【2054】 ○ ピーター・スミス 「バーナビー警部(第25話)/背徳の絆」 (03年/英) (2004/11 キングレコード【DVD】) ★★★☆

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バーナビーの指摘のように愉快犯に近く、その意味でも、犯人は壊れ過ぎていたという印象。

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 dvd.jpgバーナビー警部(第25話)/背徳の絆 01.jpg バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 8.jpg
バーナビー警部「背徳の絆」第25話 [DVD]」"Midsomer Murders" Death and Dreams

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 title.jpgバーナビー警部(第25話)/背徳の絆 院長.jpg うつ病の治療を受けていたマーティンが射殺死体で発見される。自殺を装っていたが体内から薬物が検出され、バーナビーは他殺の線で捜査を開始、マーティンが通っていた病院の、バーナビーの知り合いの女性院長ジェーンを訪ねるが、その後病院の関係者が次々と殺される―。

 第25話「背徳の絆」は、精神病院が舞台で、当然のように怪しげな人物がいますが、大体、怪しげな人物は犯人ではないというバーナビー警部(第25話)/背徳の絆 02.jpgのがこのシリーズのパターン。では一体犯人なのかという思いで観ていましたが、結局最後まで判らなかったなあ。犯人が壊れ過ぎていたというのもあるかも。遂にはバーナビーまで狙われ、「犯人は犯行を愉しんでいる」と、バーナビーもご機嫌斜め(犯人にクスリを飲まされたため気分も優れないわけだが)。

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 03.jpgバーナビー警部(第25話)/背徳の絆 7.jpg 犯人は犯行を問い詰められても悪びれた様子もなく、実は過去に父親も殺していたわけで(バーナビーの異常者のモードに合わせた訊き方が興味深い)、特にブラスバンド狂いの薬局店主を殺害する時の様子は、よくこれを再現映像化したものだと(英国のTVコードは緩い?)。それにしても精神科医であるジェーンは、全く気が付かなかったのか。犯人が判ったと伝えられても、誰が犯人か思い当るフシは無かったみただけれど。

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 05.jpg ロープ屋などから大量のロープが盗まれたりした謎は、連続殺人にロープが絡んでいたため、女性院長を守ろうとした患者の一人がそれを隠そうとしてやったわけか。病者特有の偏執的な思い込みはともかく、わざわざ推理をややこしくするような場所に隠さんでくれと言いたくなります。

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 04.jpg バーナビーの娘カーリーの久しぶりの登場で(移動図書館は地域奉仕活動の一環?)、トロイは彼女の前でいいところを見せようとする一方、バーナビーと女性院長の親密度にも気になって、結局、「僕も刑事だ」と彼女の前で自らの人間観察力をアピールしつつも、余興でスプーン伴奏の妙技を見せたぐらいで、事件推理にはいいところ無しでした。カーリーとのキスシーンはあったものの、カーリー初の死体発見で、そうした雰囲気もぶっ飛んでしまったし、上司であるバーナビーからは、死体発見現場にカーリーと二人でいたことについて、露骨に不愉快だと言われてしまう始末です。

 一方、バーナビーが最後に妻ジョイスの助けを借りるところは、「やっぱり奥さん一筋」ということを視聴者にアピールした演出だったのかな。

バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 6.jpg 振り返ってみれば、妹が「ママのこと好き?」とバーナビー聞いたりしたのは、カマをかけてきたわけか。怖いね。面白かったけれど、病院の事務長といい薬局店主といい、その殺害は副次的なもので、動機的にはやや弱いか。どちらかというと、バーナビーの指摘するように愉快犯に近く、その意味でも、犯人は壊れ過ぎていたという印象です。

MORETON, NR. THAME, OXFORDSHIRE used as Martin's home (the first victim)
バーナビー警部(第25話)/背徳の絆 ロケ.jpg「バーナビー警部(第25話)/背徳の絆」●原題:MIDSOMER MURDERS:DEATH AND DREAMS●制作年:2003年●制作国:イギリス●本国上映:2003/01/10●監督:ピーター・スミス●製作:ブライアン・トゥルー=メイ●脚本:ピーター・J・.ハモンド●撮影:ダグ・ハロウズ●時間:102分●出演:ジョン・ネトルズ/ダニエル・ケイシー/ジェーン・ワイマーク/ローラ・ハワード/バリー・ジャクソン/イズラ・ブレア/スチュアート・バンス/フィリップ・フォックス/ペルディータ・ウィークス●DVD発売:2004/11●発売元:キングレコード(評価:★★★☆)

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