【048】 △ 金津 健治 『"人事評価"に勝つ! (2002/04 宝島社新書) ★★☆

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評価される側にすれば、この本で"勝つ"のは難しい?

人事評価に勝つ 新書.gif
"人事評価"に勝つ!』 宝島社新書 〔'02年〕   人事評価に勝つ.bmp

 著者は目標管理・人事考課の専門家であり、本書では人事評価に派生する様々な問題を具体的にとり上げていますが、これは企業で人事評価に携わる人が、自分自身が留意すべき事柄をチェックする用にも使えると思いますし、人事部サイドで考課者訓練を実施する際の参考書としても使えると思います。
 事実、本書は著者が実施した考課者訓練(考課者研修)を素材にした事例が多いようです。

 でも、ここで1つ一般読者の立場で疑問に思うのは、考課者研修に参加するのは主にマネージャーはないかということです。
 マネージャーにとっての「紙上考課者訓練」的意味合いは本書にはあるかと思いますが、評価される側の一般社員にとっては、「ウチの会社の管理職にも、これぐらいキチンと考課者研修を受けさせてくれよ」という感想に止まるかも。

 事実、実際に評価される側の一般社員がとることが出来る対応策として本書にあるのは、
  「上司との充分な話し合いを」
  「自らの働きぶりをPRせよ」
  「人事部門に見直しを提案しては」
  「自分を腐らせず仕事に取り組む」
 といった類のものが多くなっています。
 こうしたアドバイスだけで"勝て"と言われても...。
 
 会社や上司の行う人事考課に"勝つ!"つもりで本書を買った人には、ややフラストレーションの残る内容だったかも知れません。

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