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「企画会議」に絞った内容。ビジネス会議にはもっといろいろな側面があるのでは。
『会議革命』 『会議革命 PHP文庫』 〔'04年〕 齋藤 孝 氏 (略歴下記)
会議を効率的に進めるヒントを10の法則にまとめています。
「インスパイア・アイテムを用意する」とか「身体モードを切り替える」とか、著者らしい提案でいいと思いました。
状況的になかなか出来ない面もあるかもしれませんが、念頭に置いておくと煮詰まったときの打開策になるかも。
さらに、会議を変えるための具体的方法を提示しています。
ポジショニングにおいて、2人で共通の資料を頂点とした直角二等辺三角形をつくるというのはいいと思います。
本書にもありますが、カウンセリングの実施場面などにおいても、まず椅子の位置を変えるというのがセオリー的にあります。
「丸テーブル」方式というのも、集団面接の現場などでは、依然からよく採用されています。
「キーワード・シート」にアイデアを(3色ボールペンを使って!)書き込んでいく「マッピング・コミュニケーション」というスタイルも、会議というよりは2人から3人の打ち合わせにおいて有効な手法ではないでしょうか。
全体に、「企画会議」に絞った内容となっていますが、ビジネスの現場では、報告のための会議やコンセンサスを得るための会議も結構多く、そっちの方の効率の悪さに悩まされている人も多いのでは。
著者の認識では、「報告会議」は本来の会議ではなく、「今日の会議は報告だけ」ということになれば出席率は下がるということのようですが、「企画会議」的なものは人任せで、「報告会議」にだけ出てくるタイプの人もいるでしょう。
そういう人が、結構思いつきでものを言ったりする...。
【2004年文庫化[PHP文庫]】
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齋藤 孝 (明治大学文学部教授)
1960年、静岡生まれ。
東京大学法学部卒業。東京大学大学院教育学研究科学校教育学専攻博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。