【996】 ○ 飯田 勲/今泉 吉典/古川 晴男 『少年少女学習百科大事典11 動物 (1961/04 学習研究社) ★★★☆

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個人的に懐かしい本。「事典」というより「図鑑」に近い。

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『少年少女学習百科大事典 11 動物』['61年/学習研究社]    古川 晴男(1907-1988)

 学研が'56年に会社として初めて刊行した百科事典(同タイトル全13巻)を前身とする『少年少女学習百科大事典』(全21巻)は、'61年から'62年にかけて刊行されたもので、ちょうどこの頃、百科事典ブームというのがあったようです。箱入りでクロス地のビニールカバーがついていて高級感があり、社会科編と理科編にわかれていますが、子どもの頃は理科編が特に面白く感じました。

少年少女 学習百科大事典 14 理科編 天文・気象.jpgA9☆少年少女学習百科大事典15/理科編・地球のすがた.jpg その中でも「11 動物」は、カラーイラストが豊富で大いに引き込まれ、「事典」ではあるが「図鑑」的であるように思われます。その他には「12 植物」「14 天文・気象」「15 地球のすがた」などにハマった覚えがあり(太陽系の起源を解説した「潮汐説」「隕石説」のイラストなどスゴイ迫力を感じた)、要するにこれ、カラーイラストの多い順に関心を持って読んだということになるのかも知れません。

少年少女学習百科大事典11.jpg この「11 動物」はかなり読み込み(眺め尽くし)、他の動物図鑑などを読む契機にもなりましたが、今時の"図鑑"だったら多分、単独で1巻となるであろう「昆虫」も、この百科事典では「動物」の中に組み込まれていて、但し、これがなかなか詳しいです。

 ショウリョウバッタ、クビキリ、ハラビロカマキリ、ギンヤンマ、エンマコウロギ、カマドウマ、ツマグロヨコバイといった掲載されている昆虫たちが、昔はまだまだ身近にいたように思い、そうした昆虫に対する親近感も、かつてはわりあい自然に持てたと思います。

 思えば、この事典の編集委員の中に昆虫学の大家・古川晴男博士(1907-1988)がいたわけで(だから昆虫に多くのページを割いている?)、古川博士のポケット版の昆虫図鑑もかつて愛用しました。現在、偕成社版『少年少女ファーブル昆虫記』(全6巻)を持っていますが、これを訳しているのも古川博士。岩波文庫だとびっちり活字が詰まって全10巻なので、こっちの方がとっつき易そうかも...(子ども用に買った本に大人になって懐かしさから再びハマまるパターンだなあ)。

ポケット採集図鑑 「こんちゅう」0.jpgポケット採集図鑑 「こんちゅう」1.jpgポケット採集図鑑 「こんちゅう」2.jpg小学館の原色図鑑②昆虫ポケット版.jpg


 
 
 
 
 
 
 

古川晴男:監修 『原色図鑑ポケット版 ② 昆虫』 [小学館] 

古川晴男:監修 『ポケット採集図鑑 「こんちゅう」』 [学研](1959年初版)

           

少年少女学習百科大事典 11 動物.jpg

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