【1729】 ○ 武藤 騤雄 『基本英単語連想記憶術―天才の記憶術』 (1979/08 青春新書) ★★★☆

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中学英単語を網羅。向き不向きはあるが、自分としては「語呂合わせ」記憶術の"推奨派"。

基本英単語連想記憶術2.jpg 『基本英単語連想記憶術―天才の記憶術 (青春新書)英単語連想記憶術 第1集.jpg 英単語連想記憶術 第2集.jpg 『英単語連想記憶術〈第1集〉―心理学が立証した必須4000語の獲得 (青春新書)』 『英単語連想記憶術〈第2集〉―笑いながら獲得する必須3000語 (青春新書)』〔新版'98年〕

基本英単語連想記憶術.JPG 著者(故人)の『英単語連想記憶術(第1集・第2集)』('74年/青春新書)には、かつて高校生時代に大変お世話になり、今は2色刷りとなったそれぞれの新装改定版('98年/青春新書)を手元に置いていますが、この『基本英単語連想記憶術』は、中学校で学ぶ基本単語を集めたもので、こちらの方の改定版は出されていないようです。

 第1章「最重要語」276語、第2章「重要語」449語、第3章「必須語」300語、第4章「常識語」435語という構成で、慣用語300を含めると全1,600語。これだけ覚えれば、中学英語では十分ではないかな(超難関高校のマニアックな入試問題に挑もうとするならばともかく)。

 第3章の「必須語」までが語呂合わせで覚えるやり方になっていて、それぞれの章の中で、名詞、動詞、形容詞...といった具合に品詞ごとにグループ化され、更にその中でそれぞれアルファベット順になっています。

 各単語に、中学1年生から3年生までの学年別ランクに沿って、①から③の番号が振ってあるのも親切、'79年の初版ですが、学年別に習う英単語の変遷はあまり気にしなくてもいいのでは。

 第1章「最重要語」、第2章「重要語」は、部分的にですが、語呂合わせに関連したイラストも入っていて、これが記憶する際の大きな助けとなります。

 こんな簡単な単語までわざわざ語呂合わせで覚える必要があるのかとか、発音やイントネーションが誤って記憶されるとか、いろいろ批判はありますが、個人的には、自分としては連想記憶術の"擁護派"であり"推奨派"です。

 記憶術には人によって向き不向きがあり、いろいろ試してみたうえで、結局「語呂合わせ」が一番しっくりきたという人も結構いるのでは。発音やイントネーションは、それはそれで、語呂を覚える際に意識しておけばいいことではないかと(そうすると、むしろ語意と発音の両方を一時に覚えられるメリットがある)。

 何でもかんでも語呂合わせで覚えさせようとするのではなく、外来語などは第4章「常識語」に括られていて、前置詞など用法が多岐に渡るものも、この章で解説されています(若干だが、第1章から第3章にある単語で、「外来語」ではないが「常識語」ではないかと思われるものもあったりはしたが、それはそれで、意味を知っていれば新たに語呂で覚える必要がないだけの話)。

 英語学習のやり始めで英語が嫌いになるケースの最大要因は、やはり覚えなければならない英単語が多すぎて、学習についていけないということにあるのではないかと。

 英単語の記憶法には、語源や接頭語・接尾語の意味などからグループ化して覚える方法もあるけれど(森一郎の『試験に出る英単語』も、一部この方法を用いている)、中学生にはやや難しいと思われ、結局、ある程度は、こうした「力技」で覚えてしまうしかないのでは。

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