〔22〕 「業績給」の適用対象と運用②-役割給・業績給・役割キャリア給の組み合わせ

〔22〕 「業績給」の適用対象と運用②-役割給・業績給・役割キャリア給の組み合わせ


● 管理職→「役割給」+「業績給」、一般職→「役割キャリア給」のイメージ図

図14.gif 役割給・業績給・役割キャリア給(または職能給)を組み合わせたスタイルをイメージ図にしました。

 この場合の役割給は、一般職の役割キャリア給(職能給)と同じく、前年度の金額をベースにした「定昇累積方式」になります。(または前年度金額×増減率の「パーセント方式」)
  
  
  
  
  
  
 
  
  
  

● 「役割給」と「業績給」を組み合わせて使うメリット

 基本給が「洗い替え方式」の役割給一本の場合、定昇を排除した100%"時価評価"の賃金体系になります。同じ等級にいて、去年S評価で今年がB評価だった人と、去年D評価で今年がB評価だった人とは、現時点での基本給は同額ということになります。

このような仕組みは短期には強いインセンティブが働きますが、社員にしてみれば、長期的な見通しという面では不安です。また、A評価をとっても、前年がS評価であれば減給となる(原則として評価間格差の分がまるまる減給となる)ため、長期にわたってのインセンティブ維持が困難となる恐れがあります。

そこで、「定昇累積方式」の役割給に「洗い替え方式」の業績給を組み合わせることで、業績による給与変動はあるものの、給与の"基底部分"は、一定の評価の累積によって少しずつ昇給していく、という長期の展望が見えるようにしたものです。
 言わば、"時価主義"と"定昇累積"の考え方をミックスしたものとなります。(ただし、役割給自体も、「定昇累積方式」であるとはいえ、役割等級ごとに上限額があるため、原資抑制機能が働いています。)


次項⇒〔23〕 成果主義賃金制度の定着のために-賃金制度の "自社適合" を図る


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This page contains a single entry by wada published on 2006年6月11日 00:52.

〔23〕 成果主義賃金制度の定着のために-賃金制度の "自社適合" を図る was the previous entry in this blog.

〔21〕 「業績給」の適用対象と運用-「役割給+業績給」が一般的。ポイント制での運用も is the next entry in this blog.

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