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キャラクター別・作品別データベースとして読める。「オールスター忠臣蔵」映画が廃れた理由は...カネ。


『臣蔵入門 映像で読み解く物語の魅力 (角川新書)』['21年]
浄瑠璃や歌舞伎にはじまり、1910年の映画化以降、何度も何度も作られ続ける「忠臣蔵」。実は時代によってその描かれ方は変化しており、忠臣蔵の歴史を読み解けば、日本映像の歴史と、作品に投影された世相が見えてくると、映画史研究家である著者は言います(こちらも、前に取り上げた山本博文『東大教授の「忠臣蔵」講義』(角川新書)と同じく12月刊行(笑))。
第1章で、「忠臣蔵」の概要です。6つの見せ場(①松の廊下、②大評定、祇園一刀茶屋、④大石東下り、⑤南部坂雪の別れ、⑥討ち入り)や三大キャラクター(①大石内蔵助、②吉良上野介、③浅野内匠頭)について、映像作品において感動的なドラマとして描く際のポイントなども含め解説、さらに、「忠臣蔵」が愛された理由を、①役者の番付、②関係性萌え、③風刺性、④群像劇として、の4つの点から述べています。
大河ドラマ「赤穂浪士」('64年/NHK)
第2章では、「忠臣蔵」が世につれどのように変遷してきたかを、①江戸時代=庶民たちの反逆、②国家のために利用される「忠君」、③「義士」から「浪士」へ~『赤穂浪士』(大佛次郎)、④GHQの禁令と戦後の「忠臣蔵」~「赤穂城」「続・赤穂城」('52年/東映)、⑤東映の「赤穂浪士」('56年/東映)、⑥大河ドラマ「赤穂浪士」('64年/NHK)、⑦悪役を主役に!~「元禄太平記」('64年/NHK)('75年/NHK)、⑧悩める大石~「峠の群像」('82年/NHK)、⑨ドロドロの人間模様~「元禄繚乱」('99年/NHK)、⑩TBSの三作~「女たちの忠臣蔵」「忠臣蔵・女たち・愛」('87年/TBS、橋田壽賀子脚本)、「忠臣蔵」('90年/TBS、池端俊作脚本)、⑪「決算!忠臣蔵」('19年/松竹)という流れで追っています。
第3章は「忠臣蔵」のキャラキター名鑑で、どのようなキャラクターをどいった役者たちが演じてきたかが紹介されれいます。A.四十七士の中からは、堀部安兵衛(剣豪)、不破数右衛門(豪傑)、赤垣源蔵(飲んだくれ)、岡野金右衛門(誠実な二枚目)など9名、B.脱落者として、大野九郎兵衛ら4名、C.脇役として、立花右近、脇坂淡路守ら6名、吉良方として、千坂兵部ら4名、女性たちとして、大石りくら4名が取り上げられています。
「忠臣蔵 天の巻・地の巻」('38年/日活)
第4章は、「オールスター忠臣蔵」の系譜を辿っています。A.戦前編で「忠臣蔵 天の巻・地の巻」('38年/日活)や「元禄忠臣蔵 前編・後編」('41年・'42年/松竹)など3作を、B.「東映三部作」として、「赤穂浪士 天の巻・地の巻」('56年/東映)、「赤穂浪士」('61年/東映)などを3作を、C.松竹、大映、東宝の動向として、「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」('54年/松竹)、「忠臣蔵」('58年/大映)、「忠臣蔵 花の巻・雪の巻」('62年/東宝)など4作を紹介、さらに、D.その後の2本として、70年代に作られた「赤穂城断絶」('78年/東映)、90年代に作られた「四十七人の刺客」('94年/東宝)を紹介、章の最後、E.として、「赤穂浪士」('64年/NHK)から始まるテレビの動向を追い、「大忠臣蔵」('71年/NET(現・テレビ朝日))など9作を取り上げています。
「元禄忠臣蔵 前編・後編」('41年・'42年/松竹)/「忠臣蔵」('58年/大映)/「赤穂浪士」('61年/東映)

「大忠臣蔵」('71年/NET(現・テレビ朝日))

第5章では「外伝の魅力」として、A.「外伝名作五選」として「薄桜記」('59年/大映)などテレビドラマを含め5作を挙げ、さらに、B.「後日談」として、「最後の忠臣蔵」('04年/NHK、'10年/ワーナーブラザーズ)など3作を紹介しています(このあたりは、取り上げていくとキリがないのではないか。自分が観た範囲内でも、「韋駄天数右衛門」('33年/宝塚)や「赤垣源蔵」('38年/日活)のような一人の義士をフューチャーしたものや、「珍説忠臣蔵」('53年/新東宝)のようなパロディなども昔からあったし)。
「物語の見所、監督、俳優、名作ほか、これ一冊で『忠臣蔵』のすべてがわかる」というキャッチですが、確かに、という感じ。第3章がキャラクター別にどういう役者がその役を演じたか、第4章が作品別にどういう役者が出ていたか、という、両方で言わばクロスデータベースになっていて、それがコンパクトに纏まっているのがいいです(今まで意外とこの手の本は無かったのでは)。
映像における「忠臣蔵」の"盛衰記"ともとれますが、「オールスター忠臣蔵」映画って、先に挙げた高倉健主演の「四十七人の刺客」('94年/東宝))が最後なのだなあ(第4章)。ドラマも、大河ドラマでは五代目中村勘九郎主演の「元禄繚乱」('99年/NHK)が今のところ最後で(第2章)、ドラマ全体では田村正和主演の「忠臣蔵 その男 大石内蔵助」('10年/テレビ朝日)が、「オールスター忠臣蔵」ドラマとしては、今のところ最後だそうです(第4章)。
かつては「勧進帳」と並ぶ"国民的ネタバレ映画"であり、また確実に観客動員数(&視聴率)を見込めるキラーコンテンツであった「忠臣蔵」ですが、そんな「忠臣蔵」がなぜ廃れてしまったのかというと、「忠臣蔵」を作るというのはかなりの大プロジェクトであり、今作られなくなった大きな理由はまさにそこに在って、作る力(カネ)がない、つまり、「忠臣蔵」が廃れたのではなく、「忠臣蔵」を撮れる力が映画会社が無くなったということだとのことで、納得しました! (観たいと思っている人は多くいるのでは)。巻末に作品名、俳優名などの索引が付いているのは親切です。


「ウルトラQ」もさることながら、個人的には、やはり「ウルトラマン」('66~'67年)「ウルトラセブン」('67~'68年)辺りが懐かしく、とりわけ「ウルトラセブン」はシリーズを通しても質量ともピークであったように思います(主題歌のレコードだったかソノシートだったかを買ったなあ)。
「ウルトラセブン」の最終回、密かにダン(森次浩司)を想うアンヌ隊員(菱見百合子)に対し、ダンは僕は人間じゃなくてM78星雲から来たウルトラセブンなんだと告白、「びっくりしただろう」と言うと、アンヌが「ううん、人間であろうと宇宙人であろうとダンはダンに変わりない」と言い、最後の戦いを終えたらM78星雲に帰らなければと言うダンことウルトラセブンに「行かないで」と言ってすがろうとしていたのが、今思えばスゴイなあと思いました(ダンはそれを突き放してウルトラセブンに変身する)。
中高年向け週刊誌などで時折組まれる「懐かしのヒーロー」特集などによくあるように、どういった俳優が科学特捜隊やウルトラ警備隊のメンバーを演じたといった表記はなく、ハヤタ隊員、モロボシ・ダン隊員、フジ・アキコ隊員、アンヌ隊員いった役名のみの記載となっています。松坂慶子など後に有名になる女優が子役時代やアイドルとして売り出し中の頃に宇宙人役や宇宙人に操られる人間役で結構出演していたりもするのですが、そうした場合も
同様に本書の中においては役名のみで表記され、あくまでも「怪獣」「宇宙人」を中心に据えた作りになっている点などは、(そのことで物足りなさを感じる中高年もいるかもしれないが)本来の"永久保存版"という趣旨にそぐった作りとなっているように思いました。

「ウルトラマン」●演出:円谷一ほか●監修:円谷英二●制作:円谷特技プロダクション●脚本:金城哲夫ほか●音楽:宮内国郎●出演:小林昭二/黒部進/石井伊吉(毒蝮三太夫)/二瓶正也/桜井浩子/平田昭彦/津沢彰秀●放映:1966/07~1967/04(全39回)●放送局:TBS 




地球防衛軍:タケナカ参謀(佐原健二)/ヤマオカ長官(




「ウルトラセブン(第49話)/史上最大の侵略(後編)」●制作年:1968年●監督:満田かずほ(穧)●脚本:金城哲夫●特殊技術:高野宏一●音楽:冬木透●時間:30分●出演:山昭二/森次浩司(森次晃嗣)/菱見百合子(ひし美ゆり子)/中石井伊吉(毒蝮三太夫)/阿
知波信介/南廣/佐原健二/宮川洋一/藤田進●放送局:TBS●放送日:1968/09/08(評価:★★★☆)
「ウルトラセブン」最終回#2 衝撃の告白![5ウルトラセブン Vol.12 [DVD].jpg](http://hurec.bz/book-movie/5%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%20Vol.12%20%5BDVD%5D.jpg)
(第49話)藤田 進(地球防衛軍・ヤマオカ長官)




また、番組のエンディングテーマ「レオのうた」の作曲者は、後にシンセサイザー音楽作家として名を馳せる冨田勲(1932-2016)で、弘田三枝子(1947-2020)のパンチの効いた歌唱力により、アニメのエンディングテーマとしては人々の記憶に最も残るものの1つとなりました。弘田三枝子は、伊東ゆかりらと同様、少女時代から米軍キャンプで唄っていた経歴の持ち主で、このテーマを唄っている頃の彼女はややふっくら体型でしたが、自分で作ったカロリーブックをもとに、1日の食事を2000キロカロリー以内に抑えて半年間で17キロのダイエットに成功、1969年に「人形の家」がブレイクして第11回日本レコード大賞の歌唱賞を受賞し、1970年には『ミコのカロリーBOOK』を出版し150万部を超えるベストセラーになりました。
「ジャングル大帝」は、本書の手塚治虫自身の談によれば視聴率40%を超えたとのことで、その翌年に映画化され、主人公のレオが大人になってからの物語「新ジャングル大帝 進めレオ!」も引き続きテレビ放映されました。




「ジャングル大帝」(劇場版)●制作年:1966年●監督:山本暎一●脚本:辻真先●音楽:冨田勲●原作:手塚治虫●時間:75分●声の出演:太田淑子/明石一/勝田久/松尾佳子/田村錦人/緑川稔●公開:1966/07●配給:東宝(評価:★★★★)








『






一方、先に劇場映画作品として公開された宮崎駿監督の「ルパン三世〜カリオストロの城」は、ヒロインのクラリス姫が特定のファンの間で非常に人気があるこ
のカッコ良さの方が個人的には印象に残ったかなあ。
「カリオストロの城」のモデルと言われる(諸説あり)リヒテンシュタイン城。ドイツの南西部の都市・シュトゥットガルトの郊外にあり、映画と同じく古代ローマ様式の水道橋がある。
第1シリーズ当初からのファンの中には、そのやや大人びた雰囲気が好きな層も多くいたようで、劇場版第1作「ルパン三世~ルパンVS複製人間」は、低年齢化したテレビ版の反動からか、クローン人間をテーマとしたSFチックな壮大なストーリーでした。怪人「マモー」(ブライアン・デ・パルマ監督の「
「海のトリトン」●演出:富野喜幸(富野由悠季)●制作:ア
ニメーション・スタッフルーム●脚本:辻真先/松岡清治/宮田雪/松元力/斧谷稔●音楽:鈴木宏昌●原作:手塚治虫「青いトリトン」●出演(声):塩谷翼/広川あけみ/北浜晴子/八奈見乗児/野田圭一/沢田敏子/杉山佳寿子/北川国彦/渡部猛/増岡弘/渡辺毅/塩見龍助/滝口順平/矢田耕司/中西妙子/柴田秀勝●放映:1972/04~09(全27回)●放送局:朝日放送

色:押井守●製作:多賀英典●演出:安濃高志●脚本:金春智子●撮影監督:若菜章夫●音楽:小林泉美・安西史孝・天野正道●原作:高橋留美子●時間:80分●声の出演:平野文/古川登志夫/島津冴子/神谷明●公開:1983/02●配給:東宝●最初に観た場所:大井ロマン(85-05-05)(評価:★★☆)●併映:「うる星やつら2」(押井守)/「うる星やつら3」(やまざきかずお)
「うる星やつら2/ ビューティフル・ドリーマー」●制作年:1984年●監督・脚本:押井守●製作:多賀英典●演出:西
村純二●撮影監督:若

子/田中真弓/藤岡琢也/千葉繁/村山明●公開:1984/02●配給:東宝●最初に観た場所:大井ロマン(85-05-05)(評価:★★★)●併映:「うる星やつら」(押井守)/「うる星やつら3」(やまざきかずお)
「うる星やつら3/リメンバー・マイ・ラブ」●制作年
「うる星やつら」(テレビアニメ版)●チーフディレクター:押井守(1話 - 129話)/やまざきかずお(130話 - 218話)●プロデューサー:布川ゆうじ/井上尭

「ルパン三世〜カリオストロの城」●制作年:1979年●監督:宮崎駿●製作:片山哲生●脚本:宮崎駿/山崎晴哉●作画監督:大塚康生●音楽:大野雄二 ●原作:モンキー・パンチ●時間:98分●声の出演:山田康雄(1932-1995)/島本須美/納谷悟朗(1929-2013)/小林清志/井上真樹夫/増山江威子/石田太郎/加藤正之/宮内幸平/寺島幹夫/山岡葉子/常泉忠通/平林尚三/松田重治/永井一郎/緑川稔/鎗田順吉/阪脩●公開:1979/12●配給:東宝 (評価:★★★☆)


「ルパン三世」(テレビアニメ版)●監督:(第1シリーズ)大隈正秋/(第3シリーズ)こだま兼嗣/鍋島修/亀垣一/奥脇雅晴ほか●プロデューサー:(第2シリーズ)高橋靖二(NTV)/高橋美光(TMS)/(第3シリーズ) 松元理人(東京ムービー新社)/佐野寿七(YTV)●音楽:山下毅雄/(第2シリーズ)大野雄二●原作:モンキー・パンチ●出演(声):山田康雄/小林清志/二階堂有希子/増山江威子/井上真樹夫/大塚周夫/納谷悟朗●放映:1971/10~1972/03(全23回)/1977/10~1980/10(全155回)/1984/03~1985/12(全50回)●放送局:読売テレビ(第1シリーズ)/日本テレビ(第2・第3シリーズ)




