【063】 ○ シェル・リアン 『MBA式 面接プレゼン術 (2005/08 英治出版) ★★★☆

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新卒者よりもキャリアを生かした転職を考えている人に役立つ本か。

MBA式 面接プレゼン術.jpg 『MBA式 面接プレゼン術』 (2005/08 英治出版) Executive Coaching.jpg

 トップMBAの面接プレゼン術を紹介した本ということで、米国企業における面接はどんな点にポイントを置いて実施されていうのかという興味で読んでみました。

 書かれている内容はオーソドックスで、米国においても、マナー(礼儀)から来る第一印象やパーソナリティ(人柄)などは重要で、応募者は予備面接の段階からその辺りをバッチリ見られているのだなあと。
 企業研究などの事前準備が大切であることも、日本の場合と同じです。
 履歴書を書くに当って、日本とはフォーム自体がやや異なるわけですが、先ず応募者は、「面接官から見てどういう人が理想的か」というチェックリストを作れというのは、日本でも通じる良いアドバイスだと思いました(日本の"就活本"の場合、「自己分析」からスタートしていたりするものが多い)。

 巻末の想定問答集も含め、良いやりとりの事例を中心にとりあげていて、悪い例はほとんど載っていないのもいい(日本の"就活本"の場合、悪い例はリアリティをもって数多く紹介されていて、良い例は少なくて現実味も無く、読んだ応募者が禁制事項ばかり頭に入り萎縮してしまうのではと、老婆心ながら思ってしまうものもある)。

 「自分がふさわしいか」ということが重要なのでなく、「自分がふさわしいということをどう伝えるか」を重視していて、著者はハーバード・ビジネス・スクールの学生を対象とした面接指導員をしていた人であることを考えれば納得がいきます。
 本書に「自分探し」などいう言葉は出てこず、要するにMBAホルダーが専門外の職種を希望することはまず無いし、そうした意味では、新卒者よりもキャリアを生かした転職を考えている人に役立つ本かと思いますが、巷に溢れる"就活本"に何か違和感を覚えている新卒者の方も読んでみる価値はあるかも。

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This page contains a single entry by wada published on 2006年8月13日 12:34.

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