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ネーミング企画者必携だが、普通にパラパラ読んでも雑学的に面白い。
『13か国語でわかる新・ネーミング辞典』 ('05年) 『8か国語対照 最新ヒット商品をつくるネーミング辞典』 ('91年新書版/'00年改訂版)
様々なジャンルのキーワード3,550語についての〈英・仏・独・伊・西・希・羅・露・葡・蘭・中・韓・刺〉の13か国語対照辞典ですが、最後の「刺」って何?
本書の前身として、ネーミング用キーワード3,500語を分野別に配列した、英語、仏語、独語、イタリア語、スペイン語、ギリシャ語、ラテン語、ロシア語の8カ国語対照の『ヒット商品をつくるネーミング辞典』('91年初版・'00年改訂版/学習研究社)があり、個人的にはネーミングにも使用しましたが、普通に辞書として使ったりもし、あとはパラパラめくって読んでいるのが結構楽しいという感じでしした。
その後PART2として、英語、ポルトガル語、オランダ語、中国語、韓国語、アラビア語の6か国語対照のものが'03年に出されており、今回はその2冊を合体させたもので、本のヴォリュームとしては従来の1冊分とさほど変わらず、分野別から50音順になり、別に分野別索引もあり使いやすくなっています(「刺」はアラビア(亜剌比亜)語だった)。
エスペラント語が無いとか、アジア系言語をもっととか、いろいろな要望はあるかも知れませんが、ネーミング企画をする人にとっての商業ネーミングにおける最大公約数的需要は満たしているので、必携ではないでしょうか。
一般の人が雑学的興味で読んでも、なかなか面白いのではと思います(言語学に興味のある人ならなおのこと)。
今回「ヒット商品をつくる」というのがタイトルから消えていて、巻末付録に〈名づけに使える日本の古語&方言〉を収録しているところをみると、子どもやペットの名付けに『ヒット商品をつくる〜』を使った人が結構いたのかなあ。
そのためにわざわざ辞典を買うの?という声もあるかもしれないけれど、自分の会社を創るときに買ったという人もいますから、使う回数の問題ではなく、思い入れの大きさの問題でしょうね、きっと。