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'96年は映画館入場者数最低年。「スパイ大作戦」とは別物の「ミッション:インポッシブル」。

『映画イヤーブック〈1997〉 (現代教養文庫)』「ミッション:インポッシブル [DVD]
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1996年に公開された洋画379本、邦画175本、計554本の全作品データと解説を収録し、ビデオ・ムービー、未公開洋画、テレビ映画ビデオのデータなども網羅しています。
'96年の映画館の入場者数は1億1,957万人とのことで1億2千万人を割り込みましたが、本書の編者・江藤努氏は編集後記において、レンタルビデオによる映画鑑賞が定着し、〈映画人口〉というより〈映画館人口〉が減少したとみるべきだろうが、やはり憂慮すべき事態であるとしています。また、シネマ・コンプレックス建設ブームで映画館自体の数は52館増えたので、小劇場化の流れが定着したところで、この凋落傾向の底が見えるのではないかともしています。
この予想は長期的に見て概ね当たり、短期的には、翌年'97年には「もののけ姫」('97年7月公開)、更に'98年には「タイタニック」('97年12月日本公開)という、それぞれ興行収入(配給収入)100億円を超えるメガヒット作品があったりもして、過去20年間の映画館入場者数を振り返ってみれば、洋・邦画トータルではこの'96年という年が最低の入場者数だったことになります。
本書での最高評価になる「四つ星」作品は、「セブン」「ビフォア・ザ・レイン」「アンダーグランド」「イル・ポスティーノ」「デッドマン・ウォーキング」「ザ・ロック」「ファーゴ」「秘密と嘘」の8作品、一方邦画は、「Shall We ダンス?」(周防正行監督)、「ガメラ2」(金子修介監督)、「キッズ・リターン」(北野武監督)、「学校Ⅱ」(山田洋次監督)などの6作品。

個人的には、トム・クルーズがプロデューサーとしてブライアン・デ・パルマを監督に指名した「ミッション:インポッシブル」('96年)に注目しましたが、それなりに楽しめたけれども、オリジナルの「スパイ大作戦」とは随分違った作りになったなあと。
リーダーのフェルペス以外は全て映画用のオリジナル・キャラクターで、しかもチームワークで事件に当たるというよりは、完全にトム・クルーズ演じるイーサン中心です。トム・クルーズは「ザ・ファーム/法律事務所」('93年)にしても、後の「マイノリティ・リポート」('02年)にしてもそうですが、組織内にいて、その組織に裏切られたり組織から追われたりする
という脚本が好きなのかなあ(ヴァネッサ・レッドグレイヴが謎の武器商人「マックス」を演じて貫録の演技)。「007シリーズ」におけるボンドガール的な役回りには、「美しき諍い女」('91年/仏)のエマニュエル・ベアールが起用されました。第1作でフェルプスが裏切り者になってしまったため、「スパイ大作戦」でフェル
プスを演じたピーター・グレイブスは衝撃を受け、他のドラマ出演者からの評判も良くなかったようです。
「スパイ大作戦」ピーター・グレイブス(右端)
鉄壁の組織内チームワークを誇った「スパイ大作戦」とはえらい違いですが、このパターンで「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」('11年)まで4作続けて、これはこれで「スパイ大作戦」とは別モノとしての一つの流れを完全に作ったなあと思いました。そうした意味では成功作なんだろうけれど、デ・パルマ監督が撮らなくとも、大体こんな映画になったのではないか。「男たちの挽歌」('86年/香港)のジョン・ウー監督の「ミッション:インポッシブル2」('00年)の方が、監督の個性が出ていたかも(その分、さらにMIらしくない)。その後のシリーズ過程でチームワーク重視にトーン変更しており、J・J・エイブラムス監督の「ミッション:インポッシブル3」('06年)では、前2作より
「スパイ大作戦」の映画化らしい出来にする、という前提条件があり、テレビシリーズの構図に近い出来となっていました。現場を引退して教
官をしていたイーサンが、敵に拉致された教え子の女エージェントの救出プロジェクトに参加することになりますが、彼女は頭の中に仕掛けられていた小型爆弾により死亡し、逆にイーサン自身が彼女と同様の窮地に陥り、さらにミシェル・モナハン演じる婚約者も拉致されてしまう―イーサンを救い、さらにイーサンの婚約者を奪還するために仲間が協力するという"身内"色の強い内容でしたがそう悪くなく、この3作目をシリーズベストに挙げる人もいるようです。

「ミッション:インポッシブル」●原題:MISSION:IMPOSSIBLE●制作年:1996年●制作国:アメリカ●監督:ブライアン・デ・パルマ●製作:トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー●脚本:デヴィッド・コープ/ロバート・タウン/スティーヴン・ザイリアン●撮影:スティーヴン・H・ブラム●音楽:ダニー・エルフマン(テーマ音楽:ラロ・シフリン)●原作:ウィンストン・グルーム●時間:110分●出演:トム・クルーズ/ジョン・ヴォイト/エマニュエル・ベアール/ジャン・レノ/ヘンリー・ツェーニー/ダニー・ エルフマン/クリスティン・スコット・トーマス/インゲボルガ・ダクネイト/ヴィ
ング・レイムス/ヴァネッサ・レッドグレイヴ/ヘンリー・ツェニー/アンドリアス・ウイスニウスキー/ロルフ・サクソン/マーセル・ユーレス/デイル・ダイ●日本公開:1996/07●配給:パラマウント=UIP(評価:★★★☆)
トム・クルーズ(イーサン・ハント)・ヴァネッサ・レッドグレイヴ(武器商人マックス)/ジョン・ヴォイト(ジム・フェルプス)/エマニュエル・ベアール(フェルプスの妻の妻クレア・フェルプス)
「スパイ大作戦」 Mission: Impossible (CBS 1966~1973) ○日本での放映チャネル:フジテレビ(1967~)/スーパーチャンネル(現Super! drama TV)(2011~) テーマ
曲:ラロ・シフリン
ピーター・グレイブス(ジム・フェルプス)

「ミッション:インポッシブル2(M:i:2)」●原題:MISSION:IMPOSSIBLE 2●制作年:2000年●制作国:アメリカ●監督:ジョン・ウー●製作:トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー●脚本:ロバート・タウン●撮影:ジェフリー・L・キンボール●音楽:BT/ハンス・ジマー●原作:ブルース・ゲラー●時間:123分●出演:トム・クルーズ/ダグレイ・スコット/タンディ・ニュートン/ヴィング・レイムス/リチャード・ロクスバーグ/ジョン・ポルソン/ブレンダン・グリーソン/ラデ・シェルベッジア/ウィリアム・メイポーザー/ドミニク・パーセル/マシュー・ウィルキンソン/アントニオ・バルガス/ダニエル・ロバーツ●日本公開:2000/07●配給:パラマウント=UIP(評価:★★★)

「ミッション:インポッシブル3(M:i:III)」●原題:MISSION:IMPOSSIBLE III●制作年:2006年●制作国:アメリカ●監督:J・J・エイブラムス●製作:トム・クルーズ/ポーラ・ワグナー●脚本:アレックス・カーツマン/ロベルト・オーチー/J・J・エイブラムス●撮影:ダニエル・ミンデル●音楽:マイケル・ジアッキーノ(テーマ音楽:ラロ・シフリン)●時間:126分●出演:トム・クルーズ/フィリップ・シーモア・ホフマン/ヴィング・レイムス/ビリー・クラダップ/ミシェル・モナハン/サイモン・ペッグ/ジョナサン・リース=マイヤーズ/ケリー・ラッセル/マギー・Q/ローレンス・フィッシュバーン●日本公開:2006/07●配給:パラマウント=UIP(評価:★★★☆)





但し、映画のトーンは、それまでのアントニオーニ作品とはうって変わってほぼ完全にブリティッシュ調で、「スウィンギング・ロンドン」と言われた当時のロンドンのポップな風潮を反映しており(郷に入れば郷に従え?)、当時としては最先端モードのファッションなども盛り込み
(さらに当時世界最高のスーパーモデルと言われたヴェルーシュカを起用するなどして)、今観るとモダンなレトロ感が溢れています。また、音楽はハービー・ハンコックが担当
し、ジェフ・ベックとジミー・ペイジがダブルリードとして加っていた当時の「ヤードバーズ」のライブシーンなどの貴重映像もあります(ジミー・ペイジにとってはレッド・ツェッペリン結成の前年に当たる)。因みに、「世界3大ギタリスト」とされるエリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジの3人は皆この順番で「ヤードバーズ」に在籍したことがあります。
原作(と言えるかどうか)「悪魔の涎」の舞台はパリで、映画の舞台はロンドン、原作の主人公は翻訳家(コルタサル自身がモデルか)で写真は「趣味」ということなのに対し、映画では「プロ」写真家ですが、写真に撮られたカップルの片割れの女性が、主人公に気づいてフィルムをよこすよう迫るのを主人公が拒絶し、自分で写真を大判に現像してみるところなどは、原作も映画も共通しています。
られた女(ヴァネッサ・レッドグレイヴ)が彼のもとを訪れ、ヌードモデルになることと交換条件でフィルムをよこすよう要求したため、カメラマンはその話の乗ったフリして、愉しむだけ愉しんで偽フィルムを彼女に渡し、後で不審に思って写真を引き伸ばし(Blow Up)てみると、そこに殺人の現場と思われる場面が写っていたという展開。
こう書くと完全に推理小説仕立てのようですが、主人公のカメラマンはこの事件情報を仲間や世間の人々に伝えようとするものの、誰も彼の話に関心を示すものは無く、不条理かつ人間疎外的な世界を照射したようなシークエンスの連続の中をひたすら彷徨するという流れになっていて、ミステリとして完結するわけではなく、こうした点はいかにもアントニオーニらしいなあと思わされます(「
顔を白塗りした若者のグループがテニスコートに現れ、ボールもラケットも持たずに黙ってプレイを始め、観客達はありもしないボールを眼で追うといった非リアル且つ抽象的なシーンが多く、今だとちょっとベタかなあという気もしますが、このカメラマン、結構売れっ子で若い女性達とよろしくやっているけれども、実は孤独なんだということは伝わる―こうした一見華やかな職業人を通して、人間の孤独や疎外を象徴的に普遍化する切り口は旨いと思いました。
主人公のカメラマンがモデル達と裸になってふざけ合う場面に、無名時代のジェーン・バーキン(Jane Birkin)が出ていて、18歳で出演した「ナック」('65年)は、映画そのものは日本でも話題になりましたが、彼女自身はまだそんな有名ではなかったです(この映画でも、どちらか言うと、金髪のバーキンより茶髪のジリアン・ヒルズ(Gillian Hills)の方が日本人受けしたのではないか)。
ジェーン・バーキンは1946年12月14日ロンドン生まれで17歳の時グレアム・グリーンの戯曲「彫刻の像」で初ステージを踏み、この作品撮影当時は19
歳。この映画に出た翌年にフランスに渡ってセルジュ・ゲンズブールと結婚し、「

「欲望」●原題:BLOW-UP●制作年:1967年●制作国:イギリス/イタリア●監督:ミケランジェロ・アントニオーニ●製作:カルロ・ポンティ●脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ/トニーノ・グエッラ/エドワード・ボンド●撮影:カルロ・ディ・パルマ●音楽:ハービー・ハンコック●原作:フリオ・コルタサル「悪魔の涎」●時間:111分●出演:デヴィッド・ヘミングス/ヴァネッサ・レッドグレイヴ/サラ・マイルズ/ジェーン・バーキン/ジリアン・ヒルズ/ヤードバーズ(ジミー・ペイジ(ベース)/ジェフ・ベック(ギター)/キース・レルフ(ボー
カル、ハープ)/ジム・マッカーティ(ドラムス)/クリス・ドレヤ(ギター)/ヴェルーシュカ・フォン・レーエンドルフ●日本公開:1967/06●配給:MGM●最初に観た場所:新宿アートビレッジ(79-02-03)(評価:★★★★☆)●併映「さすらい」(ミケランジェロ・アントニオーニ)

ジェーン・バーキン(仏俳優・歌手・モデル)








コミックであるせいか、読んでいる間ずっとクリスティの原作『オリエント急行の殺人』でなく、シドニー・ルメット監督の映画「オリエント急行殺人事件」('74年/
英・米)の方が頭に浮かんでいました(原作を読んだ時はあまり雪のシーンをイメージしなかった?)。アルバート・フィニー(1936-2019)がポワロを演じたほか(アカデミー主演男優賞にノミネートされたが、彼のポアロ役はこの一作きりで、以後、アガサ・クリスティ原作の映画化は「
ルグッド、ショーン・コネリー(かつらを外して出
演し始めた最も最初の頃の作品ではないか)、ヴァネッサ・レッドグレーヴ、ウェンディ・ヒラー、ローレン・バコール、イングリッド・バーグマン、マイケル・ヨーク、ジャクリーン・ビセット、ジャン=ピエール・カッセル等々が出演したオールスターキャスト映画でしたが、神経質で少しエキセントリックなところがある中年のスウェーデン人宣教師を演じたイングリッド・バーグマンが印象的でした(実はそのキャラクター自体が"演技"だった!)。イングリッド・バーグマンは事件の中心人物的な公爵夫人役を打診されたけれども、この地味な宣教師役を強く希望したそうで、その演技でアカデミー助演女優賞を獲得しています。
(●2017年にケネス・ブラナー監督・主演のリメイク作品「オリエント急行殺人事件」('17年/米)が作られた。Amazon.comのレビューなどを見ても評価が割れているが、本国でも賛否両論だったようだ。映画批評集サイトのRotten Tomatoesのサイト側によ
る批評家の見解の要約は「映画史の古典となった1974年版に何一つ新しいものを付け足せていないとしても、スタイリッシュなセットとオールスターキャストのお陰で、『オリエント急行殺人事件』は脱線せずに済んでいる」となっている。個人的感想も概ね
そんな感じだが、セットは悪くないけれど、列車が雪中を行くシーンなどにCGを使った分、新作の方が軽い感じがした。旧作にも原作にもないポワロのアクションシーンなどもあったりしたが、最も異なるのは終盤であり、ポワロが事件にどう片を付けるか悩む部分が強調されていて、ラストの謎解きもダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を模した構図の中でケネス・ブラナーの演劇的な芝居が続く重いものとなっている。旧作は、監督である
シドニー・ルメットが、「スフレのような陽気な映画」を目指したとのことで、ポワロの事件解決後、ラストにカーテンコールの意味合いで、乗客たちがワインで乾杯を行うシーンを入れたりしているので、今回のケネス・ブラナー版、その部分は敢えて反対方向を目指したのかもしれない。ただ、もやっとした終わり方でややケネス・ブラナー監督の意図がやや伝わりにくいものだった気もする。)
「オリエント急行殺人事件」●原題:MURDER ON THE ORIENT EXPRESS●制作年:1974年●制作国:イギリス・アメリカ●監督:シドニー・ルメット●製作:ジョン・ブラボーン/リチャード・グッドウィン●脚本:ポール・デーン●撮影:ジェフリー・アンスワース●音楽:リチャード・ロドニー・ベネット●原作:アガサ・ク
リスティ「オリエント急行の殺人」●時間:128分●出演:アルバート・フィニー/リチャード・ウィドマーク/アンソニー・パーキンス/ジョン・ギールグッド/ショーン・コネ
リー/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/ウェンディ・ヒラー/ローレン・バコール/イングリッド・バーグマン/マイケル・ヨーク/ジャクリーン・ビセット/ジャン=ピエール・カッセル/レイチェル・ロバーツ/コリン・ブレイクリー/デニス・クイリー/ジョージ・クールリス/マーティン・バルサム●日本公開:1975/05●配給:パラマウント=CIC(評価:★★★☆)






「オリエント急行殺人事件」●原題:MURDER ON THE ORIENT EXPRESS●制作年:2017年●制作国:アメリカ●監督:ケネス・ブラナー●製作:リドリー・スコット/マーク・ゴードン/サイモン・キンバーグ/ケネス・ブラナー/ジュディ・ホフランド/マイケル・シェイファー●脚本:マイケル・グリーン●撮影:ハリス・ザンバーラウコス●音楽:リパトリック・ドイル●原作:アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」●時間:114分●出演:ケネス・ブラナー/ペネロペ・クルス/ウィレム・デフォー/ジュディ・デンチ/ジョニー・デップ/ジョシュ・ギャッド/デレク・ジャコビ/レスリー・オドム・Jr
/ミシェル・ファイファー/デイジー・リドリー/トム・ベイトマン/オリヴィア・コールマン/ルーシー・ボイントン/マーワン・ケンザリ/マヌエル・ガルシア=ルルフォ/セルゲイ・ポルーニン/ミランダ・レーゾン●日本公開:2017/12●配給:20世紀フォックス(評価:★★★)
Alan Sillitoe
新潮文庫版は、1958年に発表された「長距離走者の孤独」(The Loneliness of the Long Distance Runner)をはじめ、アラン・シリトー(Alan Sillitoe、1928‐2010)の8編の中短編を収めていますが、貧しい家庭で育ち、盗みを働いて感化院に送られた少年の独白体で綴られた表題作が、内容的にも表現的にも群を抜いています。
っているし、トニー・リチャードソン(Tony Richardson、1928-1991)監督の映画化作品「長距離ランナーの孤独」('62年/英)も有名です。主人公を演じたのはトム・コートネイで、舞台出身ですが、映画はこの作品が実質初出演で初主演でした(後に、「
トニー・リチャードソンは、文芸作品の映画化の名手で、ジョン・アーヴィング原作の映画化作品「ホテル・ニューハンプシャー」('84年/米・英・カナダ) もこの監督によるものであり、これはホテルを経営する家族の物語ですが、ジョディーフォスター、ロブ・ロウ、ナスターシャ・キンスキーという取り合わせが今思
えば豪華。少なくとも1人(J・フォスター演じるフラニー)乃至2人(N・キンスキー演じる"熊のスージー")の女性登場人物がレイプされて心の傷を負っており、また家族が次々と死んでいく話なのに、観終わった印象は暗くないという、不思議な映画でした(「ガープの世界」もそうだが、ジョン・アーヴィング作品の登場人物は、何かにつけてモーレツと言うか極端な人が多い)。

トニー・リチャードソンは、女優のヴァネッサ・レッドグレイヴと結婚し、2人の娘がいましたが、「

マルグリット・デュラス
原作の「ジブラルタルの追想」は、イタリア旅行中の青年がジブラルタルででアンナ(ジャンヌ・モロー)という女性と出会い、アランの方は彼女を真剣に愛し始めるが、アンナは楽しさだけでアランに身を任せている印象で、そんな


一方、ナボコフ原作の「悪魔のような恋人」は、金持ちの画商が小悪のような少
アラン・シリトー原作の『長距離走者の孤独』のストーリー自体はシンプルで、書けば"ネタばれ"になってしまうのですが(もう一部書いてしまったが、と言っても、広く知られているラストだが)、ラスト以外でのこの作品の優れた点は、主人公の少年コリンが友人と共にパン屋に強盗に入ったために捕まる場面で、刑事が自宅に捜索に来た時の主人公の心理などは、作者の体験談ではないかと思われるぐらい目いっぱいの臨場感があります。
「長距離ランナーの孤独」●原題:THE LONELINESS OF THE LONG DISTANCE RUNNER●制作年:1962年●制作国:イギリス●監督・製作:トニー・リチャードソン●脚本:スタンリー・ワイザー/アラン・シリトー●撮影:ウォルター・ラサリー●音楽:ジョン・アディソン●原作:アラン・シリトー●時間:104分●出演:トム・コートネイ/マイケル・レッドグレイヴ/ピーター・マッデン/ウィリアム・フォックス/トプシー・ジェーン/ジュリア・フォスター/フランク・フィンレイ●日本公開:1964/06●配給:昭映(評価:★★★)



間:110分●出演:トム・コートネイ/キャンディス・バーゲン/サム・ワナメーカー/コリン・ブレークリー/アイヴァン・オグルヴィ/ディミトリス・ニコライデス/ニコラス・アレクション●日本公開:1968/06●配給:20世紀フォックス●最初に観た場所:中野武蔵野館(78-02-24)(評価:★★★☆)●併映:「地球に落ちてきた男」(ニコラス・ローグ)
「ホテル・ニューハンプシャー」●原題:THE HOTEL NEW HAMPSHIRE●制作年:1984年●制作国:アメリカ・イギリス・カナダ●監督:トニー・リチャードソン●製作:ニール・ハートレイ/ピーター・クルーネンバーグ/デヴィッド・J・パターソン●脚本:トニー・リチャードソン●撮影:デイヴィッド・ワトキン●音楽:レイモンド・レッパード●原作:ジョン・アーヴィング「ホテル・ニューハンプシャー」●時間:109分●出演:ジョディーフォスター/ロブ・ロウ/ボー・ブリッジス/ナスターシャ・キンスキー/フィルフォード・ブリムリー/ポール・マクレーン/マシュー・モディン●日本公開:1986/07●配給:松竹富士●最初に観た場所:三軒茶屋東映(87-01-25)(評価:★★★★)●併映:「プレンティ」(フレッド・スケピシ) 「
「ジブラルタルの追想」●原題:THE SAILOR FROM GIBRALTAR●制作年:1967年●制作国:イギリス●監督:トニー・リチャードソン●製作:オスカー・リュウェンスティン●脚本:クリストファー・イシャーウッド/ドン・マグナー/トニー・リチャードソン●撮影:ラウール・クタール●音楽:アントワーヌ・デュアメル●原作:マルグリット・デュラス「ジ


間:90分●出演:ジャンヌ・モロー/イアン・バネン/オーソン・ウェルズ/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/ヒュー・グリフィス/ウンベルト・オルシーニ/ジョン・ハート●日本公開:1967/11●配給:ユナイテッド・アーチスツ●最初に観た場所:大塚名画座(78-12-12)(評価:★★☆)●併映:「悪魔のような恋人」(トニー・リチャードソン)
ン/アンナ・カリーナ/ジャン=クロード・ドルオ/ピーター・ボウルズ/シアン・フィリップス/セバスチャン・ブレイク/ケイト・オトゥール/エドワード・ガードナー/シーラ・バーレル/ウィロビー・ゴダード/バジル・ディグナム/フィリッパ・ウルクハート(●日本公開:1969/05●配給:ユナイテッド・アーチスツ●最初に観た場所:大塚名画座(78-12-12)(評価:★★★★)●併映:「ジブラルタルの追想」(トニー・リチャードソ



