【3497】 ○ リクルートマネジメントソリューションズ(編) 『ビジュアル いまさら聞けない人事マネジメントの最新常識 (2020/11 日経文庫) ★★★★

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キーワードの意味確認という用途でなら悪くない。

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ビジュアルいまさら聞けない人事マネジメントの最新常識』['20年]

 リクルートマネジメントソリューションズ編著。働き方改革関連法、パワハラ防止法、女性活躍推進法改定など、新たな法律の枠組みの登場や、通年採用の普及や、シニア雇用など様変わりするキャリアや組織の在り方の中で次々に登場するこうした新しい「人事の常識」について、わかりやすく紹介したものであるとのことです。

 基本的にはキーワード解説になっていて、1ワード見開き2ページで、右側のページが図になっています。そのため、これだけで「人事マネジメントの常識」が身につくかどうかはともかく、各キーワードについてその意味が簡潔ににまとめられて、効率化に学ぶことができます。「学ぶ」と言うより「確認する」という感じでしょうか。図もまあまあ分かりやすく、短時間でトレンドを把握するには悪くないと思います。

 気になったキーワードは、「リファラル採用」(そのメリット、デメリットが簡潔にまとめられている)、「ワークエンゲージメント」(関連概念をポートフォリオ図で紹介)、「ワークプレースラーニング」(ラーニングエコシステムを図で紹介)、「1on1」(業績管理の場ではないことを強調)、「アクションランニング」(オフサイト、オンサイトの展開プロセス図を紹介)...etc.(図などは何れも参考文献からの引用)。

 ただ、字数やスペースの制約上、これだけ読んでもちょっとイメージが掴みにくのではないかと思われるものもありました(「ホラクラシー経営」「ナラティブ・アプローチ」など)。まあ、この辺りは、取り敢えずトレンドとなっているキーワードを確認しておくのが狙いといったところでしょうか。

 同じく日経文庫ビジュアル版で、こちらは組織コンサルタントによる単著になりますが、『ビジュアル 職場と仕事の法則図鑑』('20年)というのが先に刊行されていて、個人的には。視野を拡げておくためにこちらも購入しました。こちらもキーワード解説になっていて、1ワード見開き2ページ、右ページは図表やイラスト。ただ、分野が広い割には150ページ程度しかなく、これで全部かという印象も。でも、この中にもよく知らない言葉もあったので偉そうなことは言えないか。「ピーターの法則」とか「パーキンソンの法則」は"組織論"関連なのでこっちに入っています(評価★★★☆)。

 両著に共通して取り上げられているキーワードに「心理的安全性」があり、2020年刊行ですが、最近でもこの言葉をタイトルに冠した書籍が刊行されていることを考えると、その頃からずっと「旬」の状態が続いているワードということになるのかもしれません。

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