【2868】 ○ 今泉 忠明 (監修) 『続々ざんねんないきもの事典―おもしろい!進化のふしぎ』 (2018/05 高橋書店) ★★★☆

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意味はあるのだろうが、なぜそうするのかよく分からないものが結構あると再認識。
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おもしろい!進化のふしぎ 続々ざんねんないきもの事典』['18年]

 「ざんねんないきもの」という切り口で、さままな生物の不思議を、楽しめるよう解説しベストセラーとなった『ざんねんないきもの事典』('16年)のシリーズ第3弾。個人的に印象に残ったのは―

ダーウィンが来た! アマミホシゾラビフグ 46.jpgアマミホシゾラフグはミステリーサークルをつくってメスをよぶ(46p)コレ、NHKの「ダーウィンが来た!〜生きもの新伝説〜」でやっていました。と言うか、円形の幾何学的な模様が海底に存在することは前から知られていたものの、誰が何のために作っているのかは長らく謎のままであったのが、2012年にNHKの「ダーウィンが来た!」のロケ(奄美大島南沖、琉球諸島近海)に同行・協力したフグ分類の第一人者で国立科学博物館の松浦啓一氏が観察した結果、新種のフグの繁殖行動の一環であることが分ったのでした。今やその海域は人気ダイビング・スポットになっています。

ナマケモノのススメ.jpgナマケモノは週1回、うんこのためにだけ木から下りる(46p)これもテレビでやっていました。調べてみたら、2011年1月3日にTBSで放送された「ナマケモノのススメ~ボクが木から降りる、たったひとつの理由~」という番組があって(制作局はMBS(毎日放送))、声の出演は小林薫、ナレーターは長澤まさみでした。20日間を超える密着取材だったそうです。でも、個人的には結構最近観た気がするので、BSなどで再放送を観たのか、或いはどこかの局で同じ趣旨のものが作られたのを観たのかもしれません(動物園で観察をして、3日目ぐらいになって木から下りて糞をしたように思う)。

バク ブラシでゴシゴシされると寝る.jpgバクは掃除ブラシでゴシゴシされると寝てしまう(96p)これもテレビでやったいましたが、どの番組か忘れたなあ(ネット緒で調べたら、テレビ朝日「林修の今でしょ!講座」という番組で「ざんねんないきもの事典」3時間スペシャルというのが 2019年6月25日に組まれ、「ざんねんな哺乳類ランキングベスト10」というのの中で紹介されたらしい)。でも、コレ、動物園で実際に見ることできる場合が結構あります。個人的には、神戸の「どうぶつ王国」で見ましたが、完全には眠らなかったものの、何となくトロンとはしていました。本書によれば、なぜ眠くなるのかは分かっていないとのことです。動物の習性はまだまだ謎の部分が多いです。

アフリカオオコノハズク.jpgアフリカオオコノハズクは敵を見つけるとやせこける(134p)これもいつか「ダーウィンが来た!」でやっていたし(この番組、なぜか出来るだけ欠かさず視ているなあ)、本物もまた「どうぶつ王国」で見ましたが、本書にもあるように、細くしたところで姿が消えるわけでもなく、"かくれんぼ"に失敗してしまったら、今度は体を精一杯大きくして、"クジャクのポーズ"で威嚇するそうです。

 今回も気軽に楽しめる1冊でした。本書のテーマである進化ということに絡めて考えると結構奥が深いのかもしれませんが、「ゾウアザラシは意味もなく石を食べる」(32p)じゃないけれど、意味はあるのだろうけれど、なぜそうするのかはよく分かっていないというものが結構あるものだと再認識しました(プロにも分からないのだから素人が考えても分かるはずはないと思うが、いろいろ想像してみるのは楽しい)。

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