〔17〕 役割給「改定(昇給)テーブル」の作成③-B.「パーセント方式」とゾーンマトリックス

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● パーセント方式
③の「パーセント方式」とは、前年度の役割給に対し、役割等級・評価ごとに定めた増減率を掛けて新しい役割給を決定するものです。
従来の職能給制度では「絶対額による定昇累積方式」がほとんどです。これは、昇給額がわかりやすく、昇給原資も把握しやすいというメリットがあります。しかし一方で、等級別・評価別の増減額の設定が細かくなりがちです。よりドラスティックに評価を賃金に反映させたいのであれば、「パーセント方式」の方が良いと思います。評価と金額の間に「%」というクッションが入ることで、役割給の増減がし易くなります。ただし、「パーセント方式」は、現在の賃金が高い人の方が有利となる傾向があり、また、レンジの上限下限幅を大きめにとらないと、数回の査定ですぐに上限到達者が多発する、という事態も起こり得ます。



17-01.gif● ゾーンマトリックス
前項の問題をクリアするために、「パーセント方式」に④の「ゾーンマトリックス」の手法を用いるやり方があります。
各等級の役割給のレンジを、さらにいくつかのゾーンに分けて、同じ評価であっても、現在どのゾーンに位置しているかで改定率(昇給率)を変えるやり方です。
一般的な設定方法のほかに、ゼロベース査定の考えに基づき、一定評価以上のみ昇給対象とし、他は据え置きまたは減額という考え方もあります。大変シビアですが、原資が限られているときでも評価の高い社員には相応に報いたい、という経営者のメッセージとなります。








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