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「ブログ」隆盛の今日においては"鮮度落ち"の内容か。
「野口悠紀雄Online」
『ホームページにオフィスを作る』光文社新書〔'01年〕
本書の肝は、第2章の冒頭にある「ホームページは自分だけが使うつもりで作るとよい」ということです。
本書が刊行された時点('01年)では画期的な提唱でしたが、「ブログ」隆盛の今日においては、根底部分ではすでに多くの人が実践しているものとなっています(本書を読んで「ブログ」を始めたという人もいるかと思いますが)。
もちろん第3章の「ノグラボ」「野口悠紀雄Online」に見る、利用者とのイントラクションなどの有効な活用方法は今読んでも示唆に富むものですが、誰もがすぐにできて、かつ同じ効果が期待できるというものでもありません。
むしろやや自己宣伝的で、一般読者への落とし込みが充分なされていない分、著者の『「超」整理法』シリーズなどと比べ不親切さを感じました。
『「超」整理法』シリーズ1〜3('93年・'95年・'99年/中公新書)を読んだ流れで本書を手にしましたが、どの本においても著者の先見性を感じるとともに(そのことは認めます)、近著から順番に賞味期限が切れていくのではないかという皮肉な思いがしました。
本書も、現時点での有効性で評価するのはちょっとキツイかもしれません。
「ホームページは自分だけが使うつもりで作るとよい」という発想の先駆性に対して星1つプラスしたつもりですが、自分のホームページの宣伝的であることに対して(この手の本は他にも結構あるが)星1つマイナス、といったところでしょうか。