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美しい写真とわかりやすい解説。ヒトは星から出来ているのだ。
ハッブル望遠鏡によるものを含む天体カラー写真と、太陽系や銀河系、宇宙についての解説で構成されています。
写真が美しい。カラフルで立体感があるのです。写真で毛や米粒や煙柱にしか見えないようなものが、長さ何千光年とか、この中に銀河がいくつもあるとか、気の遠くなるような話。
野本陽代さんの解説も一通り天体物理学の基本を押さえて、かつわかりやすい。「すべての星の一生は重力との戦い」とか「太陽の八倍以上の質量を持つ星の一生は駆け足」とか、なるほどという感じ。
もしこの世に超新星というものが無ければ、新元素も誕生していなっかたので、われわれは生まれてこなかったとも。
ヒトは星から出来ているのだ。
(本書より)
《読書MEMO》
●すべての星の一生は重力との戦いである(自らの重みと水素を燃やすことによる内部圧力とのバランス)。中心部が燃え尽きると、星は太る(赤色巨星)。あるところまで膨らむと、太陽のような小さな星の場合、外部のガスを放出して(惑星状星雲)中心部がむき出しになる(白色矮星)(172p)
●太陽の八倍以上の質量を持つ星の一生は駆け足。赤色巨星となった後、大爆発を起こす(超新星・「客星」)。カニ星雲は超新星の名残り(179p)
●1987年、大マゼラン星雲に超新星が出現した(182p)400年ぶりの超新星爆発
●もしこの世に超新星が存在しなければ、そもそも私たちが生まれてくることはなかっただろう(新元素を作った)(187p)
●謎の天体クエーサーは、大きさは太陽系程度で明るさは銀河系の100〜1000倍。何がクエーサーのエネルギー源になっているのか。ブラックホールである(214p)