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身近に問題を"出しっこ"できる相手がいれば楽しいと思う。
『算数パズル「出しっこ問題」傑作選―解けて興奮、出して快感! (ブルーバックス)』 〔'01年〕
問題の数は60問で、難易度は、ブルーバックスにあるこの手の本の中では高い方ではないと思いますが、古典的な傑作問題が多く含まれています。
例えば「うそつき村と正直村」の問題。
たどり着いた村がうそつき村か正直村かを、住人に1つだけ質問して言い当てるにはどんな質問をすればいいのか。
それから「神様と悪魔と人間」の問題。
Aは「私は神様ではない」と言い、Bは「私は悪魔ではない」と言い、Cは「私は人間ではない」と言う。神様はホントのことを言い、悪魔は嘘しか言わないが、人間は嘘をついたりホントのことを言ったりする。ならば、ABCはそれぞれ何者か。
さらには、「白い帽子と赤い帽子」の問題。
赤い帽子が3個、白い帽子が2個あって、ABCの順に前向きに並んだ3人に自分の帽子の色がわからないように被せ、自分の帽子の色を訊ねたところ、Cは「自分の帽子の色がわからない」と言い、Bも「わからない」と。それを聞いたAは「わかった!」と。Aの帽子は何色か。
簡単に暗記できる内容なので、身近に問題を"出しっこ"できる相手がいれば楽しいと思います。
著者自身は以前からが学校の算数・数学教育に提言をしている人で、一方で、『お父さんのための算数と数学の本』('79年/日本実業出版社)などといった著作もあります(...とすると、出す相手は自分の子どもということになるのか)。
ブルーバックスには本書の姉妹編として 『論理パズル「出しっこ問題」傑作選-論理思考のトレーニング』(小野田博一著/'02年)という結構売れた本もありますが、本書より問題がやや難しい気がしました。
ちなみに、上記3問の答えは、
「あなたはこの村に住んでいますか」
「A人間・B悪魔・C神様」
「赤」
ですが、答えが合った合わないよりも、発想と考え方のプロセスが大切なのでしょう。