【2909】 ○ 実相寺 昭雄 「怪奇大作戦(第23話)/呪いの壷 (1969/02 TBS) ★★★★

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シリーズの中でも圧巻の特撮・妙顕寺炎上シーン。

23話)/呪いの壷   t.jpg 呪いの壷 怪奇大作戦ド.jpg 呪いの壷 怪奇大作戦.jpg
第23話「呪いの壷」花ノ本寿(日野統三)/松川純子(市井信子)
23話)/呪いの壷 12.jpg 京都で、老人が縁側で骨董の壺をのぞき込んだところ、目が焼かれ絶命するという奇怪な事件が発生し、その後も古い壷を買った人物が次々に謎の死を遂げる。京都府警の依頼を受け、町田警部と共に府警の鑑識を訪れたSRIのメンバーは、壷を売った店の店員の日野統三と23話)/呪いの壷 2.pngいう青年に目をつける。統三はある陶芸家の息子で、その陶芸家は店からの要望に応えて壷を作り、その壷は数百年前の値打ち物として店に並べられるのだった。統三は病に侵されていたが、そうでなければ父の後を継ぎ父と同じ贋作者となるはずだった。 父の作品にその名を冠することができない贋作者の息子として悔しさを秘め、統三はとある山中から謎の土を持ち帰る。SRIはその土を調べるが、それは光に刺激されて有害なリュート線を放射するものだった―。

23話)/呪いの壷 3.png 監督はTBS社員だった頃の実相寺昭雄、脚本は石堂淑朗。話23話)/呪いの壷 41.pngとしては不本意のまま贋作を売らざるを得なかった若者の復讐劇といったところですが、ラストでSRIに犯行を覚られ、追い詰められてとった行動が、寺1つ燃やして焼身自殺(リュート線自殺でもある)するというものでした。犯人である主人公には彼のことを心配する恋人もいたりして、ちょっと哀しい結末でした。

23話)/呪いの壷 5.jpg この寺を燃やすシーンが凄かったです。京都・妙顕寺を燃やしているのですが、燃え方があまりにリアルで、放映時には本当に火事になったと思われ、電話が殺到したとか。実際はもちろん本物の妙顕寺ではなく6分の1の模型(通常1/20サイズで作られるミニチュアを1/6サイズで作った)を燃やしているのですが、極めて精23話)/呪いの壷 901.jpg緻に作られていたため、視聴者から本物と思われたみたいです(実在の門と焼け落ちるミニチュアの伽藍を合成したりしている)。

 「光に当たると有害なリュート線を発する土」ってどう説明つけるのかなと思ったら、土を掘り出していたのは、旧陸軍の秘密研究所があったところだったという...。「戦争のたびに科学が進歩する、か」と所長の的矢が呟いてそれ以上の解明はしないところが「怪奇大作戦」らしいです(笑)。でも、シリーズの中でも圧巻の特撮・妙顕寺炎上シーンがあるので、星4つとしました。

実相寺昭雄1.jpg「怪奇大作戦(第23話)/呪石堂淑朗.jpgいの壺」●制作年:1969年(制作№16)●監督:実相寺昭雄●監修:円谷英二●制作:円谷プロダクション/TBS●脚本:石堂淑朗●音楽:玉木宏樹●出演:勝呂誉/岸田森/松山省二/小橋玲子/原保美/小林昭二/花ノ本寿/北村英三/浮田左武郎/松川純子/北原将光/西山辰夫●放送:1969/02/16●放送局:TBS(評価:★★★★)

実相寺昭雄1石堂淑朗.jpg石堂淑朗(1932-2011)
実相寺昭雄(1937-2006)

 
 
 
 
 
石堂淑朗の脚本作品(映画・TV番組)
映画
太陽の墓場』(1960年)
日本の夜と霧』(1960年)
『丹下左膳 乾雲坤竜の巻』(1962年)
『天草四郎時貞 』(1962年)
『非行少女』(1963年)
『水で書かれた物語』(1965年)
『ちんころ海女っこ』(1965年)
『女のみづうみ』(1966年)
『樹氷のよろめき』(1968年)
『無常』(1970年)
『曼陀羅』(1971年)
『哥』(1972年)
『性教育ママ』(1973年)
『任侠外伝 玄海灘』(1976年)
『暗室』(1983年)
『南極物語』(1983年)
『ジャズ大名』(1986年)
『黒い雨』(1989年)
『眠れる美女』(1995年)
『いのちの海-Closed Ward-』(2001年)

TV番組
『おかあさん』(1962年、TBS)
『三匹の侍』(1963年、フジテレビ)
『マグマ大使』(1966年、フジテレビ)
『文五捕物絵図 』(1967年、NHK)
『われら弁護士』(1968年、日本テレビ)
『風』(1968年、TBS)
『怪奇大作戦 』(1968年、TBS)
『飢餓海峡』(1968年、NHK)
銀河ドラマ 『ゼロの焦点』(1971年、NHK)
『帰ってきたウルトラマン』(1971年、TBS)
『刑事くん』第1部(1971年、TBS)
『天皇の世紀』(1971年、TBS)
『シルバー仮面』(1971年、TBS)
銀河ドラマ『霧の旗』(1972年、NHK)
『ウルトラマンA』(1972年、TBS)
銀河テレビ小説 『楡家の人びと』(1972年、NHK)
『必殺仕掛人』(1972年、朝日放送)
『赤ひげ』(1972年、NHK)
『経験』(1974年、東海テレビ)
『ウルトラマンタロウ』(1973年、TBS)
『子連れ狼』(1973年、日本テレビ)
『追跡』(1973年、フジテレビ)
『刑事くん』第3部(1973年、TBS)
『もしも...... 』(1973年、東海テレビ)
『日本沈没 』(1973年、TBS)
『ウルトラマンレオ』(1974年、TBS)
『ザ・ボディガード』(1974年、テレビ朝日)
『天下堂々 』(1974年、NHK)
『怪奇ロマン 君待てども』(1974年、東海テレビ)
『刑事くん』第4部(1974年、TBS)
銀河テレビ小説『夜の王様』(1975年、NHK)
『ザ★ゴリラ7』(1975年、テレビ朝日)
銀河テレビ小説『崖』(1975年、NHK)
『冒険』(1975年、東海テレビ)
『幼年時代』(1976年、NHK)
銀河テレビ小説『霧の中の少女』(1976年、NHK)
連続テレビ小説 『火の国に』(1976年、NHK)
『暗い落日』(1977年、NHK)
『祭ばやしが聞こえる』(1977年、日本テレビ)
土曜ドラマ 『松本清張シリーズ・棲息分布』(1977年、NHK)
『愛人』(1978年、フジテレビ)
『飢餓海峡』(1978年、フジテレビ)
『混声の森』(1978年、TBS)
銀河テレビ小説『わかれ道』(1978年、東海テレビ)
少年ドラマシリーズ 『七瀬ふたたび』(1979年、NHK)
『家路~ママ・ドント・クライ』(1979年、TBS)
『ウルトラマン80』(1980年、TBS)
『同心暁蘭之介』(1981年、フジテレビ)
火曜サスペンス劇場 『愛の報酬』(1983年、日本テレビ)
ザ・サスペンス 『悪霊の午後』(1983年、TBS)
『復讐するは我にあり』(1984年、TBS)
火曜サスペンス劇場『水の迷路』(1984年、日本テレビ)
火曜サスペンス劇場『描かれた女』(1985年、日本テレビ)
水曜ドラマスペシャル 『欲ばり家の人々』(1986年、TBS)
『それぞれの旅立ち』(1988年、TBS)
『ヒロシマ 原爆投下までの4か月』(1996年、NHK)

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