【2518】 ○ トニー・スコット 「スパイ・ゲーム」 (01年/米) (2001/12 ユニバーサル・ピクチャーズ) ★★★☆

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ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット「初共演」のCIAもの。

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スパイ・ゲーム [DVD]」ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット「スパイ・ゲーム (竹書房文庫)

スパイ・ゲーム02.jpg 1991年春、数々の困難な任務を遂行し今や伝説の存在であるCIA工作員ネイサン・ミュアー(ロバート・レッドフォード)は、引退前の最後の勤務日を迎えようとしていた。彼にとってトム・ビショップ(ブラッド・ピット)はその弟子でもあり最も信頼のおける相棒でもあった。ミュアー自身がスカウトし、スパイに関するあらゆることを教え育て上げ、二人は互いに固い絆で結ばれていた。しかし、まさにミュアーのCIA退官日に、ビショップが中国側にスパイ容疑で逮捕される事件が起きる。本来ビショップはCIA香港支局長のダンカン(デヴィッド・ヘミングス)が指揮をとっていた米中通商会談の盗聴作戦に従事するはずだったが、許可なく中国人協力者を指揮して蘇州刑務所に侵入したのだった。ミュアーはビショップを見捨てようとするCIA上層部の反対を押し切り、背後の巨大な陰謀を承知の上で、ビショップ救出の壮大な作戦を計画する―。

トニー・スコット.bmp 2012年に高い橋から飛び降りて自殺してしまったトニー・スコット監督(1944-2012)。彼の2001年監督作で、 ロバート・レッドフォードが監督した「リバー・ランズ・スルー・イット」('92年)以来のロバート・レッドフォードとブラッド・ピットのコラボレーションですが、「リバー・ランズ・スルー・イット」の時はレッドフォードは監督及び製作総指揮で出演はナレーションのみだったため、この作品が「初共演」と言えます。そうしたこともあってか、むしろロバート・レッドフォードが主演した、同じくCIAの内実を扱った「コンドル」('75年)の系譜に近いという印象の方が個人的には強いです。

スパイ・ゲーム レッドフォード.jpg レッドフォードは「コンドル」ではCIA職員でありながら凄腕の諜報部員でも何でもない単なる素人役だったのが、ここでは伝説的存在の工作員ミュアー役となっています。捕らえられてから24時間後に処刑予告されているブラッド・ピッスパイ・ゲーム buraddo.jpgト演じるビショップをいつ助けに行くのかと思ったら、ミュアーはCIAの幹部らにビショップをCIA工作官に育て上げた経緯を語るばかりで、なかなか助けに行かない。その間に、ミュアーの口からベトナム戦争での二人の出会いから、西ドイツでの仕事やベイルートでの仕事が語られ、映画の大部分の時間はそのカットバックで占められ、ビショップがなぜ蘇州刑務所に侵入したのかも明かされます。

スパイ・ゲーム03.jpg ミュアーが延々と過去を語るのは、ビショップの解放を外交交渉に委ねるための時間稼ぎだったわけですが、結局CIAは中国との通商交渉を控えたホワイトハウスの意向に沿ってビショップを見殺しにすることになり、これではミュアーは観客に過去の経緯を見せるためだけに"昔話"をしていたようなものだなあと思いましたが、実はミュアーはしっかり裏で手を打っていた―。

スパイ・ゲーム  reddo.jpg ロバート・レッドフォードがおいしいところの殆どを持っていってしまったような映画で、監督第一作の「普通スパイ・ゲーム ブラッドピット.jpgの人々」('80年)でアカデミー賞監督になったレッドフォードですが、こうした映画に出る時は昔ながらにカッコいい役をやるのだなあと。ブラッド・ピット演じるビショップは助けを待っているだけなので、ブラッド・ピットのファンには相当物足りない映画ではないでしょうか。

Spy Game (2001).jpg 最後、あまりにスンナデヴィッド・ヘミングス  young & old.jpgリ事が運んで、ちょっと話が出来すぎている感じもしました。終わり方もあっさりしすぎたかな。もう少しCIAの幹部らが唖然とする様を見たかったような気もします。CIA香港支局長を演じたデヴィッド・ヘミングス(1941-2003)が、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の「欲望」('66年)に出ていた頃とはえらい変わり様なので、ちょっと驚きました。

Spy Game (2001)

「スパイ・ゲーム」●原題:SPY GAME●制作年:2001年●制作国:アメリカ●監督:トニー・スコット●製作:ダグラス・ウィック/マーク・エイブラハム●脚本:マイケル・フロスト・ベックナー●撮影:ダニエル・ミンデル●音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ●原案:マイケル・フロスト・ベックナー●時間:126分●出演:ロバート・レッドフォード/ブラッド・ピット/キャサリン・マコーマック/スティーヴン・ディレイン/ラリー・ブリッグマン/マリアンヌ・ジャン=バプティスト/デヴィッド・ヘミングス/シャーロット・ランプリング●日本公開:2001/12●配給:ユニバーサル・ピクチャーズ(評価★★★☆)

      



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和田泰明

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