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テレビ版の方はテレビ版の方で、独自の世界を確立してしまった感じ。

Father Brown Complete Series 2 - BBC.jpgThe Pride of the Prydes father brown.png the shadow of the scaffold father brown 2.png
Father Brown Complete Series 2 [DVD] /S2 #3 "The Pride of the Prydes" /#4 "The Shadow of Scaffold"

The Pride of the Prydes.jpgブラウン神父 2-3-1.jpg 貴族のプライド家の領地を案内するツアー中、ガイド役を務めるオードリーが矢で射殺される事件が発生する。オードリーは教会でプライド家について調査をしていて、彼女のおせっかいを疎む人物は多かった。魔女に呪われているという言い伝えのあるプライド家がひた隠す秘密にブラウン神父(マーク・ウィリアムズ)が挑む―(第3話"The Shadow of Scaffold")。

ブラウン神父 2-3-3.jpg BBC「ブラウン神父」シーズン2(全10話)の本国放映は2014年1月で、日本では第1話・第2話が'14年5月、第3話以降は8月に放映されました(その際に、シーズン1(全10話)とシーズン2第1話・第2話も再放送された)。

ブラウン神父 2-3-2.jpg この第3話は、連続殺人の最初の殺人の動機がさっぱり分からず、従って犯人も見当がつきませんでしたが、動機はあって無いようなものだったなあ。魔女の呪いは、プライド家の長子に連綿と効いていたわけかあ。精神障害に対する偏見があるように感じられるのがやや引っ掛かりました。

 最初の殺人の犯人が2番目の犯人と同じでも良かったかとも思いましたが、そしたら2番目の殺人は起きなかったことになるのか。人の作った話にケチをつけるのは簡単だけど、いじるとなると難しいね(評価★★★)。

ブラウン神父 2-4-0.jpg 夫アイバン殺しの容疑で逮捕されたバイオレットの元を、ブラウン神父は告解を聞くために訪れる。しかし、バイオレットは潔白を訴え、妊娠していると告げる。事件の真相解明に乗り出した神父は、精肉店を営む一家が事件に関わっていると確信する。特にアイバンの母親はバイオレットを憎んでいた。フェリシアは、週に1度、彼女を癒す目的で朗読に訪れていた―(第4話"The Shadow of Scaffold")。

ブラウン神父 2-4-2.jpg 第4話は面白かった、と言うか、ヒロインをヒロインとしてパターンで観てしまたったため、最後に真犯人が捕まった後に、その"ヒロイン"であるところのバイオレットについて明かされた事実というのが意外でした。サリバン警部補は事件の全容解明よりもとにかく早いところ犯人を縛り首にしたいという感じだなあ。

ブラウン神父 2-4-1.jpg 一方のブラウン神父はバイオレットの秘密を鋭く見抜いたわけですが、結局、サリバン警部補には話さず自分で裁いてしまっていたなあ。尼さんにしちゃったわけ。"大岡裁き"と見做すには結構ビミョーな裁定でした。でも、まあそれなりに楽しめましたけれど(評価★★★☆)。

 テレビ版はブラウン神父は原作のようにあちこち旅せず、ホームグランドに腰を落ち着けてしまっている分、50年代のイギリスの田舎町の風情や人々の暮らしぶりがじっくり味わえるという利点があるようにも思います

 そもそも原作の時代設定は20世紀初頭なのですが、それを50年代に置き換えているということもあって、テレビ版の方はテレビ版の方で、独自の世界を確立してしまった感じでしょうか。まあ、気楽に観ることができてそこそこ楽しめる(時にケチもつけてみたくなったりする)シリーズではあります。

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神父と前任・新任それぞれの警部補との関係性の部分が、それぞれにおいて楽しめたか。

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Father Brown Complete Series 2 - BBC [DVD] /Father Brown | S2, E1: The Ghost in the Machine
ブラウン神父 s2-1.jpg ビクター・マッキンレー家に呼ばれたブラウン神父は、夫人のシャーロットから"悪魔祓い"をしてほしい、と依頼される。シャーロットは、屋敷に幽霊がいて、突然物が動き出したりする、と言うのだ。実は、シャーロットには妹が居るが、9年前から行方不明になっていた―(第1話"The Ghost in the Machine")。

ブラウン神父 s2-2.jpg デンバーズ療養所を脱走したフィリックスは、「殺人...」と呟いて意識不明に陥る。サリバン警部補に止められながらも、療養所に不審を抱いたブラウン神父は自ら調査に乗り込んでいく。後日、フィリックスの葬儀が行われるが、フィリックスが突然息を吹き返す―(第2話"The Maddest of All")。

 BBC「ブラウン神父」シーズン1(全10話)の好評を受けて製作されたシーズン2(全10話)は、本国放映では2014年1月に月金のベルトで2週間に渡って一挙放映されましたが、日本ではAXNミステリーで、この第1話("The Ghost in the Machine")と第2話("The Maddest of All")のみ(Director:Matt Carter)、'14年5月に先行放映されました。

 本国でも人気が定着し、シーズン3の制作も決定しているようですが、もうマーク・ウィリアムズのブラウン神父像をはじめ、TVシリーズ独自の世界が確立されている印象で、原作のどの作品に該当するのか追いかけてもあまり意味がないのかも(シーズン1も半分はオリジナルだったし、シーズン1の時から"based on the character created by G.K. Chesterton"とはなっていたが)。

 第1話の原題の「機械の中の幽霊」という言葉は、デカルトの、内的に省察する自己のドグマ(身体=機械から切り離された内省する自己=幽霊)に関するギルバート・ライル(Gilbert Ryle, 1900-1976)による批判の表現として有名ですが(ライルは、デカルトの身体と心の二元論を嘲笑して、我々は機械(身体)の中に住む幽霊(心)なのだと表現した)、ライルがそのことを著した『心の概念』を発表したのは、1936年にG・K・チェスタトンが亡くなった、その13年後の1949年。

The Ghost in the Machine.jpg タイトルが大仰な割には結末はやや拍子抜けではあったけれど(事件と言うより事故だったわけか)、バレンタイン警部補が最後に警部に昇進してロンドンに赴任することになり、それまで事件の解決に際して先を越されてばかりで良くは思って神父に対して、自分が昇進できたのはブラウン神父のお蔭であることを素直に認めて礼を言うのが清々しく、同じMiss Marple   They Do It With Mirrors - コピー.jpgくBBCで1984年から1992年にかけて放映されたジョーン・ヒクソン主演の「ミス・マープルシリーズ」の終盤第11話「魔術の殺人」('91年)で、スラック警部が警視に昇進する前にミス・マープルにぎこちなく礼を言った場面を想起しました(評価★★★☆)。

サリバン警部補.jpg そして、第1話のエンディングで、ブラウン神父にあまりいい感情を抱いていない風の新任サリバン警部補が、第2話では本格的に事件を担当することになります。う~ん、これも犯人は大体読めてしまうし、事件そのものはイマイチだった気がしないでもないですが、サリバン警部補がバレンタイン警部補の最初の頃と同じく、ブラウン神父の事件への介入を嫌いながらも、ブラウン神父が療養所に患者として潜入しようと仮病を使ったのに対し、咄嗟にそれに合わせるような行動を取って神父の入院を後押ししたところなどは、意外と柔軟だったというか目的合理主義者であるような印象を受けました(後で、本当は逮捕するところだと忠告はしていたが)(評価★★★☆)。

 事件そのものはイマイチでしたが、神父とそれぞれの警部補との関係性の部分が、それぞれにおいて、まあまあ楽しめた2作でした(☆はその分のオマケといったところか)。

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待っていれば事件の方が向こうからやってくる"農耕民族"的なブラウン神父という印象か。

Father Brown Series 1 [DVD] [2013].jpg2「ブラウン神父」シリーズ.jpg マッカーシー夫人.jpg バレンタイン警部補.jpg
Father Brown Series 1 [DVD] [2013]

ブラウン神父」固定メンバー 2 - コピー.jpg 「ブラウン神父」のBBCによる新シリーズの第5話から第10話。神父(マーク・ウィリアムズ)をはじめ、事件解決のため村の噂話や情報を入手する秘書的なおばさんのマッカーシー夫人(ソーチャ・キューザック)、家政婦のポーランド娘スージー、その恋人で運転手のシド、有閑マダムっぽいフェリシアなど、ブラウン・ファミリーは固定されていて、ブラウン神父と競合し、いつも神父に先を越されて苦々しい思いをしているバレンタイン警部補(ヒューゴ・スピアー)も毎回登場、1時間枠ということもあって、まあ、安心して気楽に観ることができるシリーズといった感じでしょうか。

第6話「キリストの花嫁」.jpg 第6話「キリストの花嫁」(The Bride of Christ)(Director:Ian Barber)は、同名の邦題原作が見当たりません。教会で修道女シスター・マグダレンが突然倒れて死亡、バレンタイン警部補やブラウン神父は、青酸中毒死を疑う。確認したところ修道院内にワイナリーがあり、ワインの中の銅や鉄を除去するために薬品が大量に置かれていることを知る―。
 犯人の犯行動機に同情の余地はあるけれど、無実、と言うより無辜の人が亡くなっているため、引き起こした結果の責任はあまりに重いという結構キツイ話でした。後味はイマイチ(評価★★★)。

第7話「「悪魔の塵」.jpg 第7話「悪魔の塵」(The Devil's Dust)(Director:Dominic Keavey)も、同名の邦題原作が見当たりません。村のルースという少女は子供の頃から、背中にアザのような症状が出ていたが、ルースの主治医エバンズは急に辞めてしまう。ルースは、友達からも伝染病と誤解され無視されていた。さらに父親ジェフリーの研究が症状の原因だと噂されていた―。
 作中に、放射能への理解が誤っている場面があるため、番組の冒頭に「1950年代が舞台なので」ということで視聴者に理解を求めるテロップが出てきましたが、ドラマを作っているのは現代でしょう(問題ありだなあ)。プロット的にはまあまあですが、殺人が無かったね(★★★☆)。

第8話「死者の顔」.jpg 第8話「死者の顔」(The Face of Death)(Director:Matt Carter)も、同名の邦題原作が見当たりません。ダニエルの父親が車に轢かれて数週間後に死亡。ダニエルは運転していたマーガレットに「罪を償え」と電話をする。夫のパトリックは警察に連絡しようとするが、マーガレットは忘れたい過去だと対処しない。ある日、2人の家でチャリティパーティが開催される―。
 パーティなどやっている場合かという気もするけれど、金持ちの日常習慣なんだろなあ。殺人が無かった第7話の反動か、今度の犯人はバンバン殺していくねえ。でも、最初のは純粋に交通事故だったということでしょうか? ある種、「叙述トリック」と言えるかも(評価★★★☆)。

第9話「市長とマジシャン」.jpg 第9話「市長とマジシャン」(The Mayor and the Magician)(Director:Dominic Keavey)も、これも同名の邦題原作が見当たりません。市長ウィリアムと妻のエレノア、娘のキャサリンが村を訪れ、マッカーシー夫人は張り切ってイベントを指揮し、市長一家を盛大に迎える。市長は、スージーが暮らすポーランド人収容施設にポーランド人小学校を建てるプロジェクトに賛同していた―。
 ドンデン返しがあるのかと思ったら、無かった。ちょっとストレートすぎる印象も。このドラマ版のブラウン神父は、生きている者は誰でも悔い改めれば許してしまうね。マッカーシー夫人の旦那さんが登場し、復縁話にウェイトがかかった感じ(★★★)。

第10話「青い十字架」.jpg 第10話「青い十字架」(The Blue Cross)(Director:Ian Barber)は、原作では第1短編集『ブラウン神父の童心』(The Innocence of Father Brown、1911年刊行)の第1話と同名タイトル。ブラウン神父に「泥棒を捕えるには十字架を見張れ」という手紙が届く。すぐに教会に飾られた青い十字架を見に行くと、十字架の横に「F」と刺繍されたハンカチを見つけ、「フランボウ」という指名手配中の泥棒が青い十字架を狙っていると警部補らに告げる―。
エルキュール・フランボウ.jpg 後に改心してブラウン神父の手足となる大泥棒エルキュール・フランボウが登場。やっと原作と同じタイトルのものが出てきたかと思ったら、かなり原作を改変しているような印象を受けました。犯人当て(要するにフランボウが化けているのは誰かということ)が主題になっていて、但し、神父がそれを見破る根拠などは原作を踏襲していたりもします(評価★★★☆)。

3 DVD Box Father Brown Complete Series 1.jpg 完全に「ブラウン・ファミリー」を背景に「ブラウン vs.バレンタイン警部補」という構成になっているので、全体を通して、事件に対して"狩猟民族"的に動き回るブラウンと言うより、待っていれば事件の方が向こうからやってくる"農耕民族"的なブラウン神父という印象でしょうか。ドラマとして気軽に楽しむ分には悪くないけれど、中には、あまりにあっさりし過ぎているのもあったかな。

 マーク・ウィリアムズのブラウン像は、原作とは異なる独自のものといった印象ですが、宗教がモチーフになっている場面では重厚感があって、そう悪くないと思いました。元々ややクセのある俳優と言えばそうであり、人によって好き嫌いは分かれると思いますが、演技力はあるのでは。

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ちょっと軽めだが、プロットに無理が無い印象。アットホーム感のあるブラウン神父像。

Father Brown Series 1 [DVD] [2013].jpg「ブラウン神父」固定メンバー1.jpg ブラウン神父の童心.jpgブラウン神父の童心 (創元推理文庫)
Father Brown Series 1 [DVD] [2013]

 かつて英国ITVでケネス・モア主演の「Father Brown」が全13話放送され(1973年)、好評を博しましたが、こちらの「ブラウン神父」はBBCによる新シリーズ。本国で今年(2013年)1月に10日連続で10話放映され、これまた平均で20%台後半の高視聴率で、第2シーズンの制作が内定したとのことです。日本では、今年10月にAXNミステリーで、2日に分けて5話ずつ一挙放映されました。

ブラウン神父の童心 (1959年) (創元推理文庫).jpg 原作者のG・K(ギルバート・ケイス)・チェスタトン(Gilbert Keith Chesterton、1874‐1936)はコナン・ドイル(1859‐1930)、モーリス・ルブラン(1864‐1941)などとそう年代的に変わらないわけですが、このシリーズでは時代を1950年代に置き換え、また、全てのエピソードにおいて、マッカーシー夫人(神父の秘書?)、バレンタイン警部補など数名のメンバーを固定的に配置し、アットホームな仕上がりになっているでしょうか。ブラウン神父を演じるマーク・ウィリアムズ(「ハリー・ポッター」の親友ロン父親役でお馴染み)は、原作と違って恰幅がいいですが、自転車を愛用し、蝙蝠傘を手放さないないのは同じ(但し、蝙蝠傘の方は邪魔になったのか、だんだん持っていない場面が結構多くなる)。
ブラウン神父の童心 (1959年) (創元推理文庫)

 第1シーズンの10話は、G・K・チェスタトンの1911年刊行の第1短編集である『ブラウン神父の童心』(The Innocence of Father Brown)にある話に基づいているようですが、翻訳のタイトルとドラマのタイトルが一致するのは半分ぐらいで、あとの半分はオリジナルなのか、別の短編集からの翻案なのか、個人的にはよく分かりませんでした。

ブラウン神父1.jpg 第1話「神の鉄槌」(The Hammer of God)(Director:Ian Barber)は、『ブラウン神父の童心』所収のものと同じ邦題。ブラウン神父は、ボーハン牧師が新しい時計台をお披露目するパーティーに参加していた。一方、牧師の弟であるノーマンは、招待されていないにもかかわらず、パーティーに現れ、周囲の人に悪態をつくき、更に、シメオン・バーンズとケンカを始める―。
 犯人は意外ですが、犯行はやや大雑把というか、鐘が命中しなかったら...と思ったりもするのですが、これ、兄弟の順番が入れ代わっているのを除いては、犯行手口等は原作通りなんですね(評価★★★)。

ブラウン神父2.jpg 第2話「飛ぶ星」(The Flying Stars)(Director:Ian Barber)も、『ブラウン神父の童心』所収のものと同じ邦題。貴族の令嬢、ルビー・アダムズの誕生日パーティーに招かれたブラウン神父とマッカーシー夫人は、バスに乗り遅れたので、領地を横切って邸宅に向かっていた。しかし、到着すると家政婦のスージーから、誕生日パーティーは中止になったと聞かされる―。
 劇中殺人というやつですか(その部分は未遂に終わったが)。若い2人の結婚を思想・身分の違いから反対していた親が、最後に2人の結婚を認めるラストは心地よい(評価★★★☆)。

ブラウン神父3.jpg 第3話「狂った形」(The Wrong Shape)(Director:Dominic Keavey)も『ブラウン神父の童心』所収のものと同じ邦題。ブラウン神父は、レナード・クィントン主催の詩の朗読会に招待され、屋敷には妻マーサの他に、レナードの愛人と噂されるバイオレット、弁護士のハリスがいた。朗読会が始まり、バイオレットはレナードとの関係を匂わす詩を読み、動揺したマーサは席を立つ―。
 アガサ・クリスティもそうですが、医者や弁護士って出てくるなり怪しい。すでに自殺者している者を首吊りに掛けるというのは、犯人に御大層なことでと言いたくなります(評価★★★)。

ブラウン神父4.jpg 第4話「木の中の男」(The Man in the Tree)(Director:Dominic Keavey)は、同名の邦題原作が見当たりません。ある日、絵を描こうとフェリシアが森を歩いていると、頭上からうめき声が聞こえ、見上げると負傷した男が下着姿で木に引っ掛かっていた。その頃、ブラウン神父とマッカーシー夫人は、ドイツからの訪問者フランク神父を駅で出迎えていた―。
 推理のプロットは面白かったです。クリスティは神父や牧師を犯人にすることは無かったけれど、チェスタトンはアリ。神父が主人公でありながら、結構、牧師や神父を悪者にしているなあ(元ナチスとは!)。本物の神父の前で神父になり切るのは無理。最後、ブラウン神父は犯人に逃走の機会を与えたの?(評価★★★☆)

ブラウン神父5.jpg 第5話「アポロの眼」(The Eye of Apollo)(Director:Matt Carter)は、『ブラウン神父の童心』所収のものと同じ邦題。アポロ教会という信仰集団が現れ、パンフレットを村中に配ったため、ブラウン神父はマッカーシー夫人と集会に参加する。集会では、アポロ教会の創始者ケイロンが、戦争で負傷した際に、太陽を通して神からの啓示を得た話を語り始める―。
 こんな胡散臭い教祖がいる教団によく信者になる人がいるなあと思うけれど、この手の新興宗教は日本にもいくらでもあるからなあ。身内が洗脳されてブラウン神父もやや焦り気味ですが、宗教対決的な局面もあって、かなり押し出しの強いブラウン像になっている印象です(でも、事前にちゃんと教祖の経歴の裏を取っている)。教祖は、色情狂であるとともに、脳の器質的障害による異常者でしたね。犯行の手口はミエミエでしたが、新興宗教 vs.ブラウン神父という素材が面白かったです(評価★★★★)。

 元が短編であるせいか、時間が60分ドラマに収める形になっているためか、ちょっと軽いかなという感じで、それはG・K・チェスタトンの原作を読んでも感じられることかもしれません。コナン・ドイルなどは、短編も結構密度が濃いけれど、一方で、現代に置き換えるとややキツイ面もあり(同じくBBC制作の「SHERLOCK(シャーロック)」は、そこのところを割り切って思い切り現代風にアブラウン神父」固定メンバー 2.jpgレンンジしている)、一方のG・K・チェスタトンは、当時の社会観の影響は受けているとはいえ、意外とプロット的には現代に置き換えても(このドラマの場合、50年代だが)無理がないかなという印象を、ドラマを観て改めて思いました。原作は結構、神父が自ら断罪してしまう司法的な役割も果たしてしまっているものがあったはず(エルキュール・ポアロも同様のことをしているが)。また読み直してみようっと。

「ブラウン神父」 Father Brown(英国BBC 2013~) ○日本での放映チャネル:AXNミステリー(2013~)

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