【2009】 ○ ジェレミー・シルバーストン 「バーナビー警部(第8話)/不実の王(採石場にのろいの叫び)」 (99年/英) (2002/08 NHK-BS2) ★★★☆

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不実の王 輸入盤dvd.jpg「○外国映画 【制作年順】」の インデックッスへ

背後関係が判ってみて、犯行動機には納得させられた。凄絶な復讐劇。

不実の王  dvd.jpg 不実の王 1.jpgバーナビー警部~不実の王~ [DVD]」"Midsomer Murders" Dead Man's Eleven(不実の王)

不実の王 2.jpg 田舎地主カベンディッシュ家の若き後妻タラ(フェリシティ・ディーン)が、何者かによってクリケットのバットで撲殺される。凶器は仲の悪い義理の息子のものであり、しかも事件現場の当家所有の採石場は、かつてカベンディッシュ家の家政婦が崖から転落死した場所でもあった。偶然にもクリケットチームの一員となったトロイ巡査部長を使い捜査を進めていたバーナビー警部は、暴君であるタラの夫ロバート・カベンディッシュ(ロバート・ハーディ)が、息子のスティーブン(アンソニー・カーフ)をはじめ様々な人といがみ合っていたことを突き止める―。

不実の王 3.jpg トム・バーナビー警部のシリーズの第8話「不実の王」(原題:Dead Man's Eleven)の本国放映は1999年9月、日本では2002年8月に不実の王 4.jpgNHK‐BS2にて前後編(第19話・第20話)に分けて初放映され、その時のタイトルは「採石場にのろいの叫び」でした。

 過去の家政婦の事件も含め殺人は3件起きます。ロバート・カベンディッシュは、経営していた採石場を突然閉鎖して多くの失業者を出したり、私有地を通るフットパスを通行禁止にしたりと、まさに暴君で、周囲の殆どの人々から反感を買っていたわけですが、その中で、何となくこの人物が犯人ではないかなというのは浮かび上がってくるようになっていたように思います(但し、その時点でも動機は不明だったが)。
不実の王 クリケットクラブ.jpg
 最後に真犯人(もう一人は意外だった)及びその背後関係が判ってみて、犯行動機には納得させられました。振り返れば、凄絶な復讐劇であり(冒頭の娘に「不実の王」の童話の読み聞かせをする母親―という微笑ましいシーンが実際に意味していたものが後で解ると怖い)、このシリーズの人気ベスト10などにもランクインしていることがある作品ですが、最初の家政婦殺しはやや「目的のためには手段を選ばず」になっていて、犯人へのシンパシーを削ぐものとなっているようにも思いました。
The Cricket Club in Dead Man's 11

「バーナビー警部(第8話)/不実の王(採石場にのろいの叫び)」●原題:MIDSOMER MURDERS:DEAD MAN`S ELEVEN●制作年:1999年●制作国:イギリス●本国上映:1999/09/12●監督:ジェレミー・シルバーストン●脚本:アンソニー・ホロヴィッツ●撮影:グラハム・フレイク●時間:102分●出演:ジョン・ネトルズ/ダニエル・ケーシー/ジェーン・ワイマーク/ローラ・ハワード/ピーター・アイアー/キャスリーン・バイロン/フランク・ウィンザー/アン・ストーリーブラス/トルーディ・スタイラー/ジェレミー・クライド/フィリス・ローガン/ニコラス・ファレル●日本放映:2002/08●放映局:NHK‐BS2(評価:★★★☆)

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