「●ひ 東野 圭吾」の インデックッスへ Prev|NEXT ⇒ 【2603】 東野 圭吾 『素敵な日本人 東野圭吾短編集』
短篇を長編化。意外性もさほどでもなく、2時間ドラマになるかならないかといった程度の内容。
『禁断の魔術 (文春文庫)』['15年] 『禁断の魔術 ガリレオ8』['12年]
かつて湯川が指導した、高校の物理クラブの後輩・古芝伸吾が帝都大に入学してきた。だが彼は早々に大学を中退してしまい、その影には彼の姉の死が絡んでいたらしい。その頃、フリージャーナリストが殺された。その男は代議士の大賀を執拗に追っており、大賀の番記者が伸吾の死んだ姉であったことが判明した。草薙は伸吾の姉の死に大賀が関与しており、伸吾が大賀への復讐を企んでいると警戒する。湯川はその可能性を否定しつつも、伸吾が製作したある"装置"の存在に気づいていた―。
'12年に文藝春秋から刊行された連作推理小説『禁断の魔術』(ガリレオシリーズ第8作、短編集としては第5作)で中編(250枚)「猛射つ」として発表された作品に、200枚超をした文庫オリジナル長編バージョン。
帯に作者自身の言葉として「シリーズ最高のガリレオ」とありますが、武器として出てくる「レールガン」という装置が最後までイメージできなかった感じでしょうか(ネットで調べて何となく分かったが)。
ストーリー展開としては今までも何だか同種のものがあったような印象で、となるとこの装置こそがまさに"新兵器"となるべきところ、それがイメージしにくいというのは困ったものだなあと(笑)。
意外性もさほどでもなく、2時間ドラマになるかならないかといった程度の内容に思えました。何かの待ち時間に時間潰しで読むのに丁度いいくらいだったでしょうか(実際そんな感じで読んだ)。次の長編に期待したいと思った次第です。