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ビジュアルがキレイ。図形問題中心の正統派パズル書。
『線の迷宮 ―スーパーヴィジュアルパズル (カッパ・ブックス)』『四角の迷宮 ―スーパーヴィジュアルパズル (カッパ・ブックス)』『丸の迷宮 ―スーパーヴィジュアルパズル (カッパ・ブックス)』"1000 Play Thinks"(2001)
Ivan Moscovich
全ページカラーのパズル集で、巨匠パズル作家イワン・モスコビッチ(この人、旧ユーゴスラビア生まれでもともとは機械技師だった)の「1000Play Thinks」(Ivan Moscovich、2001)から図形問題を厳選して再構成したものであるとのこと。但し、一部、論理パズルや代数問題も含まれていたでしょうか。
「スーパーヴィジュアルパズル」と銘打つように、ビジュアルがキレイで、これが問題を解いてみたくなる動機づけにもなっているような印象です。しかしながら、各問題のレベルは結構高かったのではないでしょうか。「正統派パズル書」と言える内容です。
編訳者はパズル作家の葉山考太郎氏で、ワインライターとしても知られており、ワイン専門誌をはじめ、一般情報誌のワイン特集などでも執筆を担当、『30分で一生使えるワイン術』('09年/ポプラ社)、『これだけは知っておきたい 必要最小限のワイン入門』('18年/スマート新書)などのワイン入門書も書いている人です。
この葉山考太郎氏は同時にパズル作家でもあるわけで、世界各国のパズル・クイズ文献の収集家でもあります。また、本名でソフトウェア開発に関する翻訳本も手掛けているソフトウエア・エンジニアでもあるとのことで、なんだか色んな才能に恵まれている人だなあと。パズルの方は、1996年より『頭の体操』などにクイズ問題を出すなどしているそうです。
葉山考太郎氏
この「スーパーヴィジュアルパズル」は、他に『四角の迷宮』、『丸の迷宮』(ともに2003年/カッパ・ブックス)というのも本書に先立って同じ年に刊行されていて(こちらも編者は葉山考太郎氏。氏はもともと図形、水平思考系のパズルを好むそうだ)、そちらの方も楽しそうです。
夜寝る前に、寝つけに1問解いてみるのもいいと思います。却って寝られなくなるという心配は、自分については無いと思います(そこまで集中力が持たない?)。
イワン・モスコビッチ(右) ユーゴスラビア王国出身の機械技師、玩具・パズルデザイナー、ホロコースト生存者。2023年4月21日死去、96歳。