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さまざまな業種の考課フォーマットの事例が掲載。参考例として使えるものもあるかも。
『新版 社員の業績評価を正しく行なう手順』 (2003/10 中経出版)
〈業績評価〉と言うよりも〈人事考課〉制度全般について、考え方から運用上のポイント、制度の組み立て方や、評価表の作成と記載手順、考課者としての注意点などがオーソドックスにまとめられれています。
人事考課は(1)業績考課、(2)意欲・態度考課、(3)能力考課の3つから成るとし、ベースになっているのが職能資格制度であるようなので、後半では業績重視へ転換とその方法を説くものの、全体的にはトラディッショナルな考え方に基づく解説書という印象でした。
出版は'03年ですが、'96年に出たものの改訂版であることが影響しているのかもしれません(依然、縦組みだし...)。
コンピテンシー評価についても最終章で触れてはいますが、評価よりも教育に活用しようという考え方です。
しかし、これはこれで今でも1つの考え方として通用するかと思います。
自分自身も、コンピテンシー評価を導入したところ、業績評価でのマイナスをカバーし、全体評点を上方修正するために使われてしまったというような例をみたことがあり、評価として用いる場合、難しい面もあることを感じたことがあります。
本書にはさまざまな業種の考課フォーマットの事例が掲載されていて、場合によってはすぐにでも参考例として使えるもののあるかと思います。
実務者が考課フォーマットを新たに作成しなければならない状況になった場合、これらの中に自社に適合するタイプ(或いは近いタイプ)を見つけることができるかもしれません(自分の場合がそうでした)。