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「不完全な人間が、不完全性を認めながらもがんばりつづける」という姿勢が大事であると。
『新版 カウンセリングの話』 (2004/01 朝日選書)
カウンセリングの入門書ですが、カウセリングの働きが、カウンセラー自身にとっての深い意味の発見であることを示唆する本となっています。
まずカウンセリングの定義や理論前提を充分に解説し、続いてX理論・Y理論やマズローなどのカウンセリングに関する「人間観」と、来談者中心療法や論理療法などの「理論」を、それぞれバランスよく網羅しています。
読者の理解を深めるために突っ込んだ説明もなされていますが、著者の考えを述べている部分はその旨を明記していて、入門書として適切でそれでいて内容の薄っぺらさはありません。
最終章では著者のカウンセリング観、カウンセラーに求められる資質などが述べられていますが、「不完全な人間が、不完全性を認めながらもがんばりつづける」そういう姿が身についたとき、カウンセラーは真の援助者になれるのではないか、というその考えに頷かされます。
《読書MEMO》
●マグレガーのX理論(人間なまけもの論)・Y理論(人間信頼論)
●マズローのD(dificiency=欠乏)心理学とB(being=人間存在)心理学(29p)
欲求五段階説(31p)
1.生理的欲求/2.安全の欲求/3.所属と愛の欲求/4.承認の欲求/5.自己実現の欲求
●カウンセリングの理論
1.精神分析
2.特性因子理論 (F・パーソンズ.)
3.来談者中心療法 (C・ロジャーズ)
4.行動療法(系統的脱感作)
5.論理療法 (A・エリス)
6.ゲシュタルト療法 (F・パールズ)
7.TA(交流分析)(エリック・バーン)