【168】 △ 岩永 嘉弘 『すべてはネーミング (2002/02 光文社新書) ★★★

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読みやすいが、一般の人が応用するのは難しい面も。

すべてはネーミングa.jpgすべてはネーミング.gif 『すべてはネーミング』光文社新書 〔'02年〕

 "売れる"ネーミングとは何かを、自らの経験をベースに、読みやすい語り口で説いています。また、ネーミングの"売り込み"におけるプレゼンテーションの重要性にも触れていて、広告宣伝の世界を垣間見ることができます。
コピーライターの発想2.jpg
 以前に、業界の草分け的存在である土屋耕一氏の『コピーライターの発想』('84年/講談社現代新書)という本を読んで、なかなか面白かったのですが、土屋氏の弟子第一号を自認する著者も、すでにベテランの域に(何だか職人の系譜という感じ)。

 「11PM」の企画で「ふんどし」に名前をつける話などは面白いけれど、ちょっと年代を感じます。
 洗濯機の「からまん棒」や新宿「MyCity」、雑誌「saita」などもこの人の仕事。
 六本木ヒルズに新規出店('01年11月)した食品スーパーマーケット(FOO:D magazine)のネーミングの話もあります。
 本書にはありませんが、「新生銀行」「JAL悟空」なども著者が手掛けたもので、トップランナーとしての息の長さを感じます。

 都市型スーパーマーケット「FOO:D magazine」のそのネーミングに至るまでの話は、名付け作業以前のマーケティングの重要性を感じました。
 西友が展開する店ですが、店舗内に「SEIYU」のロゴは一切使われてませんね。この高級スーパーは。

 それと、特に感じるのは、近年の仕事に共通する、ロゴなどのビジュアルの重要性でしょうか。
 こうなってくると、専門家と職人のコラボレーションの世界で、興味深くはあるものの、一般の人が応用するのは難しい面もあるかもしれません。

、体系的な入門書ではないけれど、こうした本をキッカケにコピーライターを目指す人もいるのだろうなあという気はしました。

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This page contains a single entry by wada published on 2006年8月17日 18:49.

【167】 ○ 中川 佳子 『「情報を見せる」技術―ビジュアルセンスがすぐに身につく』 (2003/07 光文社新書) ★★★☆ was the previous entry in this blog.

【169】 ○ 横井 惠子 『ネーミング発想法』 (2002/02 日経文庫) ★★★☆ is the next entry in this blog.

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