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時代を感じる部分もあれば、今もって得るところがある部分もある。
『続「超」整理法・時間編―タイム・マネジメントの新技法』中公新書 〔95年〕 『「超」整理法3―タイム・マネジメント』中公文庫
前著『「超」整理法』(中公新書)が'93年、本書が'95年の刊行ですが、やはり前著の「押し出しファイリング」というのはある意味強烈だったなあと。
それに比べると本書は、タイムマネジメント全般を扱っていて、「押し出しファイリング」の復習みたいな章もあり、やや焦点が定まっていない印象を受けます。
だだ、時間管理を軸とした仕事の進め方についての指摘などには鋭いものがあります。「中断しない時間帯を確保する」など。
でも、実際の問題は、それができる状況かどうかということも大きいのではないでしょうか。「TO DOリストの作成」然りです(ん?これは意志力の問題かナ)。
電子メールに関する当時としては慧眼だったその便利さの指摘も、今や誰もが当然のように享受しています。
むしろ、ファックスの「受信紙にメモして送り返す」などの利用法は、今もって使える(だだし、電子メールでも同じことはできる)。
また電話を「問題だらけの連絡手段」とこき下ろしていて、終章で携帯電話を使用する際のマナーの社会的ルールを確立せよと言っているのも、電車内で携帯電話を使うビジネスマンのCMが流れていた当時のことを考えると先駆的だったのかも知れません。
【2003年文庫化[中公文庫(『「超」整理法3―タイム・マネジメント』)]】