【1249】 ○ 原島 広至 『彩色絵はがき・古地図から眺める東京今昔散歩』 (2008/06 中経の文庫) ★★★★

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単行本に匹敵する内容を、携帯性を考慮して文庫に圧縮した感じで、お買い得。

東京今昔散歩.jpg 『彩色絵はがき・古地図から眺める東京今昔散歩 (中経の文庫)』 ['08年]

東京今昔散歩1.jpg 彩色絵葉書と現代の写真、江戸切絵図と現代の地図を並べて、東京の昔と今を対比したもので、江戸城・皇居から亀戸、墨堤、浅草、隅田川、上野、神田川界隈、九段坂、日本橋界隈、銀座、丸の内、霞ヶ関、赤坂・四谷、芝といった辺りをカバーしています。

 アイデアが面白いと思ったし、ちょうど自分のプライベートや仕事でよく出向く地域と本書で取り上げている地域が重なっていたため、興味を持って読むことが出来、また、その"変遷ぶり"をより楽しめました。

 オールカラーで、情報量も文庫にしては豊富。単行本に匹敵する内容を、携帯性を考慮して文庫に圧縮したという感じで、但し、基本的に1テーマ見開き構成になっているほか、デザイン・レイアウトに配慮が見られ、大変見易く、結果として税込みで700円を切る価格はお得ではないかと。

 一部、写真と絵葉書の視角にズレがあったりするもののありますが、それもそれほどには気にならず、むしろ、どの方向から写真を写したかが地図上に記載されているなどして、丁寧と言うか親切さが感じられました。
浅草六区56p.jpg 明治から大正にかけての彩色絵葉書の印刷(コロタイプ印刷)の緻密さには驚くべきものがあり、本書末尾に昭和初期のオフセット印刷との対比がありますが、時代的には後に来るオフセットを質的に格段に上回っています。

 著者は歴史・サイエンスライター、マルチメディアクリエイター、3DCG作家であると共に、明治・大正の絵葉書や古写真、江戸切絵図など古地図の蒐集家でもあるとのことですが、彩色絵葉書の方はどれぐらいの値打ちがあるのだろうか(絵葉書だから、当時それなりの枚数が流通していて、それほどでもないのかなあ。そういうものに限って、現存しているものが少ないということも考えられるけれど)。

 浅草六区 1919(大正8年)[本書p56]

    



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