◆三交替制の社員にシフト外の勤務をさせる場合には、割増賃金をいくら払えばよいか

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Qのロゴ.gifのサムネール画像当工場では社員を三交替制で勤務させていますが、「早番」の勤務は0時~8時30分、「中番」は8時~16時30分、「遅番」は16時~0時30分で、「早・早・早・中・中・中・休・遅・遅・遅・休・休」という12日中9日勤務のサイクルとなっています。このたび「中番」要員が1人不足する日があるため、ある社員の第10日(「遅番」3日目)の勤務が0時30分に終了して7時間30分後の第11日8時から再び勤務させたいのですが、この労働に対しては、いくらの割増賃金を支払えばよいのでしょうか。就業規則上、休日労働は3割5分増し、時間外労働は2割5分増しとなっています。

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Aのロゴ.gifのサムネール画像深第10日(「遅番」3日目)の勤務後の第11日8時からの「中番」勤務は、前日の勤務の延長上にある時間外労働と考えられますので、2割5分増しの割増賃金を支払えばよいことになります。

 

 

■解説
1 休日労働なのか、前の勤務の延長上の時間外労働なのか

第10日(「遅番」3日目)の勤務終了後、7時間30分の休息をはさんでの第11日8時からの勤務が、前の勤務が延長された時間外勤務なのか、それとも休日勤務なのかという点がご質問のポイントであると思われますが、三交替制勤務における休日の取扱いに関しては、「継続24時間の休息を与えればよいとされており、その休息期間中に暦日による継続24時間がある場合には、その暦日を法定休日として取り扱う」こととなります。この場合、継続24時間が確保されなくなることになった労働をした部分が、3割5分以上の割増賃金を支払うべき休日労働になります。
ご質問のケースでは、第10日の勤務終了時刻に当たる第11日0時30分から、本来の勤務が始まる次のサイクルの第1日までの休息時間の間に、第12日0時から24時までの暦日による継続24時間の休息があり(第12日が法定休日となる)、たとえ第11日8時から「中番」勤務がはいっても、その継続24時間の休息は確保されていることになります。
この場合、第11日8時からの「中番」勤務は、前日の「遅番」勤務の延長ということになり、休日労働ではなく時間外労働になります。したがって、この勤務に対しては2割5分増しの時間外割増賃金を支払えば足りるということになります。


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2 三交替制勤務における休日と休日労働の取扱い

休日は暦日で与えるのが原則ですが、行政解釈では、三交替制勤務の場合は継続24時間の休息を与えれば、暦日によらずに休日と取り扱うことを認めています。この場合、次のように判断されます。
① 休息時間中に、継続24時間の休息が特定されている場合であって、当該継続24時間の休息が確保されている場合は、休日労働となりません。
② 休息時間中に、継続24時間の休息が特定されている場合であって、当該継続24時間の休息が確保されていない場合は、休日労働となり、3割5分以上の割増賃金が支払われます。
③ 休息時間中に、継続24時間の休息が特定されていない場合であって、当該継続24時間の休息が確保されていない場合は、確保されなくなった部分の労働につき休日労働となり、3割5分以上の割増賃金が支払われます。
④ 休息時間中に、継続24時間の休息が特定されていない場合であって、当該継続24時間の休息が確保されている場合は、休日労働となりません。


□根拠法令等
・昭26.10.7基収3962(継続二十四時間休日の場合の休日の範囲)、昭63.3.14基発150 (交替制の場合の休日)、平6.5.31基発331(法定休日における割増賃金の考え方について)

 


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