〔25〕 業績・成果反映型賞与の設計①-一般的なタイプ(基本賞与・業績賞与・支給係数)
● 業績反映型賞与の狙い
業績反映型賞与に狙いは、賞与原資の決定基準をつくり、人件費をコントロールしながら成果配分することにあります。
経営指標を用いて行うものを、一般に「業績連動賞与」と呼んでいます。表は、支給月数を「半期ごとの売上高対経常利益率」に連動させた例です。
● 基本賞与と業績賞与、業績賞与への評価反映のさせ方
わが国の賞与の機能が「生活保障」と「成果配分」という2つの側面を持っていることに対応して、一般的には賞与は基本賞与と業績賞与に分かれており、業績賞与の部分に会社・部門・個人の業績を反映させるようになっています。
基本賞与は全社一律の月数(係数)を用いますが、業績賞与の月数(係数)は役割等級および評価が高いほど大きくなるように設計するのが一般的です。
右表は業績賞与(成果賞与)の支給月数(係数)の「役割等級別・評価(S~E)別マトリックス」で、全社一律1ヶ月分の基本賞与に上乗せして支給する例です。
ただしこの例においては、標準的な評価(B)を下回ると上位等級の者ほど支給係数が小さくなり、基本賞与(1ヶ月分)を割り込む可能性もあることを示しており、より刺激性の強い運用方法だと言えます。