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合田刑事シリーズ第5作は、カポーティ×『レディ・ジョーカー』か?

冷血 上下.jpg冷血  毎日新聞社.jpg
冷血(上・下)』(2012/11 毎日新聞社)
   
冷血(上) (新潮文庫)』『冷血(下) (新潮文庫)』['18年]

 クリスマスイヴの朝、午前九時。歯科医一家殺害の第一報。警視庁捜査一課の合田雄一郎は、北区の現場に臨場する。容疑者として浮上してきたのは、井上克美と戸田吉生。彼らは一体何者なのか。その関係性とは? 高梨亨、優子、歩、渉―なぜ、罪なき四人は生を奪われなければならなかったのか。社会の暗渠を流れる中で軌跡を交え、罪を重ねた男ふたり。合田は新たなる荒野に足を踏み入れる(上巻)。井上克美、戸田吉生。逮捕された両名は犯行を認めた。だが、その供述は捜査員を困惑させる。彼らの言葉が事案の重大性とまるで釣り合わないのだ。闇の求人サイトで知り合った男たちが視線を合わせて数日で起こした、歯科医一家強盗殺害事件。最終決着に向けて突き進む群れに逆らうかのように、合田雄一郎はふたりを理解しようと手を伸ばす─。生と死、罪と罰を問い直す、渾身の長篇小説(下巻)。(各文庫版口上より)

 出版された時は結構話題になりましたが、文庫になってから読もうと思っていたら、文庫化まで6年くらいかかった本(この作家は、文庫化の際に改稿する作家でもある)。『マークスの山』から始まり、『照柿』『レディ・ジョーカー』『太陽を曳く馬』と続いた合田雄一郎シリーズの第5作ですが、タイトルから窺えるように、トルーマン・カポーティの『冷血』を意識したものと思われます。前半が「事件」篇で、後半が「裁判」篇で、加害者が死刑になる(二人のうち一人は病死するが)ところで終わるのも似ています。

 ただし、カポーティの『冷血』は、実際に発生した殺人事件を作者が徹底的に取材し、加害者を含む事件の関係者にインタビューすることで、事件の発生から加害者逮捕、加害者の死刑執行に至る過程を再現したノンフィクション・ノベルですが(このジャンルのノンフィクション・ノベルに、佐木隆三の『復讐するは我にあり』がある)、本書はあくまでもフィクションということになります。

 ただ、フィクションでありながらも、2000年(平成12年)12月30日深夜に東京都世田谷区上祖師谷で発生し、未だ解決をみない「世田谷一家殺害事件」をモチーフにしているのは間違いなく、この点では、1984年と1985年に起きた食品会社を標的とした企業脅迫事件「グリコ・森永事件」をモチーフにしたと思われる『レディ・ジョーカー』のスタイルと似ているようにも思います。

 多分、この小説の意図は、「理由なき殺人」を描こうとした点にあるのではないでしょうか。『レディ・ジョーカー』の場合は、「あの事件はこんな犯人像だったかもしれないよ」と示唆しているように感じたのですが(それに納得するかどうかは別として)、この『冷血』では、犯人は二人とも、気がついたら人殺しをしていたという感じで、ところが裁判ではその動機を何とか確定しようとするため、そこに齟齬が生じる、そのギャップを描きたかったのではないかという気がします。

 ただ、その辺りの狙いが見えにくい点がやや難でしょうか。残忍な犯罪を犯したその背景となる生い立ちを犯人の幼少時に遡って分析していますが、躁鬱病の犯人が幼少時にキャベツ畑のキャベツを鍬で叩きつぶす感触と、歯医者夫婦の頭を根切りで叩きつぶす感触が似ていて快感を覚えたというところで、ちょっとついていけない読者もいたのでは。

 でも、やはり、「殺人犯はこうして作られる」こともある、そして、「彼らは、理由にならないような理由で殺人を犯す」こともある―ということがテーマなのではないでしょうか。「こともある」としたのは、この作品がフィクションだからですが、これがノン・フィクションであれば、完全にカポーティの『冷血』と重なるわけで、だから『冷血』というタイトルなのだと思います。

【2018年文庫化[新潮文庫(上・下)]】

《読書MEMO》
●2013年1~6月に読まれた書評ベスト10 (2013/8/10付 日本経済新聞 電子版)
1 冷血(上・下) 高村薫 著
2 ソロモンの偽証 第1部~第3部 宮部みゆき 著
3 知の逆転 吉成真由美 編
4 等伯(上・下) 安部龍太郎 著
5 僕の死に方 金子哲雄 著
6 私を知らないで 白河三兎 著
7 紅の党 朝日新聞中国総局 著
8 問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい 山田真哉 著
9 皮膚感覚と人間のこころ 傳田光洋 著
10「弱くても勝てます」 高橋秀実 著

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ミステリとしてよりも、人間ドラマとして重厚。不条理に満ちた人間の本質に迫る。

照柿 高村薫3.jpg 照柿 高村薫 上.jpg 照柿 高村薫 下.jpg
照柿』['94年]『照柿(上) (講談社文庫)』『照柿(下) (講談社文庫)』['06年]

 1994(平成6) 年度「週刊文春ミステリー ベスト10」(国内部門)第2位作品(1995(平成7)年「このミステリーがすごい!」第3位)。

 ホステス殺害事件を追う合田雄一郎は、電車飛び込み事故に遭遇、轢死した女とホームで掴み合っていた男の妻・佐野美保子に一目惚れする。だが彼女は、合田の幼なじみの野田達夫と逢引きを続ける関係だった。葡萄のような女の瞳は、合田を嫉妬に狂わせ、野田を猜疑に悩ませる―。

 『マークスの山』と『レディ・ジョーカー』の間に位置する"合田3部作"の1つで、個人的には、読もう読もうと思いつつも長い間読み残していたのですが(この人の作品は、文庫化されるのが遅い)、単行本が分冊となっている『レディ・ジョーカー』ほどではないものの、上下2段組で500ページと、これも長いことは長い。但し、読み残していた理由は、長さだけではなく、内容が重そうな予感もあったためで、実際読んでみてその通りでした。

 ミステリという言うよりも、刑事として、或いは人間としての合田雄一郎の物語であり、また、ベアリング工場の工員である野田の物語でもあって、その描き方は、不条理に満ちた人間の本質に迫るものであり、重厚な文学作品を読み終えたような読後感を抱きました。

 実際、"高村薫版『罪と罰』"と言われているようですが、確かに、合田雄一郎が暴力団の主催する賭博場において相手の陥弄に嵌っていく様などの描き方には、ドスト氏っぽいものを感じました(秦野、怖いなあ)。
 しかし、美保子に惹かれて、刑事としての一線を超えていく様は(嫉妬に駆られて"野田潰し"を狙ったという点では、人間としての一線をも超えたことになる)、彼自身の心身の消耗度の反映であるように思えました(美保子の悪魔的な魅力といのもそれほど感じなかったし、作者も、ことさらそれを強調しているというより、合田の精神状態の「反面鏡」として描いているように思えた)。

 一方の野田達夫に関しては、合田以上に、普通の生活を送っていた1人の人間が"壊れていく"様がよく描かれているように思え、その背景となっている過酷な工場勤務の実態の執拗なまでの細部の描かれ方は、人を狂気の世界に追い込んでいくに充分な裏付けたるものであるように思われました。 
 野田が犯すことになる殺人は、通常のミステリでは使われない特異なものであり、まさに"不条理殺人"と言えるかと思います(殺人の場面だけを捉えると、ラスコーリニコフより『異邦人』のムルソーに近いのでは)。

 もともとミステリとしては、ホステス殺害事件の犯人も意外とあっけなく割れてしまうし、そもそも、偶然に遭遇した轢死現場で出会った女性に一目惚れし、その女性が18年ぶりに出会った旧友の不倫相手だったというのは、あまりも偶然が重なり過ぎていて、これは、ミステリとしては"ご都合主義"と取られても致し方ないかも。
 やはり、この作品は純粋にヒューマン・ドラマとして読んでこそ卓抜した作品であると思うし、野田達夫のみならず合田に関しても、1人の刑事の内面をここまで掘り下げて書いた作品は、警察ミステリの分野では殆ど無いのではないかと。

 それにしても、『マークスの山』の事件(合田雄一郎33歳)の翌年、『レディ・ジョーカー』の事件(合田雄一郎36歳)の前々年の話で、その間に合田雄一郎の身にこんな陰翳の季節があったとは!(『レディ・ジョーカー』を読んだ時には、全然そんな印象を受けなかったなあ)
 
 【2006年文庫化[講談社文庫(上・下)]】

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社会派の本領が最も発揮された作品。企業小説としても読める。

レディ・ジョーカー1.jpg レディ・ジョーカー2.jpg 映画 レディージョーカー2.jpg レディ・ジョーカー bunnko.jpg
レディ・ジョーカー〈上〉〈下〉』(1997/12 毎日新聞社)/映画「レディ・ジョーカー」['04年/東映]主演:渡哲也/レディ・ジョーカー〈上・中・下〉全3冊完結セット (新潮文庫)』['10年]

 1998(平成10)年度・第52回「毎日出版文化賞」受賞作。1999(平成11)年「このミステリーがすごい!」(国内編)第1位(1998(平成10) 年度「週刊文春ミステリー ベスト10」(国内部門)第2位)。 

 グリコ森永事件に想を得ているということははっきりしていますが、それでも一気に読ませます(と言いいつつ、読み通すのに20数時間かかったのだが)。 

 現実の未解決事件をモチーフにしたリアリティがあるだけに、フィクションとしての結末をどこへ導いてこの物語を終わらせようとしているのか読んでいて心配になりましたが、後味の悪くない結末にも充分満足させられました。

 同じく大作で、スパイ小説とも言える『リヴィエラを撃て』('92年/新潮社)が好きな人もいますが、自分としては本作の方が良かったし、刑事物である『マークスの山』('93年/早川書房)、『照柿』('94年/講談社)の流れで新作が出たのは良かったと思いました。

 ミステリーとしての『マークスの山』、ヒューマン・ドラマとしての『照柿』に対して、この作品は企業小説としても読めて、社会派としての著者の本領が最も発揮されていると思います。 
 ミステリーとしては、半田と合田の接点のセッティングがやや偶然すぎる感じがもしますが、犯人グループの動機ややり口には今回はさほど違和感はありませんでした(『マークスの山』は動機の割には手段が凝っているし、『照柿』は、動機無き殺人という観もある)。

レディ・ジョーカー 映画.jpgレディ・ジョーカー.jpg 警察内部の描写に加えて、新聞社内の記者の動きがリアルに描けていて(毎日新聞社とのジョイント効果?「毎日出版文化賞」を受賞している)、そして何よりも、混乱する恐喝されたメーカー企業側の社内で、会社のことよりも自分時自身の利害を真っ先に考える企業幹部らがよく描けています。

 そうした意味では、組織心理学、組織行動学的観点から読んでも、そのリアリティに感服させられますが、一方で、事件とは何か、犯人とは何か、何をもって事件が解決したとするのかを考えさせられる小説でもあります。

映画「レディ・ジョーカー」('04年/東宝)チラシ・ポスター
出演:渡哲也/徳重聡/吉川晃司/國村隼/大杉漣/吹越満/平山秀幸

 【2010年文庫化[新潮文庫(上・中・下)]】

《読書MEMO》
レディ・ジョーカー tv2.jpgレディ・ジョーカー tv.jpg2013年TVドラマ化(WOWOW「連続ドラマW」全7話)
出演:上川隆也/柴田恭兵/豊原功補/山本耕史/矢田亜希子/本仮屋ユイカ

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ミステリとしても人間ドラマとしても充分に堪能できた。

『マークスの山』.jpgマークスの山 (ハヤカワ・ミステリワールド)』 マークスの山 上.jpg マークスの山下.jpgマークスの山(上) 講談社文庫』 『マークスの山(下) 講談社文庫

 1993(平成5)年上半期・第109回「直木賞」受賞作で、1993 (平成5) 年度「週刊文春ミステリー ベスト10」(国内部門)第1位。1994 (平成6) 年「このミステリーがすごい!」(国内編)第1位。「日本冒険小説協会大賞」も併せて受賞。

 東京で起きた連続殺人事件。被害者は謎の凶器で惨殺されている。事件の背後に潜む複雑な人間関係を、警視庁捜査第一課の合田刑事らが解き明かしていくうちに、その背景に16年前に南アルプスで起きたある出来事が浮かび上がる―。

 警察の内部組織の捜査上の確執などの描写に圧倒的なリアリティがあり、"警察小説"とも言えるかも知れません。 
 事件の背後関係は複雑を極めていますが、事件の捜査陣が事実を細かく積み上げいくうちに、通常の感覚では理解しがたいモンスターのような犯人像が浮かんでくる―その導き方が巧みで、読み進むにつれてググッと惹き込まれます。 

 "人間の業"のようなものもよく描かれていると感じました。 
 ただしその描かれ方がかなり屈折したものであるため、実際こうした形で怨念のようなものが人から人へ伝播していくものだろうか、という動機に対する疑念も感じました。 
 結局事件を複雑にしているのは、この"凝った"動機の部分ではないかと...。 

 その他にも、ミステリファンにはプロットの瑕疵と映る部分が幾つかあるかもしれません。 
 ただし(本格的ミステリーに固執しない)自分のレベルでは、ミステリとしても人間ドラマとしても、それなりに充分に堪能できました。

 '03年に文庫化されました。かなり手を加えているとのことで(この作者が文庫化の際にオリジナルに手を加えるのは毎度のことで、そのため文庫が出るのが遅くなる)、文庫の方は読んでいませんが、ドロッとした部分がややマイルドになっているとか(これではよくわからないか)。 

映画「マークスの山」.jpg 書店で見たら、文庫の初版本には、登場人物の名前にふりがながなかったような気がしましたが、「林原」は「はやしばら」ではなく、ちゃんと「りんばら」と読ませないと、「MARKS」にならないのではないだろうか。

映画「マークスの山」.jpg

映画「マークスの山」 (1995年・監督:崔洋一/出演:萩原聖人・名取裕子・中井貴一)

 【2003年文庫化[講談社文庫(上・下)]】

 


 
《読書MEMO》
2013年TVドラマ化(WOWOW「連続ドラマW」全5話)
出演:上川隆也/石黒賢/高良健吾/戸田菜穂/小西真奈美
マークスの山 TV1.jpgマークスの山 TV2.jpgマークスの山 TV3.jpgマークスの山 TV4.jpg

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圧倒的な重層構造で迫ってくるものの、結末には消化不良感が残る。

リヴィエラを撃て.jpg リヴィエラを撃て 上巻.jpg リヴィエラを撃て下巻.jpg  「クライング・ゲーム」.jpg
リヴィエラを撃て』(1992/10 新潮社)/新潮文庫(上・下)/「クライング・ゲーム」スティーヴン・レイ

 1993(平成5)年度・第46回「日本推理作家協会賞」受賞作で、「日本冒険小説協会大賞」も併せて受賞。

 首都高速トンネル内で1人の外国人男性の遺体が発見され、その男はジャック・モーガンという元IRAのテロリストだったとわかりますが、彼が〈リヴィエラ〉なる人物に殺されると予め警察通報してきた東洋人女性も、自宅アパートで射殺されており、そのアパートからは世界的ピアニストのノーマン・シンクレアのレコードが多数発見される―。

 警視庁外事1課の刑事・手島は、ジャックが〈リヴィエラ〉を追っていたと推察し(「公安部」の刑事が小説に登場するというのが自分にとっては新鮮だった)、やがて事件の背後にはCIA、MI5までが絡む国際機密問題があるらしいことがわかりますが、肝心の〈リヴィエラ〉とは一体何なのかが掴めないまま、真相は混迷の度を深めていきます。

 硬質の文体で語られるストーリーはかなり複雑で、日本を舞台にしたスパイ小説ということもありイメージが掴みにくい部分もありました(公安というのもデモ行進の際にデモ参加者をチェックしているところぐらいしか見たことないし...)。
 ただし舞台が14年前のアイルランドへと跳ぶと、何だかイメージしやすくなったのは、スパイ物語=洋モノというイメージが自分の中にあるためでしょうか(実は日本ほどスパイが自由に出入りしている"スパイ天国"の国はないと言われてるけど)。

『クライング・ゲーム』(1992)2.jpgTHE CRYING GAME.jpg ニール・ジョーダン監督の「クライング・ゲーム」('92年/英)という元IRA兵士の男を描いた映画を思い出し、スティーヴン・レイ(渋かった!)のイメージが作中の登場人物に重なりました。スティーヴン・レイ演じるIRAのテロリストが、人質のイギリス軍兵士の死に責任を感じながらも、彼の恋人に惹かれていくという話で、ニール・ジョーダンはこの作品でアカデミー賞オリジナル脚本賞を獲っています。
スティーヴン・レイ in「クライング・ゲーム」(1992年・全米映画批評家協会賞 主演男優賞受賞)

「クライング・ゲーム」●原題:THE CRYING GAME●制作年:1992年●制作国:イギリス●監督・脚本:ニール・ジョーダン●音楽:アン・ダッドリー●時間:112分●出演:スティーヴン・レイクライング・ゲーム.jpgミランダ・リチャードソン(ジュード).jpeg/ジェイ・デイヴィッドソン/ミランダ・リチャードソン/フォレスト・ウィテカー/エイドリアン・ダンバー/ジム・ブロードベント●日本公開:1993/06●配給:日本ヘラルド映画 (評価★★★★) 
ミランダ・リチャードソン in「クライング・ゲーム」(1992年・ニューヨーク映画批評家協会賞 助演女優賞受賞)

クライング・ゲーム DTSスペシャル・エディション [DVD]

 高村薫小説らしく、暗い情念を持った男たちが登場し、それでいて最後はヒューマンなドラマに仕上げていますが、ミステリという観点からは、圧倒的な重層構造で迫ってくるものの、結末がやや消化不良気味で欲求不満が残りました。

 【1997年文庫化[新潮文庫(上・下)]】

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