【343】 △ 仲田 紀夫 『算数パズル「出しっこ問題」傑作選―解けて興奮、出して快感!』 (2001/12 講談社ブルーバックス) ★★★

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身近に問題を"出しっこ"できる相手がいれば楽しいと思う。

算数パズル「出しっこ問題」傑作選.jpg  『算数パズル「出しっこ問題」傑作選―解けて興奮、出して快感! (ブルーバックス)』 〔'01年〕

 問題の数は60問で、難易度は、ブルーバックスにあるこの手の本の中では高い方ではないと思いますが、古典的な傑作問題が多く含まれています。

 例えば「うそつき村と正直村」の問題。
 たどり着いた村がうそつき村か正直村かを、住人に1つだけ質問して言い当てるにはどんな質問をすればいいのか。

 それから「神様と悪魔と人間」の問題。
 Aは「私は神様ではない」と言い、Bは「私は悪魔ではない」と言い、Cは「私は人間ではない」と言う。神様はホントのことを言い、悪魔は嘘しか言わないが、人間は嘘をついたりホントのことを言ったりする。ならば、ABCはそれぞれ何者か。

 さらには、「白い帽子と赤い帽子」の問題。
 赤い帽子が3個、白い帽子が2個あって、ABCの順に前向きに並んだ3人に自分の帽子の色がわからないように被せ、自分の帽子の色を訊ねたところ、Cは「自分の帽子の色がわからない」と言い、Bも「わからない」と。それを聞いたAは「わかった!」と。Aの帽子は何色か。

 簡単に暗記できる内容なので、身近に問題を"出しっこ"できる相手がいれば楽しいと思います。
 著者自身は以前からが学校の算数・数学教育に提言をしている人で、一方で、『お父さんのための算数と数学の本』('79年/日本実業出版社)などといった著作もあります(...とすると、出す相手は自分の子どもということになるのか)。
 ブルーバックスには本書の姉妹編として 『論理パズル「出しっこ問題」傑作選-論理思考のトレーニング』(小野田博一著/'02年)という結構売れた本もありますが、本書より問題がやや難しい気がしました。
 
 ちなみに、上記3問の答えは、
 「あなたはこの村に住んでいますか」
 「A人間・B悪魔・C神様」
 「赤」
 ですが、答えが合った合わないよりも、発想と考え方のプロセスが大切なのでしょう。

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