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山本周五郎の"こっけいもの"が原作。TVドラマ「探偵物語」の演技の土台が窺える松田優作。

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ポスター 「ひとごろし [DVD]」『ひとごろし (新潮文庫) 』(「壺」「暴風雨の中」「雪と泥」「鵜」「女は同じ物語」「しゅるしゅる」「裏の木戸はあいている」「地蔵」「改訂御定法」「ひとごろし」)

 福井藩武芸指南役の仁藤昂軒(丹波哲郎)は、酒に酔った帰途、彼を嫌う若い藩士たちによる闇討ちに遭う。正々堂々を好む昂軒は怒り、真剣を抜いて一網打尽にするが、その現場に居合わせ、若い藩士たちを止めるために昂軒に立ち向かった藩士・加納(岸田森)も斬られて絶命してしまう。そのまま藩を去った昂軒に怒った藩主は、上意討ち(じょういうち=主君が部下に逃亡した罪人を処断させること)を命じたが、昂軒の腕前を知る藩士たちは誰も手を挙げない。そんな中、上意討ちを名乗り出たのは、藩きっての臆病者で知られた双子六兵衛(松田優作)だった。臆病な自身の悪評のために婚期を逃した妹・かね(五十嵐淳子)のため、また自身の汚名返上のため、六兵衛は蛮勇を振るって旅に出る。すぐに六兵衛は昂軒に追いつき、上意討ちと直感した昂軒は六兵衛に決闘を求めたが、六兵衛は怖気づいて「ひとごろし!!」と叫び、逃げ出す。逃げた先で彼は、農民たちが「逃げたお侍は偉い」と噂話をしているのを耳にする。「世間には俺のように臆病な人間のほうが多いのだ」と悟った六兵衛は一計を案じ、街に着くたび昂軒につきまとい、宿屋や飯屋で彼を指差して「ひとごろし!!」と叫んでは周りの人々の恐怖を煽り立て、昂軒がこちらに向かってくれば徹底的に逃げることで、武士道に凝り固まった昂軒の自尊心を傷つけ、精神的に追い詰めていく作戦を図る。執拗に作戦を展開する六兵衛は、昂軒との奇妙な距離感を保ったまま旅を続ける。ある日、富山の街中で叫んでいた六兵衛は町奉行所に捕らわれるが、取り調べた町方与力・宗方(桑山正一)は、六兵衛が持っていた上意書を見て早合点し、果たし合いの会場を提供したうえ、昂軒を連れてくる。窮地に陥った六兵衛はわざと頭を打ち、気が変になったふりをしてやり過ごす。真剣勝負にならないと判断した昂軒は刀を納めて立ち去る。ある街道沿いの草むらで、遂に六兵衛と昂軒は向き合うことに―。

「ひとごろし」原作単行本.jpg 大洲齊(おおず ひとし)監督の1976年公開作で、原作は山本周五郎が1964(昭和39)年10月、「別册文藝春秋」に掲した短編載時代小説で、本作を表題作として1967(昭和42)年3月文藝春秋刊。野村芳太郎監督により1972年1月に「初笑いびっくり武士道」というタイトルでコント55号主演で映画化・公開されていて、タイトルからしてもコント55号主演であることからしてもコメディなのですが、原作をコメディ化したと言うより、原作自体が「雨あがる」(昭和26年)、「日々平安」(昭和29年)系の"こっけいもの"であり、ユーモアを存分に散りばめながら、強さというものの限界を示している作品となっています。この映画化作品の場合、以前に萩本欽一(双子六兵衛)、坂上二郎(仁藤昂軒)で演じたれぞれの役を松田優作、丹波哲郎でやっているところがミソでしょうか。この二人の起用は成功していたように思えます。

『ひとごろし』['67年/文藝春秋](「ひとごろし」「へちまの木」「あとのない仮名」「枡落し」)

「ひとごろし」松田.jpg「ひとごろし」1.jpg 松田優作は「太陽にほえろ!」('73年~'74年)の"ジーパン"刑事の印象がありますが、この映画を観ると後のTVドラマ「探偵物語」('79年~'80年)での演技の土台がこの頃にはすでに出来上がってことが窺え、この人って重い役よりもこうしたコミカルな役の方が向いていたようにも思えます。その松田優作のコミカルな演技に対して丹波哲郎の方はいつも通りの重厚な演技で、その対比が効いています。

「ひとごろし」五十嵐.jpg 女優陣で、松田優作演じる六兵衛の妹かねを演じた五十嵐淳子(1952年生まれ)は、「五十嵐じゅん」の芸名時代にグラビアアイドルとして超人気でした。プライベートでは中村雅俊と1976年12月婚約発表、1977年2月に結婚することなりますが、その前に中村雅俊と松田優作との間で五十嵐淳子を巡って争奪戦があったとか。婚約発表から結婚まで比較的短いのは、五十嵐淳子が妊娠していたためで、この映画の公開された1976年10月にはすでに"三角関係"は決着していたのでしょうか(松田優作は「探偵物語」の第1話にゲスト出演した熊谷美由紀と1983年に結婚)。

「ひとごろし」高橋2.jpg「ひとごろし」高橋.jpg ただ、この映画の中の女優でもっと目立っているのは、北陸の宿場町にある旅籠の女将・およう(本名はとら)を演じた高橋洋子(1953年生まれ)で、おようは「ひとごろし」呼ばわりされ別の旅籠を追い出された昂軒を宿泊させる一方、六兵衛の事情を知って暴力を嫌う彼の姿勢に共鳴し、旅籠を番頭に任せて六兵衛の旅に随い、六兵衛と共に昂軒に向かって「ひとごろし!!」と叫び続ける作戦に参加するという役どころです。撮影時は、五十嵐淳子、高橋洋子とも23歳で、高橋洋子は「サンダカン八番娼館 望郷」(1974年)などにすでに出演していたとはいえ、こうして見ると若いな~という感じがします。

「ひとごろし」vhs.jpg 武士道に対する風刺ドラマで、コミカルな松田優作、重厚な丹波哲郎、若々しい女優陣、シンプルなストーリーと、タイトルから受ける印象と少し違って肩が凝らずに愉しめる作品でした(珍品的プレミア価値を加味して星4つの評価とした)。

 因みに、原作では、この話は「偏耳録」という古記録の欠本を出典としているとし、その「偏耳録」によれば、双子六兵衛は上意討ちを首尾よく果たし、おまけに嫁まで連れて来たし(高橋洋子が演じた「およう」のこと)、その高い評判によって(五十嵐淳子が演じた)妹・かねも中老に息子と婚姻のはこびとなったとされています(もちろん「偏耳録」も含め全部フィクションだと思うが、このあたりが何となく本当にあった話みたいで上手い)。

ひとごろし」 (大映).jpg「ひとごろし」 (1976).jpg「ひとごろし」●制作年:1976年●監督:大洲齊●製作:永田雅一●脚本:中村努●撮影:牧浦地志●音楽:渡辺宙明●時間:82分●出演:松田優作/高橋洋子/五十嵐淳子/桑山正一/岸田森/永野達雄/西山辰夫/丹波哲郎●公開:1976/10●配給:大映(評価:★★★★)

【1972年文庫化[新潮文庫]】

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小川眞由美版ドラマと比べると...。山崎努の演技は愉しめたが、岡田茉莉子の設定年齢がきつい。

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黒の奔流 01 - コピー.jpg 「黒の奔流」0001.jpg
<あの頃映画> 黒の奔流 [DVD]」岡田茉莉子/山崎努
「黒の奔流」0008.jpg黒の奔流 ポスター1.jpg
 ある殺人事件の裁判が始まった。事件とは多摩川渓谷の旅館の女中、貝塚藤江(岡田茉莉子)が馴染みの客(穂積隆信)を崖から突き落した、というのである。しかし藤江はあくまでも無罪を主張した、が、状況的には彼女の有罪を裏付けるものばかりだった。この弁護を担当したのが矢野武(山崎努)である。矢野はこの勝ち目の薄い事件を無罪に出来たら一躍有名になり、前から狙っている弁護士会々長・若宮正道(松村達雄)の娘・朋子(松坂慶子)をものにできるかもしれない、という目算があったのである。弁護は難行したが、矢野は見事、無罪判決を勝ら取る。「黒の奔流」 001.jpgたが、矢野は見事、無罪判決を勝ら取る。「黒の奔流」 01.jpgそして矢野の思惑通り、マスコミに騒がれるとともに、若宮と朋子の祝福を受け、若宮は朋子の結婚相手に矢野を選ぶ。一方、藤江を自分の事務所で勤めさせていた矢野は、ある晩、藤江を抱く。藤江は今「黒の奔流」松坂慶子1 (1).jpgでは矢野への感謝の気持ちが思慕へと変っていた「黒の奔流」 1972  okada.jpgのだ。やがて藤江は矢野が朋子と結婚するということを知る。藤江が朋子のことを失野に問いただすと、矢野は冷たく「僕が君と結婚すると思っていたわけではないだろうね」と言い放ち、去ろうとする。そこで藤江は、あの事件の真犯人は彼女であること、もし矢「黒の奔流」岡田茉莉子.jpg野が別れるなら裁判所へ行って全てを白状すると逆に矢野を脅迫する。矢野は、藤江はやりかねない、それは自分の滅亡を意味すると憔悴し、やがて藤江に対して殺意を抱く。翌日、矢野は藤江に詫びを入れて旅行に誘うと、藤江は涙ながらに喜び、数日後、富士の見える西湖畔に二人は投宿する。藤江は幸せだった。翌朝、矢野は藤江を釣に誘う。人気のない霧の湖上を二人を乗せたボートが沖へ向う―。
 
種族同盟 松本清張.jpg 1972(昭和47)年公開の渡辺祐介(1927- 1985/58歳没)監督作で、原作は松本清張が1967(昭和42)年に発表した中編小説「種族同盟」(中短編集『火と汐』('68年/ポケット文春)収録)。原作は、新宿のバーのホステス・杉山千鶴子(23歳)が東京の西の外れの渓谷で殺害され、被害者のペンダントを所持していたことが決め手となり、死体発見現場から2キロほど離れた旅館「春秋荘」の番頭・阿仁連平が逮捕されるというものであり、これを映画では男女を逆転させ、旅館の女中が馴染みの客を殺害したという設定になっています。

松本清張ほか著/日本推理作家協会編『種族同盟―現代ミステリー傑作選1〈策謀・黒いユーモア編〉』(カッパ・ノベルス 1969.01)

 また、原作は中編であり、弁護士(一人称で語られるため、弁護士の名は出てこない)が自分が裁判で救った元被告に恐喝され、殺意を抱くところで終わりますが、映画はそこから、新たな愛憎劇を展開させてみせます。

 この映画化作品のほか、これまで3回テレビドラマ化されています。
 ・1979年「松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人事件」(テレビ朝日)小川眞由美・高橋幸治・金沢碧
 ・2002年「松本清張没後10年記念企画・黒の奔流」(テレビ朝日)渡瀬恒彦・さとう珠緒・純名里沙
 ・2009年「松本清張生誕100年特別企画・黒の奔流」(テレビ東京)船越英一郎・星野真里・黒谷友香・賀来千香子
 これら何れもが、殺人被害者を男性とし、女性を被告にしている点や、裁判終了後に弁護士と女性との間で愛憎劇を繰り広げる点において、原作のドラマ化と言うより、映画のリメイクと言った方が相応しいものとなっており、この映画脚本は(タイトルもそうだが)それだけ後に影響を与えたと言えるかと思います。

 個人的には小川眞由美(千鶴子役、つまり原作で殺害される女性と同じ名前になっている)版と船越英一郎版を観ましたが、映画も含め共通して言えるのは、最後、女性の男性に対する無理心中的な終わり方になっている点です。

黒の奔流l2.jpg この岡田茉莉子版の映画では、矢野がボートを止めると矢野の殺意には既に気づいていたと藤江が呟き、矢野は舟底のコックを抜いて脱出しようとした瞬間、藤江の体が矢野の上にのしかかり、「先生を誰にも渡さない!」と言って、それまで果物の皮を剥いていたナイフで矢野を刺すというもの。これに近いのが小川眞由美版で、見た目はほぼ同じです(船越英一郎版にはボートシーンがなく、星野真里演じる女がいきなり公衆の面前で弁護士を刺す)。

松本清張の種族同盟図9.jpg ただし、岡田茉莉子版の映画と小川眞由美版のドラマでは、ラストに至るプロセスが若干異なっており、映画では藤江はこれから弁護士としての輝かしい道を歩もうとする矢野の前に再三現れ、「私、あなたの女でいいと言ったことを撤回します!」と言って妊娠したことを逆手にとり結婚を迫るのに対し、ドラマでは、小川眞由美演じる女は最後まで「先生とのことは誰にも喋らない」「二度と先生の前には現れない」と言い、ボート上で弁護士を刺すのも、裏切られた恨みからと言うより、「先生、人殺しなんかしないで」という思いによるものとなっています。

「松本清張の種族同盟・湖上の偽装殺人事件」 (1979/05 テレビ朝日) ★★★★☆(小川真由美/高橋幸治)

【黒の奔流】松坂慶子岡田茉莉子.jpg どちらも女性の方に覚悟は出来ている印象ですが、どちらが切ないかと言えば、小川眞由美版の方が上でしょう。最近、この小川眞由美版のドラマを観て、なかなかよく出来ているなあと思って、それで岡田茉莉子版の映画を観直してみたのですが。映画版は、岡田茉莉子、山崎努の演技は愉しめましたが(特に、普段は渋くてクールだったのが、事態が思わぬ方向に行って、何度も鳩が豆鉄砲を食ったような顔になる演技は可笑しかった)、トータルではやはりドラマの方が上でした(ただし、映画をベースにドラマ化していることを考えると映画もさるもの。渡辺祐介監督の演出も悪くない)。

 映画版は、当時39歳の岡田茉莉子が25歳の藤江を演じているというのも、ちょっと見た目きつかったように思います。後半はその演技力で盛り返してきますが、やはり、受け身的な演技にならざるを得ない序盤の裁判シーンなどで、はっきり25歳と言われてしまうと、抵抗感がありました。実年齢では山崎努が当時36歳で、岡田茉莉子より3歳下だからなあ。当時20歳の松坂慶子が、山崎努演じる弁護士の婚約者役で出ているだけに、薹(とう)が立っているのが対比的に目立ちました。25歳という設定で、原作の23歳より2歳足しただけなのですが、もっと年嵩のいった年齢設定にしてもよかったのでは(まあ、小川眞由美も同じく39歳でこの役を演じていたのだが)。

撮影合間写真(松坂慶子/岡田茉莉子)

の奔流」山崎努0.jpg 黒の奔流」山崎努0図1.jpg の奔流」山崎努1.jpg

山崎努(弁護士・矢野武)/谷口香(矢野の助手・岡橋由基子)/佐藤慶(検事・倉石)/松坂慶子(若宮朋子)
黒の奔流図1.jpg

「黒の奔流」 1972 ps.jpg黒の奔流 91.jpg「黒の奔流」●制作年:1972年●監督・脚本:渡辺祐介●製作:猪股尭●脚本:国弘威雄/渡辺祐介●撮影:小杉正雄●音楽:渡辺宙明●時間:90分●出演:岡田茉莉子(貝塚藤江)/山崎努(矢野武)/谷口香(岡橋由基子)/松村達雄(若宮正道)/福田妙子(若宮早苗)/松坂慶子(若宮朋子)/中村伸郎(北川大造)/中村俊一(楠田誠次)/穂積隆信(阿部達彦)/玉川伊佐男(弁護士・三木)/佐藤慶(検事・倉石)/河村憲一郎(裁判長・松本)/加島潤(判事・細川)/小森英明(判事・竹内)/岡本茉利(太田美代子)/菅井きん(杉山とく)/金子亜子(とくの娘)/伊藤幸子(今村カツ子)/谷村昌彦(タクシー運転手)/生井健夫(弁護士)/石山雄大(弁護士)/久保晶(弁護士)/水木涼子(小坂清子)/光映子(森本澄子)/藤田純子(和江)/秩父晴子(管理人)/荒砂ユキ(アパートの隣人)/園田健二(記者)/岡本忠行(記者)/江藤孝(記者)/大船太郎(記者)/高畑喜三(廷吏)/松原直(廷吏)/土田桂司(刑事)/高杉和宏(刑事)/村上記代(仲居)●公開:1972/09●配給:松竹(評価:★★★☆)

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ストーリー良し、テンポ良し。「ジエルソミーナがグラマーに早変りした魅力」の三原葉子。

黒線地帯 1960 dvd.jpg黒線地帯2008 dvd_.jpg 黒線地帯 [DVD] - 1.jpg 黒線地帯03.jpg
黒線地帯 [DVD]」「黒線地帯 [DVD]」     天知茂/三原葉子

黒線地帯 1960① 天知茂(町田広二).jpg黒線地帯 1960② 魚住純子(佐野兼子.jpg 秘密売春組織に絡む女(瀬戸麗子)を追っていたトップ屋の町田広二(天知茂①)は、街の女易者(魚住純子②)の手引きでポン引のサブ(鳴門洋二③)と行ったホテルで睡眠薬を飲まされ、目覚めた時には傍らでその踊子の女が町田のネクタイで首を絞黒線地帯 1960③ 鳴門洋二(サブ).jpg黒線地帯 1960④ 細川俊夫(鳥井五郎).jpgめられ死んでいた。罠に嵌ったと知った彼は、女易者とポン引の行方を探る。この事件を新聞が報じ、町田のライバル鳥井五郎(細川俊夫④)も動き出す。町田はホテルの女中(城実穂)を街で見かけ、捉まえて話を訊こうとする。女の髪の中からは麻薬が見つかる。車が女を撥ね、彼女は"あの晩の男はサブ"と言い遺す。警察への町田からの匿名通報と同じ頃、事件を知らせる女の電話もあった。鳥井は、男の通報者は町田だと目星をつける。町田は死んだ踊子と親しかったという洗濯屋を黒線地帯 1960⑤ 三原葉子(麻耶).jpg黒線地帯 1960⑥ 水上恵子.jpg探り、街で拾った女の麻薬常用者からポン引のサブの居所を知る。コマ劇場の傍のパチンコ店で町田はサブを追い、マネキン製造所に飛び込み、麻耶(三原葉子⑤)という女と知り合う。彼女は、海軍キャバレーのシンガポール(水上恵子⑥)という女給のことを話してくれ、そのキャバレーに行くと鳥井が来ていた。町田は死んだ女の踊っていた横浜のキャバレーへの黒線地帯 1960⑦三ツ矢歌子(美沙子).jpg途中、美黒線地帯 1960  mituya .jpg沙子(三ツ矢歌子⑦)という高校生を拾う。彼女はフランス人形運搬のバイトをしていたが、町田は人形に麻薬が隠されている事実を掴み、麻耶に自白を迫る。鳥井が来て町田を犯人と決めつけるが、町田は2日の猶予を鳥井に貰う。麻耶はいつしか町田に惹かれいた。警察は町田を犯人として追い、町田は麻耶と逃れるが、途中で麻耶が負黒線地帯 1960⑧ 大友(橘祐吉).jpg傷し、それを看るうちに時は迫る。麻耶は知っていることを町田に全部話し、町田は女易者を見つけ出し、麻薬団のボス(大友純⑧)が例の横浜のキャバレーを根城にしていることを聞き出すと、そのキャバレーに行く。そこには美沙子が人質になっていた―。

 新東宝の地帯(ライン)シリーズの第2弾で、売春禁止法が施行されてから売春組織が地下に潜り、女性たちを麻薬や暴力で拘束しつつ秘かに営業を続けていたのを俗に「白線」「黒線」などといい、同シリーズにはそうした裏社会の組織を舞台とした以下の5作品があります。

白線秘密地帯  .jpg■「白線秘密地帯('58年)監督:石井輝男、主演:宇津井健
■「黒線地帯('60年)監督:石井輝男、主演:天知茂
黄線地帯 イエローライン051.jpg黄線地帯(イエローライン)4.jpg■「黄線地帯 イエローライン('60年・新東宝)監督:石井輝男、主演:吉田輝雄/天知茂
セクシー地帯5.jpg■「セクシー地帯」('61年)監督:石井輝男、主演:吉田輝雄
■「火線地帯('61年)監督:武部弘道男、主演:吉田輝雄/天知茂

「黄線地帯 イエローライン」('60年)/「セクシー地帯」('61年)

 この内、石井輝男(1924-2005/享年81)は「火線地帯」を除く4作を監督し、天知茂(1931-1985/享年54)は「セクシー地帯」を除く4作品に出演していますが、三原葉子(1933-2013/享年79)は5作品"皆勤"です(三原葉子は'58年だけで「女体桟橋」「憲兵と幽霊」「人喰海女」「女王蜂の怒り」「女王蜂」「白線秘密地帯」「ヌードモデル殺人事件」「色競海女の化物屋敷%.jpg「女奴隷船」(新東宝)mihara 2.jpgべ五人女」「スター毒殺事件」「消えた私立探偵」の8本の新東宝作品に出演していて、'59年には菅原文太と共演した「海女の化物屋敷」など6本、'60年もこれも石井輝男監督の「女体渦巻島」や、これまた菅原文太と共演した「女奴隷船」など8本に出演している)。

「海女の化物屋敷」('59年)/「女奴隷船」('60年)

黒線地帯33.png 無実の主人公が警察に追われながら真犯人を探すのというのは(それに女性が絡むというのも含め)ある種定番ストーリーですが、サスペンスフルでテンポもいいです(音楽は渡辺宙明)。東映プロデューサーの天尾完次は、「石井は同じ東宝出身の黒澤明の対極に位置する」と評していますが、主人公が人伝(づて)に訊いて徐々に真相に近づいていく様は、個人的には、黒澤明の「野良犬」('49年/東宝)における黒線地帯202.jpg拳銃を盗まれた新米刑事(三船敏郎)の探索に重なるものがあるようにも思いました(黒澤作品を想起させるほどレベルが高いということか)。三船敏郎演じる刑事に鍵となる情報を与えるのも全て女性でした。

 街や風俗の描き方も秀逸で、今観るとレトロ感充分。冒頭の夜の歌舞伎町から始まって新宿コマ劇場付近から伊勢丹辺りにかけてとか、或いは昼間ヌード劇場の屋上でステップを練習するダンサーらとか、夜の室内シーンで言えば海軍キャバレーとか(ホステス名が"シンガポール"、ビールの符牒が"魚雷"かあ)、いかにも怪しげだけれど口がきけないため「オシパン」と呼ばれていた黒線地帯 1960⑨ (山村邦子キャバレーの女).jpg黒線地帯 1960⑩浅見比呂志(オカマバーのゲーボーイ).jpg女(山村邦子⑨)やゲイボーイ(浅見比呂志⑩)がいる店とか。麻薬団のボス(大友純)は怖そうだったし(あっさり謀殺されてしまうけれど)、終盤の町田と殺し屋ジョー(宗方祐二)の格闘シーンも良かったです。貨物列車の上からはしけの上に飛び移って...。横浜のどの辺りでしょうか。情感を秘めたラストもいいです(ちょっと三原葉子向きではない感じもするが)。

淀川長治.jpg あの淀川長治も、この作品のストーリーや細部の描写を1つ1つ取り上げて褒めていますが、「けれど、そんな筋よりも安っぽいグラマーに扮した三原葉子が出てくると、 もうそれで面自くなる。ジエルソミーナがヌード・グラマーに早変りした魅力である。この映画作者はもっと自信を、もつと本格に取り組むべし」としています(「キネマ旬報」昭和35年2月下旬号第252)。三原葉子は演技力よりも、三原葉子そのものがいいという感じ。淀川長治は石井輝男に黒澤のような作品を期待したのかなあ。石井輝男は5年後にその代表作「網走番外地」('65年/東映)を撮ることになります(三原葉子は「続 網走番外地」('65年/東映)からこのシリーズに出演)。

石井輝男 黒線地帯8.jpg黒線地帯 1960 vhs.jpg「黒線地帯」●制作年:1960年●監督:石井輝男●製作:大蔵貢●脚本:石井輝男/宮川一郎●撮影:吉田重業●音楽:渡辺宙明●時間:80分●出演:天知茂/三原葉子/三ツ矢歌子/細川俊夫/吉田昌代/魚住純子/ 守山竜次/鳴門洋二/宗方祐二/瀬戸麗子/南原洋子/菊川大二郎/鮎川浩/城実穂/浅見比呂志/板根正吾/山村邦子/桂京子/小高まさる/大谷友彦/水上恵子/国創典/倉橋宏明/宮浩一/晴海勇三/村山京司/原聖二●公開:1960/01●配給:新東宝(評価:★★★★)

黒線地帯201.jpg 黒線地帯A.jpg


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昭和30年代から40年代にかけての忍者ブームの「牽引役」に。

伊賀の影丸 少年サンデー.jpg伊賀の影丸1.jpg 隠密剣士放送開始50周年記念 甦るヒーローライブラリー.jpg 忍者部隊月光ポスター.jpg 仮面の忍者赤影 (第1巻).jpg
伊賀の影丸 (第1巻) (Sunday comics―大長編忍者コミックス)』/「隠密剣士放送開始50周年記念 甦るヒーローライブラリー 第1集 隠密剣士 傑作選集 デジタルリマスター版 [DVD]」/「忍者部隊月光」ポスター/『仮面の忍者赤影 (第1巻) (Sunday comics)
「週刊少年サンデー」
「週刊少年サンデー」 1966年第6号 2月13日号
年サンデー 1966年2.jpg 『伊賀の影丸』は、漫画家の横山光輝(1934-2004/69歳没)が1961(昭和36)年か'ら1966(昭和41)年に「週刊少年サンデー」に連載して人気を博した作品ですが、個人的にも面白かった(というかハマった)記憶があります。貸本版が復刻されていますが、「少年サンデー」の連載の思い出があり、リアルタイムで読んだのは後半の方でしょうか(影丸は幕府隠密だったんだね)。子ども時代に夢中で読んだ人は多かったと思います。

 司馬遼太郎のところで、1958(昭和33)年に発表された『梟の城』が「昭和30年代の忍者ブームの火付け役にもなった」と書きましたが、漫画では、白土三平の『忍者武芸帳 影丸伝』(1959 -62年)が丁度この頃であり、白土三平はこの後、『サスケ』(1961-66年)、『カムイ伝』(1964 -71年)といった作品を発表していきます(『忍者武芸帳』は'67年に大島渚により原画をそのまま写すスタイルで映画化された)。

 これらを忍者ブームの「火付け役」とするならば、この『伊賀の影丸』は、その後長く続くことになるブームの「牽引役」であったと言えるのではないでしょうか。この漫画によって黒装束に鎖帷子という忍者の視覚的イメージを確立したそうです。
 個々の忍者同士の忍術合戦と伊賀チーム・甲賀チーム(甲賀七人衆)としての駒(コマ)取り合戦の複合というスタイルは、やはり、本作以前に人気のあった山田風太郎の小説『忍法帖シリーズ』の影響なども受けているようですが、一方で、この作品自体も、「仮面ライダー」など後の多くの作品やテレビ番組に影響を与えたようです。

隠密剣士op.jpg隠密剣士2.jpg 忍者ブームを作ったと言えば、当時、「隠密剣士」(1962-65年)というチャンバラ時代劇もありました。大瀬康一(デビュー作は「月光仮面」)演じるヒーローである柳生新陰流の使い手・秋草新太郎は、腹違いの兄が11代将軍・徳川家斉であるという設定。当初は普通の時代物チャンバラ劇でしたが(早稲田大学グリークラブ出身のボニージャックスが主題歌「江戸の隠密剣士22.jpg隠密渡り鳥」を唄っていた)、ある時期からこの秋草新太郎の敵役がすべて忍者になり、剣戟シーンが特撮化していったという経緯がありました。
 この番組の特撮は、今見ると手作り感があってレトロムード満点ですが、当時としてはなかなかのものだったのではないかと思います。海外でも放映されて人気を博し、出演者は放送終了後から何年も経ってからオーストラリアへ海外公演に行っていますが、大瀬康一ら当時の役者たちは、テレビで演じたことと同じことをステージで生で再演することが出来たそうで、オーストラリアでの公演は大好評だったそうです。

忍者部隊月光02.jpg 「隠密剣士」がほぼ"忍者もの"化した時分には、「忍者部隊月光」(1964-66年)という現代版忍者が活躍するアクションドラマまで登場しました。これも人気を博し、オーストラリアでも放映されて、月光役水木襄3.jpg水木襄は、取材に来たオーストラリア人記者に、「今この場で消えて見せてくれ」と言われたそうです。水木襄は後に実業家に転じてスナック経営などをしていたものの、最近になって、'91年に53歳で自殺死していたことが明かされています(遺体の発見された自宅には、自身の出演した作品のポスター等が所狭しと飾られていたという(2010年9月14日付「デーリー東北新聞」))。

 最初の頃はオープニングで、女性隊員・三日月(森槙子)がダムの向こうにいる敵を拳銃で撃つと、リーダーの月光(水木襄)が「バカ!撃つ奴があるか、拳銃は最後の武器だ。我々は忍者部隊だ」と一喝する忍者部隊月光 三日月/銀月 33話.jpg場面があったりもしました。これ、ある種"忍者の美学"でしょうか。デューク・エイセスが唄う山上路夫作詞の主題歌が懐かしいです(「鉄人28号」の主題歌もデューク・エイセス)。主題歌の他にエンディング曲の「忍者部隊のマーチ」というのも良かったです(因みに、月影の殉職、三日月の交代について水木襄はスナック経営者時代に、男女問題による降板であったことを仄めかす証言をしている)。
「忍者部隊月光」(第33話)三日月(森槙子・中央)と銀月(加川淳子・右)の交代シーン

忍者部隊月光.jpg 空をとび 風を切り
 すすみゆく忍者 正義の味方
 姿は見せずに 現れ消える
 弾丸の中も なんのその
 おお 命をかけゆくぞ
 月光 月光 忍者部隊

(山上路夫作詞)

写真中央:水木襄('91年自殺死)
   
「少年忍者風のフジ丸 白土三平.jpg少年忍者風のフジ丸 2.jpg 更に、白土三平(1932-2021/89歳没)の貸本漫画集『忍者旋風』(1959年)や少年マガジン連載の『風の石丸』(1960年)を原作ベースとした「少年忍者風のフジ丸」(1964-65年)などもあって、放映はフ「少年忍者風のフジ丸 TV.jpgジテレビ(CX)」ではなくNET(現・テレビ朝日)。「藤沢薬品工業」の提供だったため「フジ丸」というネーミングになったもので(主題歌の最後に「ふじさわ~、ふじさわ~」という歌詞が入る)、作画は、白土三平の影響を受けたという久松文雄でした(この作品に続く久松氏の作品が、彼の代表作となる「スーパージェッター」('65年))。

仮面の忍者赤影1.jpg仮面の忍者赤影2.jpg 一方、「伊賀の影丸」の横山光輝が原作の「仮面の忍者赤影」(1967-68年)というのもあって、これも「忍者部隊月光」と同じく実写版、イケメンの赤影(坂口祐三郎)が、大凧を操る熟年忍者の白影(牧冬吉)、少年忍者の青影(金子吉延)と共に活躍するというもので、CX系の関西テレビの制作ですが、脚本・音楽等のスタ週刊少年サンデー★1967年 昭和42年 2月26日.jpgッフがTBS系の「隠密剣士」と重なっており、昭和30年代に始まったこの「忍者ブーム」が、昭和40年代前半ぐらいまで続いたことが窺えます。

「少年サンデー」1967年2月26日号

「仮面の忍者赤影」第2部.jpg飛騨の赤影.jpg 漫画版の『仮面の忍者赤影』は、1966(昭和41)年から「週刊少年サンデー」(11月6日号)で連載がスタートし(『伊賀の影丸』の後継連載ということになる)、1966年11月6日号~67年1月15・22日合併号までのタイトルは「飛騨の赤影」だったのが、TV版の放映が決定して1967年1月29日号から「仮面の忍者 赤影」に変わっています(同年5月7日号まで連載)。これも懐かしい漫画ですが、TV版との大きな違いは、赤影自身が少年忍者っぽい点でしょうか。前半部分がTV版でのストーリーに使われたのに対し、タイトルをTV版に合わせた後半部分は漫画版のオリジナル・ストーリーになっており、作者のサービス精神が感じられます(後にアニメ版('87-'88年)も作られた)。 
隠密剣士3.jpg
隠密剣士1.jpg
「隠密剣士」●演出:船床定男/外山徹●製作:小林利雄●脚本:加藤泰/伊上勝●音楽:小川寛興(主題歌:ボニージャックス「江戸の隠密渡り鳥」)●出演:大瀬康一/牧冬吉/勝木敏之/小林重四郎/天津敏/三島謙/石川竜二/灰地順/種村正/梅沢薫/安田隆久/森正樹●放映:1962/10~1965/03(全130回)●放送局:TBS
 


忍者部隊月光o.jpg忍者部隊月光.bmp「忍者部隊月光」●演出:土屋啓之助●製作:梅村幹比古/佐川滉●脚本:西田一夫/高久進/藤川桂介●音楽:渡辺宙明(主題歌:デューク・エイセス「忍者部隊月光」(作詩・山上路夫、作曲・渡辺宙明))●原作:吉田竜夫●出演:水木襄/渚健二/石川竜/山口暁/中山昭二/広川太一郎/森槙子/沖竜次/九重京司/須永恒/国方伝/金沢重勝/大月ウルフ/岡竜弘/原田一雄/松井明和/近藤圭三/浅沼創一/加川淳子/小島康則/山本磯六/手塚しげお/園浦ナミ→/吉田亜矢●放映:1964/01~1966/03(全118回)●放送局:フジテレビ 

風のフジ丸2.jpg「少年忍者風のフジ丸」2.jpg風のフジ丸.jpg「少年忍者風のフジ丸」●演出:白川大作/矢吹公郎/田宮武●原案/木谷梨男/福原宗司●脚本:飯島敬/志原弘/内田弘三●音楽:服部公一●原作:白土三平(第28話まで)●作画/久松文雄●出演(声):小宮山清/芳川和子/山本嘉代子/芳川和子/加藤みどり/伊藤牧子/中川謙二/久富惟晴●放映:1964/06~1965/08(全65回)●放送局:NET(現・テレビ朝日)

仮面の忍者 赤影.bmp0仮面の忍者赤影ges.jpg「仮面の忍者赤影」●演出:倉田準二/山内鉄也/曽根勇/小野登●製作:高田正雄/平山亨/加藤哲夫●脚本:伊上勝●音楽:小川寛興●原作:横山光輝●出演:坂口祐三郎/金子吉延/牧冬吉/里見浩太郎/天津敏/大辻伺郎/汐路章/楠年明/大泉滉/倉丘伸太郎●放映:1967/04~1968/03(全52回)●放送局:関西テレビ

「●深作 欣二 監督作品」の インデックッスへ Prev|NEXT ⇒ 【3224】深作 欣二 「バトル・ロワイアル
「●あ行の日本映画の監督」の インデックッスへ「●菅原 文太 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 広島死闘篇」「仁義なき戦い 代理戦争」「仁義なき戦い 頂上作戦」「仁義なき戦い 完結篇」「女奴隷船」)「●松方 弘樹 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 頂上作戦」「仁義なき戦い 完結篇」)「●梅宮 辰夫 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 代理戦争」「仁義なき戦い 頂上作戦」)「●渡瀬 恒彦 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 代理戦争」)「●北大路 欣也 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 広島死闘篇」「仁義なき戦い 完結篇」)「●千葉 真一 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 広島死闘篇」) 「●田中 邦衛 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い」「仁義なき戦い 代理戦争」「仁義なき戦い 頂上作戦」「仁義なき戦い 完結篇」) 「●加藤 嘉 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 広島死闘篇」)「●前田 吟 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 広島死闘篇」)「●丹波 哲郎 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 代理戦争」「女奴隷船」)「●加藤 武 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 代理戦争」「仁義なき戦い 頂上作戦」)「●夏八木 勲 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 頂上作戦」)「●小林 稔侍 出演作品」の インデックッスへ(「仁義なき戦い 頂上作戦」)「●渡辺 宙明 音楽作品」の インデックッスへ(「女奴隷船」)「○日本映画 【制作年順】」の インデックッスへ  「○都内の主な閉館映画館」の インデックッスへ(吉祥寺東映(吉祥寺プラザ))「●た‐な行の日本映画の監督」の インデックッスへ 「●日本のアニメーション映画」のインデックッスへ

群像活劇。配役の"混乱"が作品の"混沌(カオス)"的雰囲気と重なった。

仁義なき戦い dvd.jpg   女奴隷船 dvd.jpg
仁義なき戦い [DVD]」/「仁義なき戦い」テーマ(津島利章)/「女奴隷船 [DVD]

6 仁義なき戦い.jpg 広能昌三(菅原文太)は復員後、遊び人の群れに身を投じていたが、山守組々長・山守義雄(金子信雄)はその度胸と気風の良さに感心し、広能を身内にする。まだ小勢力だった山守組は、土居組との抗争に全力を注ぐ。その土居組を破門された若頭・若杉(梅宮辰夫)が山守組に加入し、若杉による土居(名和宏)殺害計画が進む―。 

 「仁義なき戦い」シリーズの作曲家の津島利章の訃報が入ってきました(1936-2013.11.25/享年77)。キネマ旬報が'09(平成21)年に実施した「オールタイム・ベスト映画遺産200(日本映画編)」で、歴代第5位という上位にランクされた作品ですが、個人的にはあの作品で最も印象に残ったのはテーマ曲だったかも。

 任侠道を美化して描くそれまでの"時代劇風の舞台演劇"っぽいヤクザ映画から、ヤクザの行動原理も結局は金と権力に拠るという視点に立った、"リアルな群像活劇"へのターニングポイントとなった作品と言われていますが、裏切りに続く裏切りの一方で、主人公の広能だけは、従来の任侠道を貫く者として美化されているような感じで、やや矛盾を感じなくもありません。但し、そのことが作品としての救いにもなっています。「その他大勢」はストレートに「我欲に忠実」な人々とでも言うべきでしょうか。そうした点も含め、深作欣二の作品の中では、その演出力が最も発揮された作品だと思います。

梅宮辰夫の若杉.jpg仁義なき戦いAL_.jpg仁義なき戦い5_AL_.jpg 「仁義なき戦い 広島死闘篇「('73年)、「仁義なき戦い 代理戦争」('73年) 、「仁義なき戦い 頂上作戦('74年)、「仁義なき戦い 完結篇」('74年)も続けて観ましたが、広能の他にも、松方弘樹演じる板井や梅宮辰夫演じる若杉などサブヒーロー的な登場人物がいることはいますが、彼らは皆、この第1作の中で死んでしまいます。
獄中の広能を訪ねる若杉(梅宮辰夫)
明石組幹部 岩井信一(梅宮辰夫
梅宮辰夫 仁義なき戦い.jpg シリーズの後の方になると、死んだ人物の役を演じた俳優がまた別の役で出てくるので、観ていて妙な感じがします。第1作における梅宮辰夫の「若杉」などは結構キーパーソンだったのですが、第3作「仁義なき戦い 代理戦争」と第4作と「仁義なき戦い 頂上梅宮辰夫 アンナ2.jpg作戦」には「明石組幹部 岩井信一」の役で出演しています。この役を演じるのに際して眉毛を剃り落としましたが、これは、岩井のモデルで梅宮ア辰夫ンナ.jpgある三代目山口組若頭の山本健一に眉毛がなかったためで、眉のない父の顔を見た娘の梅宮アンナ(1972年生まれ)は、怖くて泣いたそうです。でも、このシリーズの演技で最も飛躍した俳優の一人が彼、梅宮辰夫であり、異なった役を演じ切ったこともその要因としてあったのでは。違った役と言えば、第3作に第1作と別の役で出てくるのは渡瀬恒彦も然り。しかも、ストーリー的には、この第3作が第1作の続編となっているのでややこしいです。松方弘樹は第4作「頂上作作戦」で別の役で登場、第5作「完結篇」でさらに別の役で出てきます。

「仁義なき戦い」シリーズ松方.jpg松方弘樹 in「仁義なき戦い」(坂井鉄也・射殺される)/「仁義なき戦い頂上作戦」(藤田正一(射殺される)/「仁義なき戦い完結編」(市岡輝吉・射殺される)
   
「仁義なき戦い」73.jpg 準主役級でさえそうですから、主に殺され役である川谷拓三などは第1作から第5作まで全部異なる役で登場しており、一方で、小林旭は第3作から第5作まで、山城新伍は第2作から第5作まで同じ役で出ていたりもします。流れとしては、誰か特定の個人の生き様を追うというよりは、次第に"群像活劇"の色合いを濃くしていくという感じでしょうか(広能が結構長く刑務所に入っている期間があって、必ずしも毎回は表舞台に出てはこないということもある)。
「仁義なき戦い」('73年)

 個人的には、配役から受ける"混乱"が、そのまま、作品の"混沌(カオス)"的雰囲気と重なりました(笑)。その他、千葉真一(第2作)、北大路欣也(第2作・第5作)、丹波哲郎(第3作、写真のみ)、宍戸錠(第5作)といった面々も登場します。因みに第5作「完結篇」は、当初4作で終わる予定が、シリーズ続行でオマケ的に作られた作品です。

吉祥寺プラザ 2024年1月31日閉館(最終上映「もののけ姫」)(吉グル
吉祥寺プラザ 閉館.jpg吉祥寺東映.jpg このシリーズを通しで観た「吉祥寺東映」は、自分が通った当時はまだ狭い映画館で、「仁義なき戦い」上映時は満席で立ち見も出る状態でした。但し、席にアルプス・スタンドのようなかなり急勾配の段差が設けられて(最前列には手すりがあった)、前の人が邪魔になるということはありませんでした。東宝配給の「もののけ姫」('97年)の吉祥寺地域での上映誘致を契機に、'96年7月に館名を「吉祥寺プラザ」に変えていますが、その前にいつの間にかロード館になっていて、あの座席はかなり早い時期に取り壊されたみたいです。
吉祥寺東映 1978(昭和53)年に吉祥寺駅北方面・五日市街道沿いにオープン、1996年7月~吉祥寺プラザ 2024(令和6)年1月31日閉館

「女奴隷船」(新東宝)1.jpg 菅原文太は、'60(昭和35)年の正月映画「女奴隷船」(新東宝)に26歳で主演しています。この作品は舟崎淳の「お唐さん」を基にした和風海洋アドベンチャー(?)で、これ、昭和20年初頭の時代設定なのですが(「仁義なき戦い」と大差ない)、日本女性を上海まで運んでセリにかけて売り飛ばす「お唐さん船」というものがストーリー背景となっています。

「女奴隷船」(新東宝)2.jpg菅原文太 「女奴隷船」.jpg 善玉主人公が菅原文太で(この頃は何となく的場浩司と似ている)、悪役は丹波哲郎(この人は昔からこんな感じだったんだなあと)、女優陣は新東宝のセクシー看板女優・三原葉子に、この映画を撮った小野田嘉幹監督と結婚することになる三ツ矢歌子など。

「女奴隷船」(新東宝)3.jpg 菅原文太は丹波哲郎とのアクション対決を演じたりしましたが、う~ん、スゴイ「B級」の冒険アクション&お色気映画。ダサいセットが微笑ましく、但し、東映風のミニチュア特撮を駆使したりしている努力は買えます。音楽は、東大文学部卒心理学科卒で作曲家になった渡辺宙明(1925-font color=red>2022/96歳没)です。
三原葉子/三ツ矢歌子

女奴隷船l2.jpg 丹波哲郎の海賊の統領役はあまりに漫画チックで笑女奴隷船 1シーン.jpgえますが(洋画の影響?)、これでも作品全体としては新東宝作品群の中では相対的にみてゴージャスな方女奴隷船il2.jpgと言ってよく(この作品は'60年の新東宝のお正月映画であり、新東宝は翌'61年に倒産する)、三原葉子三原葉子のベリーダンス.jpgベリーダンスもどきの踊り(これも洋画の影響?)が見ることができるなど、「珍品」的意味合いで星1個オマケという感じ大井武蔵野館 閉館日2.jpg大井武蔵野館 閉館日22.jpgでしょうか(大井武蔵野館って変わった作品を上映していた)。
大井武蔵野館 1999(平成11)年1月31日閉館

 菅原文太は、新東宝の経営が倒産して東映に移籍してからは10年間くらい「雌伏の時」がありましたが(というと聞こえはいいが、セリフさえない端役時代が長らくあった)、やがて徐々に頭角を現し、この「仁義なき戦い」シリーズでブレイク、この人、東北出身ですが(井上ひさしの「吉里吉里人」の映画化権を持っている)、どうしても「仁義なき戦い」のイメージがあって「じゃけんの~」という広島弁の方が似合ってしまう役者です。

ONE PIECE FILM RED 2022.jpg(●映画評論家の春日太一氏が「週刊文春」2023年6月22日号「春日太一の木曜邦画劇場」で「女奴隷船」を取り上げ、「まるで漫画『ワンピース』からそのまま飛び出してきたような個性的ONE PIECE FILM RED uta.jpgなキャラクターたちが、所狭しと暴れまくる。」と評していた。そう言えば、その「ONE PIECE」の劇場版の「FILMシリーズ」の第4作「ONE PIECE FILM RED(フィルム・レッド)」('22年/東映)を昨年['22年]観たが、メインヒロインは"世界の歌姫"ウタで、歌唱部分はAdoが担当。歌唱力はあると思ったが、ウタのキャラクターが「世界中の苦しんでいる人々を自分の歌で幸せにしよう」と考えるのは結構だけど、"独善"が目立つように思え、子どもと観に行ったということもあり、少し気になった。東映が配給した映画で初の興収200億円突破の映画となったそうで、興行的には成功を収めたが、個人的には△評価。)

Jingi naki tatakai (1973)
Jingi naki tatakai (1973) .jpg仁義なき戦い 1973年1月13日公開.jpg「仁義なき戦い」1973年.jpg「仁義なき戦い 〈シリーズ第1作〉」●制作年:1973年●監督:深作欣二●脚本:笠原和夫●撮影:吉田貞次●音楽:津島利章●原作:飯干「仁義なき戦い」渡瀬.jpg晃一●時間:99分●出演:菅原文太/松方弘樹/田中邦衛/金子信雄/梅宮辰夫/成田三樹夫/渡瀬恒彦/曽根晴美/川地民夫/田中邦衛/名和宏/内田朝雄/伊吹吾郎/川谷拓三/中村英子/木村俊恵/渚まゆみ/内田朝雄/三上真一郎/高野真二/高宮敬二/林彰太郎/中村錦司/野口貴史/大前均/志賀勝/岩尾正隆●公開:1973/01●配給:東映●最初に観た場所:吉祥寺東映(83-07-09)(評価:★★★☆)●併映:「仁義なき戦い 広島死闘篇」/「仁義なき戦い 代理戦争」/「仁義なき戦い 頂上作戦」/「仁義なき戦い 完結篇」(何れも深作欣二)  


Hiroshima shitô hen (1973)  
Hiroshima shitô hen (1973) .jpg仁義なき戦い 広島死闘篇12.jpg仁義なき戦い 広島死闘篇.jpgHiroshima shitô hen _.jpg「仁義なき戦い 広島死闘篇」●制作年:1973年●監督:深作欣二●脚本:笠原和夫●撮影:吉田貞次●音楽:津島利章●原作:飯干晃一●時間:100分●出演:菅原文太/前田吟/松本泰郎/司裕介/金子信雄/木村俊恵/名和宏/成田三樹夫/北大路欣也/山城新伍/宇崎尚韶/笹木俊志/木谷仁義なき戦い 広島死闘篇 1973年2.jpg仁義なき戦い 広島死闘篇   .jpg仁義なき戦い 広島死闘篇_梶2.jpg邦臣/小池朝雄/堀正夫/遠藤辰雄/国一太郎/川谷拓三/藤沢徹夫/白川浩二郎/千葉真一/大木晤郎/室田日出男/八名信夫/志賀勝/広瀬義宣/北川俊夫/加藤嘉/中村錦司/梶芽衣子●公開:1973/04●配給:東映●最初に観た場所:吉祥寺東映(83-07-09)(評価:★★★☆)
「仁義なき戦い 広島死闘篇」前田吟/千葉/加藤.jpg前田吟(広能組若衆・島田幸一)/千葉真一(大友組組長・大友勝利)/加藤嘉(大友連合会々長・大友長次)
     

          
Jingi naki tatakai:Dairi sensô (1973)
Jingi naki tatakai:Dairi sensô (1973).jpg
仁義なき戦い 代理戦争3.jpg仁義なき戦い 代理戦争dvd.jpg「仁義なき戦い 代理仁義なき戦い 代理戦争  .jpg戦争」●制作年:1973年●監督:深作欣二●脚本:笠原和夫●撮影:吉田貞次●音楽:津島利章●原作:飯干晃一●時間:102分●出演:菅原文太仁義なき戦い 代理戦争 田中邦衛.jpg0仁義なき戦い 代理戦争 1973年.png/小林旭/渡瀬恒彦/山城新伍/池玲子/金子信雄/木村俊恵/成田三樹夫/加藤武/山本麟一/川谷拓三/北村英三/汐路章/内田朝雄/遠藤辰雄/室田「仁義なき戦い 代理戦争 」渡瀬.jpg日出男/大前均/野口貴史/曽根晴美仁義なき戦い 代理戦争 丹波.jpg/名和宏/丹波哲郎「仁義なき戦い 代理戦争」加藤武.jpg宮辰夫田中邦衛●公開:1973/09●配給:東映●最初に観た場所:吉祥寺東映(83-07-09)(評価:★★★☆)
  
Jingi naki tatakai:Chôjô sakusen (1974)
Jingi naki tatakai:Chôjô sakusen (1974) .jpg
仁義なき戦い 頂上作戦.jpg仁義なき戦い 頂上作戦 1974年1月.jpg「仁義なき戦い 頂上作戦」●制作年:1974年●監督:深作欣二●脚本:笠原和夫●撮影:吉田貞次●音楽:津島利章●原作:飯干晃一●時間:101分●出演:菅原文太/梅宮辰夫/黒沢年男/田中邦仁義なき戦い 頂上作戦t.jpg衛/小林旭/松方弘樹/堀越光恵/木村俊恵/中原早苗/渚まゆみ「仁義なき戦い 頂上作戦」加藤武.jpg/金子信雄/小池朝雄/山城新伍/加藤武/夏八仁義なき戦い 頂上作戦 小林旭2.jpg木勲/遠藤太津朗/内田朝雄/長谷川明男/小倉一郎/葵三津子/城恵美/八名信夫/汐路章/室田日出男/鈴木瑞穂/野口貴史/小林稔侍/岡部正純/高月忠/白川浩二郎/有川正治●公開:1974/01●配給:東映「仁義なき戦い 頂上作戦」小林.jpg●最初に観た場所:吉祥寺東映(83-07-09)(評価:★★仁義なき戦い 頂上作戦 小林稔侍2.jpg頂上作戦 渚まゆみ2.jpg★☆)

小林稔侍・岡部正純・高月忠/渚まゆみ
 
Jingi naki tatakai:Kanketsu-hen (1974)
Jingi naki tatakai:Kanketsu-hen (1974) .jpg
仁義なき戦い 完結篇.jpg仁義なき戦い 完結篇 1974.jpg「仁義なき戦い 完結篇」●制作年:1974年●監督:深作欣二●脚本:高田宏治●撮影:吉田貞次●音楽:津島利章●原作:飯干晃一●時間:98分●出演:菅原文太/伊吹吾郎/野口貴史/寺田誠/桜木健一/松方弘樹/唐沢民賢/白川浩三郎/小林旭/北大路欣也/西田良/曽根晴美/成瀬正孝/宍戸錠/山田吾一/誠直也/織本順吉/高並功/八名信夫/山城新伍/木谷邦臣/田中邦衛/国一太郎/川谷拓三/金子<第五作  槇原政吉(田中邦衛).jpg仁義なき戦い 完結篇ド.jpg信雄/岩尾正隆/鈴木康弘/天津敏/内田朝雄/野川由美子/藤浩子/中原早苗/橘麻紀/賀川雪絵●公開:1974/06●配給:東映●最初に観た場所:吉祥寺東映(83-07-09)(評価:★★★☆)
田中邦衛(槇原組組長・槇原政吉)

「女奴隷船」ポスター/スチール写真
女奴隷船 ポスター.jpg女奴隷船 スチール.jpg女奴隷船ps.jpg「女奴隷船」●制作年:1960年●監督:小野田嘉幹●製作:大蔵貢●脚本:田辺虎男●撮影:山中晋●音楽:渡辺宙明●原作:舟崎淳「お唐さん」●時間:83分●出演:菅原文太/三原葉子/三ツ矢歌子/丹波女奴隷船 vhs.jpg映画「女奴隷船」【TBSオンデマンド】_.jpg哲郎/左京路子/沢井三郎/大友純/杉山弘太郎/川部修詩/中村虎彦●公開:1960/01●配給:新東宝●最初に観た場所:大井武蔵野館(86-10-04)(評価:★★☆)●併映:「女獣」(曲谷守平)主演:菅原文太
女奴隷船 [VHS]」「映画「女奴隷船」【TBSオンデマンド】」   
        


ONE PIECE FILM RED2.jpgONE PIECE FILM RED1.jpg「ONE PIECE FILM RED」●制作年:2022年●監督:谷口悟朗●脚本:黒岩勉●音楽:中田ヤスタカ(主題歌:Ado「新時代」(オープニングテーマ・劇中歌)/Ado「風のゆくえ」(エンディングテーマ・劇中歌)●原作:尾田栄一郎●時間:115分●出演(声):田中真弓/中井和哉/岡村明美/山口勝平/平田広明/大谷育江/山口由里子/矢尾一樹/チョー/宝亀克寿/名塚佳織/Ado/津田健次郎/池田秀一●公開:2022/08●配給:東映●最初に観た場所:OSシネマズ ミント神戸(22-08-15)(評価:★★☆)

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