【3150】 ○ 実相寺 昭雄 「ウルトラマン(第23話)/故郷は地球 (1966/12 TBS) ★★★☆

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ファンの間で"神回"と呼ばれる回。イデ隊員(故・二瓶正也)に焦点が当てられていた。

『ウルトラマン』Episode 23.jpg「故郷は地球」dvd1.jpg.gif.jpg 「故郷は地球」ジャミラ.jpg
ULTRAMAN ARCHIVES『ウルトラマン』Episode 23「故郷は地球」Blu-ray&DVD」棲星怪獣ジャミラ

「故郷は地球」01.jpg.gif.jpg 国際平和会議に参加予定の各国の代表者が乗った飛行機や船ばかりを狙った、謎の爆破が頻発する。科学特捜隊はこの問題を解決するべく、パリ本部のアラン隊員(ピエール・ピロッツ)と一緒に捜査に乗り出す。そして、飛行機や船を破壊をしていたの「故郷は地球」02.jpgは「見えない円盤」であることがわかる。科学特捜隊はイデ隊員(二瓶正也)が開発したスペクトルα線、β線、γ線でこれを破壊。見えない円盤の中から出てきた怪獣を見て、アラン隊員はその正体を確信する。この怪獣はかつて有人衛星に乗っていた宇宙飛行士のジャミラ。つ「故郷は地球」03.jpgまり元人間だった。米ソの宇宙開発競争が盛んだった時代、ジャミラの乗った有人衛星は遭難して惑星に不時着し、その失敗を隠すために祖国はジャミラを見捨てた。過酷な宇宙環境に耐えるうちに怪獣になったジャミラ。その恨みを晴らすために、ジャミラは各国の代表者が集まる国際平和会議を狙ったのだった。祖国に見捨てられて怪獣になってしまったという悲しい過去を持つ怪獣ジャミラ。国際平和会議の会場に向けて周りを焼き尽くしながら進むジャミラに、ウルトラマンが立ち向かう―。

 '66(昭和41)年7月から'67(昭和42)年4月まで、TBS系列で毎週日曜19:00 - 19:30に全39話が放送された「ウルトラマン」の内のこの「故郷は地球」は第23話で、'66年12月18日放映。監督は実相寺昭雄、脚本は佐々木守。

シン・ウルトラマン ポスター.jpg 樋口真嗣監督の「シン・ウルトラマン」(22年/東宝)が今月[5月]公開されたところですが、CS放送の「ファミリー劇場」がそれに併せてテレビ版を放映するため、「ファンが選ぶ10エピソード」を募ったところ、アンケートで第1位となったのがこのエピソードでした(実相寺昭雄監督と脚本・佐々木守。このタッグの作品はほかにも第34話「空の贈り物」が第6位に、第35話「怪獣墓場」が第7位にランクインしている)。

●「ウルトラマン」ファンが選ぶ10エピソード(CS「ファミリー劇場」)
  第1位 第23話「故郷は地球」
  第2位 第37話「小さな英雄
  第3位 第2話「侵略者を撃て
  第4位 第33話「禁じられた言葉
  第5位 第39話「さらばウルトラマン」
  第6位 第34話「空の贈り物」
  第7位 第35話「怪獣墓場」
  第8位 第18話「遊星から来た兄弟」
  第9位 第28話「人間標本5・6」
  第10位 第1話「ウルトラ作戦第一号」

 このエピソードは、これまで行われたアンケートでも常に上位にくる所謂"神回"と呼ばれるもので、やはりジャミラが元は人間だったといことが観ている側のシンパシーを掻き立てるのでしょう。実際、かつてソ連などは、成功した宇宙飛行だけ公表し、失敗したものは隠ぺいしたのではないかとの噂もあったから、その辺りの"疑い"がモチーフになっているのは間違いないと考えられます(テレシコワなどソ連の宇宙飛行士の写真がカットバック的に挿入されている)。

「故郷は地球」二瓶.jpg.gif.jpg このエピソードの中では、昨年['21年]8月に亡くなった二瓶正也(1940-2021/80歳没)が演じるイデ隊員に焦点が当てられていますが(武器開「故郷は地球」井出・アキコ.jpg発担当でありながら、ジャミラが元人間と知って、ジャミラを倒すことを拒否する。これを咎めるのが石井伊吉(毒蝮三太夫)のアラシ隊員)、観直してみると、イデ隊員のそうした苦悩が描かれる一方で、桜井浩子演じるフジ・アキ子隊員に叱られてたじたじになったり(「イデ君」と呼ばれている)、逆に、兵器の開発中にフジ・アキ子隊員にコーヒーを差し入れて貰いちょっといい雰囲気になったする場面もあったのだなあと改めて思いました(イデ隊員、研究室ではスーツ着ている)。

「故郷は地球」22避難.jpg.gif 結局、姿を現したジャミラは農村を焼き払って人々は逃げまくるわけですが、「ウルトラマン」でこうしたゴジラ映画のような住民の避難シーンが大々的に描かれるには珍しいとのこと(みんな泥棒みたいな唐草模様の風呂敷を背負っているのが可笑しい。柱時計を抱えている人も)。ジャミラがなぜ日本に現れたかというと、日本で国際平和会議が開かれようとしていたからということで説明はつくか。

「故郷は地球」3競技場難.jpg.gif.jpg 国際平和会議の会場として国立代々木競技場第一体育館の前でロケしていて、ジャミラが出てくるシーンではそれをミニチュアで再現しているのは立派。この頃って、前の東京オリンピックが終わってまだ2年しか経っていなかったのだなあ。国際的なものを象徴するとしたら、やはり東京オリンピック関係の施設ということになったのでしょう。

「故郷は地球」4ジャミラjpg.jpg 突っ込みどころも多いですが、やはりウルトラマンのスーツアクターの古谷敏も演じていて切なさを感じたというジャミラの最期の哀れさがいちばん効いているでしょうか(水に弱いとは!)。樋口真嗣監督も、「人類を守るということが命を奪うということになるという問題にちゃんと向き合っている」と評価しています。

「故郷は地球」5.jpg「ウルトラマン(第23話)/故郷は地球」●制作年:1966年●監督:実相寺昭雄●脚本:佐々木守●特殊技術:高野宏一●音楽:冬木透●時間:30分●出演:小林昭二/黒部進/石井伊吉(毒蝮三太夫)/二瓶正也/桜井浩子/(ゲスト出演)ピエール・ピロッツ/(スーツアクター)古谷敏/(ナレーター)浦野光●放送局:TBS●放送日:1966/12/18(評価:★★★☆)●放送局:TBS(評価:★★★☆)

ウルトラマン 1966.jpg「ウルトラマン」title.jpg桜井浩子.jpg「ウルトラマン」●演出:円谷一ほか●監修:円谷英二●制作:円谷特技プロダクション●脚本:金城哲夫ほか●音楽:宮内国郎●出演:小林昭二/黒部進/石井伊吉(毒蝮三太夫)/二瓶正也/桜井浩子/平田昭彦/津沢彰秀●放映:1966/07~1967/04(全39回)●放送局:TBS

「ウルトラマン」科学特捜隊メンバーが集結 50年に感慨(2016)(左から)古谷敏、桜井浩子、黒部進、毒蝮三太夫、二瓶正也 (C)ORICON NewS inc.
『ウルトラマン』科学特捜隊.jpg

     

   




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