〔20〕 「業績給」の検討-洗い替え方式の「業績給」を職能給・役割給と組み合わせて使う

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● 「職能給(役割キャリア給)」「役割給」などに「業績給」を組み合わせて使う
前節で、変動型給与の導入に向けての給与体系の見直し方法として、次の4つをあげました。


20-01.gif① 職能給 + 役割給 
② 職能給 + 業績給  
③ 役割給のみ 
④ 役割給 + 業績給 
③の「役割給のみ」で変動型給与を実現するというのは、役割給を「洗い替え方式」にするということです。「洗い替え方式」というのは毎年給与をリセットする仕組みで、同じ等級にいる限り、毎年その等級のレンジ内で評価によって給与が上がったり下がったりする仕組みです。ある意味「空極の成果主義」ですが、移行に際して全員の給与をリセットしなければならないのと、運用において同一等級に留まっている間のモチベーションをどう保つかが課題となります。
そこで①のような「職能給+役割給」方式が浮上しますが、この場合は1人の社員に2つの等級制度が関係する、いわゆる「同一者2本建て(ダブルラダー)」になる煩雑さがあります。
そうすると②や④のように洗い替え方式の「業績給」を入れ、一般職は「職能給(または役割キャリア給)+業績給」、管理職は「役割給+業績給」といった組み合わせが、変動型給与を実現する現実的手法ということになります(業績給の特長の1つは、「職能給」とも「役割給」とも組み合わせ可能であるということです。下図に「職能給」と組み合わせたモデルを掲げます)。

20-02.gif


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