.jpgム・ホッパー/ニック・アダムス/エドワード・プラット/アン・ドーラン/フランク・マッゾラ●日本公開:1956/04●配給:ワーナー・ブラザース●最初に観た場所:高田馬場・早稲田松竹(77-12-21)●デニス・ホッパー 理由なき反抗.jpg2回目:池袋文芸坐(79-02-18)(評<価★★★★)●併映(1回目):「ジャイアンツ」(ジョージ・スティーブンス)●併映(2回目):「エデンの東」(エリア・カザン」

デニス・ホッパー(左から2人目)
 

「ジェームズ・ディーンのすべて 青春よ永遠に」 パンフレット
ジェームズ・ディーンのすべて パンフ.jpgJAMES DEAN THE FIRST AMERICAN TEENAGER.jpgジェームズ・ディーンのすべて 青春よ永遠に00.jpg「ジェームズ・ディーンのすべて 青春よ永遠に」●原題:JAMES DEAN:THE FIRST AMERICAN TEENAGER●制作年:1975年●制作国:アメリカ●監督:レイ・コノリー●製作:デイヴィッド・パトナムJAMES DEAN THE FIRST AMERICAN TEENAGER Dennis Hopper.jpgJAMES DEAN THE FIRST AMERICAN TEENAGER Natalie Wood.jpg/サンディ・リーバーマン●時間:80分●出演:ジェームズ・ディーン/ナタリー・ウッドサル・ミネオデニス・ホッパー/サミー・デイビスJr./キャロル・ベイカー●日本公開:1977/09●配給:東宝東和●最初に観た場所:テアトル新宿(78-01-13)(評価★★★) ●併映:「サスペリア」(ダリオ・アルジェント)●記録映画

テアトル新宿 tizu.jpgテアトル新宿13.jpgテアトル新宿kannnai.jpgテアトル新宿 1957年12月5日靖国通り沿いに名画座としてオープン、1968年10月15日に新宿テアトルビルに建替え再オープン、1989年12月に封切り館としてニューアル・オープン(新宿伊勢丹メンズ館の隣、新宿テアトルビルの地下一階)2017年座席リニューアル
  
ハッサン・サラーの反逆9.jpgハッサン・サラーの反逆 00.jpg「刑事コロンボ(第33話)/ハッサン・サラーの反逆」●原題:A CASE OF IMMUNITY●制作年:1975年●制作国:アメリカ●監督:テッド・ポスト●製作:エドワード・K・ドッズ●脚本:ルー・ショウ●撮影:リチャード・C・グローナー●音楽:ベルナルド・セガール/ハル・ムーニー●時間:73分●出演:ピーター・フォーク/ヘクター・エリゾンド/サル・ミネオ/ケネス・トビー/バリー・ロビンス/ビル・ザッカート/ハンク・ロビンソン/ハーヴェイ・ゴールド/アンドレ・ローレンス/ネイト・エスフォームス/ジョージ・スカフ/ジェフ・ゴールドブラム(ノンクレジト(デモ隊の男))●日本公開:1976/12●放送:NHK:★★★☆)
ヘクター・エリゾンド in「名探偵モンク」(2008)
ヘクター・エリゾンド モンク.jpg 名探偵モンク1.jpg

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「シェーン」.jpg 「父親は強い男でなければならない」ということか。アラン・ラッドが降りて役を得たジェームズ・ディーン。
ジャイアンツ.jpg ジャイアンツ3.jpg エドナ・ファーバー「ジャイアンツ(上・下)」早川書房.jpg
ジャイアンツ [DVD]」/エドナ・ファーバー『ジャイアンツ(上・下)』 [56年/早川書房]/「シェーン [DVD]

ジャイアンツ パンフ.jpgジャイアンツ ポスター.jpg  「ジャイアンツ」('56年)はエドナ・ファーバー女史のベストセラー小説の映画化作品ですが、完成3日後にジェームズ・ディーンが事故死するという不幸もあって話題を呼び、当時アメリカでも日本でも大ヒットしたとのこと。
GIANT 1956.jpg ジェームズ・ディーンの老け役の演技には批評家の間で賛否があったものの、ディーンのスタニフラフスキー流演技が、ロック・ハドソンの古典派演技と好対照を成している点でも興味深い作品です。

 その他にも実に色々な見方ができる映画です。以前観た際には、アメリカン・ドリームの光と影を体現したジェームズ・ディーン演じるところのジェット・リンクにばかり目がいっていましたが、実はこの作品は、ロック・ハドソン、エリザベス・テーラーが夫婦役を演じる家族ドラマだったのだと思いました(当初は夫役をウイリアム・ホールディンがやる予定だったが、監督の気が変ってロック・ハドソンに。妻役も、グレース・ケリーに決めていたが、彼女がモナコ大公と結婚したために、オードリー・ヘップバーンなどが候補としてあがり、最終的にエリザベス・テーラーに決まった。一方、ジェームズ・ディーンは、ジョージ・スティーブンス監督にこのジェット・リンク役をやらせてほしいと直訴していた)。

シェーン.jpgSHANE.jpg ある家族の前に突然現れた流れ者という設定は、同じジョージ・スティーブンス監督の前作「シェーン」('53年)と似ていますが、流れ者の"シェーン"を演じたアラン・ラッドが、実は「ジャイアンツ」の同じく"流れ者"であるジェット・リンク役に予定されていたのが、アラン・ラッドが役を降りたために、監督に直訴していたジェームズ・ディーンの願いが叶い、ジェット・リンク役が彼に回ってきたという経緯があります。

Shane (1953).jpg 「シェーン」に出てくる家族の父親は、シェーンに一方的に助けられ何とか悪徳牧畜業者から家族を守りますが、これでは家長としての面目は丸つぶれではないでしょうか。奥さんはシェーンに惹かれ、シェーンも奥さんに惹かれている―その想いを断ち切るかのようにシェーンは去っていきますが、この後の夫婦の関係という観点から考えると、ハッピーエンドとは言い切れないモヤモヤしたものが残ります。

 但し、この映画、日本で西部劇の人気投票をすると必ず上位にくるだけでなく、しばしばトップに選ばれる作品で、映画評論家に言わせれば、日本の股旅物のストーリーと見事に重なるため、日本人の心情に合いやすい作品であるとのこと。

 一方、この「ジャイアンツ」の一家の父親(ロック・ハドソン)は、流れ者(ジェームズ・ディーン)に対し、家長としての威厳を賭して対抗し、ジェット・リンクに惹かれそうになる奥さん(エリザベス・テーラー)の気持ちを自らの元に繋ぎとめているように思えます。

 ジョージ・スティーブンス監督には幼い頃に母親喪失の不安感があったそうですが、自身の不安の克服が「父親は母親を守ることができる強い男でなければならない」というアメリカ的な信条に沿った内容に結実したということなのでしょうか。

Jaiantsu(1956).jpg 撮影中にジェームズ・ディーンは、自分の役の影が薄いことをジョージ・スティーブンス監督に何度も抗議したものの、監督にことごとく却下されたそうです。

 何よりも、タイトルに表される舞台スケールの大きさ(「ジャイアンツ」はテキサス州のことを表すと同時に、原題「ジャイアント」は巨大油田を表す)に惹かれます。ここが日本の家族ドラマと一番違うところであり、あの石油が噴き出すシーンなどはマネできない。なにせ、テキサス1州だけで日本の国土の総面積の1.8倍ぐらいの広さがありますから、まさに"ジャイアンツ"。

Jaiantsu(1956)

 ところで、「シェーン」で主役を演じたアラン・ラッド(1913-1964)は、それまでも二枚目俳優としてそこそこ人気はありましたが、ダシール・ハメット原作、スチュアート・ヘイスラー監督の「ガラスの鍵」('42年)などにアラン・ラッド.jpgシェーン002.jpgおいても、原作における主人公の役を演じているのに映画の中では準主役級にされてしまっていたように、大スターと言えるほどの俳優ではなかったのが、この「シェーン」1作で一気にハリウッドの大スターとなります。ところが、その後は大した作品に出ておらず、60年代を過ぎて人気にも陰りが出てからはノイローゼになり、最後は睡眠薬の多用が原因で亡くなっています(享年50)

Alan Ladd in SHANE(1953) 

Jack Palance  in SHANE(1953)/in Bagdad Cafe(1987)
ジャック・パランス1.jpgOUT OF ROSENHEIM.jpg 一方のシェーンの敵役の殺し屋のウィルソン(酒場でコーヒーしか飲まないところが却って凄味があった)を演じたジャック・パランス(1919-2006)は、その後も性格俳優として活躍し、どちらかと言うと相変わらず悪役が多かったですが、パーシー・アドロン監督のバグダッド・カフェ」('87年/西独)で"老い楽の恋"に静かな情念を燃やす老画家役を好演し、個人的には、あの映画では、ジェヴェッタ・スティールが歌うテーマ曲「コーリング・ユー」と並んで最も印象に残りました(「あのジャック・パランスが」という想いで観たということもあるが)。

 しかし、その後も娯楽映画で"しっかり"悪役を演じ続け(「デッドフォール」('89年)でシルヴェスター・スタローン、カート・ラッセルを相手に犯罪組織のボスを演じていた)、一方、モンスター・パニック映画「トレマーズ」('90年)のロン・アンダーウッド監督がその次に撮ったコメディ映画「シティ・スリッカーズ」('91年)では、アカデミー賞助演男優賞、ゴールデングローブ賞助演男優賞 をダブル受賞しています。「シティ・スシティ・スリッカーズ dvd.jpgリッカーズ」は、ビリー・クリスタルらが演じる3人の中年男シティ・スリッカーズ パランス.jpgが「カウボーイ体験ツアー」に軽い気持ちで参加し、予期せずにもそこで自らを見つめ直し、自己を取り戻していくという話で(当時のアメリカの不況を反映している面もあったのかも)、「カウボーイ体験ツアー」なるものがあるのを初めて知りましたが、ジャック・パランスはツアーの教官役の老齢のカウボーイを演じ、当時72歳でしたが、老境に達していい味を出していました。「シティ・スリッカーズ [DVD]」Jack Palance & Billy Crystal in City Slickers(1991)

ジャック・パランス.jpg 映画の中でジャック・パランス演じるベテラン・カウボーイは心臓病で急死し、残された3人は、素人のまま「牛追い」の旅をすることになるわけですが(ジョン・ウェインの「赤い河」を意識したかのような牛追いシーンがあった)、実際のジャック・パランス本人は'06年に87歳で老衰のため亡くなっています。

 「役者」としての足跡はアラン・ラッドの方が大きいのかもしれないけれど、「人生」としてはジャック・パランスの方が恵まれていたかも。

Elizabeth_Taylor_in_Giant.jpgRock_Hudson_in_Giant.jpgGiant is best known as Dean's last film.jpg「ジャイアンツ」●原題:GIANT●制作年:1956年●制作国:アメリカ●監督:ジョージ・スティーブンス●製作:ジョージ・スティーヴンス/ヘンリー・ジンスバーグ●脚本:フレッド・ジュイオル/アイヴァン・モファット●撮影:ウィリアム・C・メラー/エドウィン・デュパー●音楽:デミトリー・ティオムキン/レイ・ハインドーフ●原作:エドナ・ファーバー「ジャイアンツ」●時間:201分●出演:ジェームズ・ディーン/エリザベス・テーラー/ロック・ハドソン/ジェーDennis Hopper Giant (1956).jpgン・ウィザース/キャロル・ベイカー/チル・ウィリス/メーセデス・マッキャンブリッジ/サル・ミネオ/ロッド・テイラー/ナポレオン・ホワイ「ジャイアンツ」d.gifティング/ジュディス・エヴリン/ポール・フィックス/エルザ・カルデナス/フラン・ベネット/デニス・ホッパー/マーセデス・マッケンブリッジ●日本公開:1956/12●配給:ワーナー・ブラザーズ●最初に観た場所:早稲田松竹(77-12-21) (評価★★★★)●併映:「理由なき反抗」(ニコラス・レイ)

デニス・ホッパー(ジョーダン3世)[中央]

シェーン001.jpgシェーン jパランス.jpg「シェーン」●原題:SHANE●制作年:1953年●制作国:アメリカ●監督:ジョージ・スティーブンス●製作:ジョージ・スティーヴンス●脚本:A・B・ガスリー・Jr●撮影:ロイヤル・グリグス●音楽:ヴィクター・ヤング●原作:ジャック・シェーファー「シェーン」●時間:118分●出演:アラン・ラッド/ヴァン・ヘフリン/ジーン・アーサー/ブランドン・デ・ワイルド/ジャック・パランス/ペン・ジョンスン/エドガー・ブキャナン/エミール・メイヤー/エリシャ・クック・Jr./ダグラス・スペンサー/ジョン・ディエルケス●日本公開:1953/10●配給:パラマウント映画●最初に観た場所:高田馬場パール座(77-12-20) (評価★★★☆)●併映:「駅馬車」(ジョン・フォード)          
パール座入口(写真共有サイト「フォト蔵」)①②高田馬場東映/高田馬場東映パラス ③高田馬場パール座 ④早稲田松竹
高田馬場パール座2.jpg高田馬場パール座 地図.pngパール座.jpg高田馬場パール座4.JPGパール座1.jpg高田馬場パール座(高田馬場駅西口、早稲田通り・スーパー西友地下) 1951(昭和26) 年封切館としてオープン。1963(昭和38)年の西友ストアー開店後、同店の地下へ。1989(平成元)年6月30日閉館。

  
 
 
 

「シティ・スリッカーズ」●原題:CITY SLICKERS●制作年:1991年●制作国:アメリカ●監督:ロン・アンダーウッド●製作:アービー・スミス●脚本:ローウェルシティ・スリッカーズ  .jpg・ガンシティ・スリッカーズ 2.jpgツ/ババルー・マンデル●撮影:ディーン・セムラー●音楽:マーク・シェイマン●時間:112分●出演:ビリー・クリスタル/ダニエル・スターン/ブルーノ・カービー/ヘレン・スレイター/ジャック・パランス/パトリシア・ウェティグ/ノーブル・ウィリンガム/デヴィッド・ペイマー/フィル・ルイス/ジェフリー・タンバー/カイル・セコー/トレイシー・ウォルタ/ロバート・コスタンゾ/イヤードリー・スミス/ジェイク・ジレンホール(映画初出演)/ダニエル・ハリス/フランク・ウェルカー●日本公開:1992/03●配給:東宝東和 (評価★★★) 「シティ・スリッカーズ/オリジナル・サウンドトラック

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