中村登(1913-1981/67歳没)監督の1963(昭和38)年公開作で、川端康成の同名小説を忠実に映画化した文芸ロマンス。原作は川端康成が「朝日新聞」に1961(昭和36)年10月から翌1962(昭和37年)年1月まで107回にわたって連載したもので、1962年6月新潮社刊。京都各地の名所や史蹟、年中行事が盛り込まれた作品で、国内より海外での評価が高く、ノーベル文学賞の授賞対象作とされる作品です。(1968(昭和43)年、川端康成は日本人として初めてノーベル文学賞を受賞する。しかしその当時、受賞対象の作品名は発表されず、50年間非公開となっていた。ようやく2016(平成28)年に受賞作品が公開され、スウェーデンアカデミーは、受賞対象は「古都」(The Old Capital)であり、「まさに傑作と呼ぶにふさわしい」と絶賛した。(2017.1.4 日本経済新聞))
「恐怖劇場アンバランス Blu-ray BOX」(2016年リリース) 「恐怖劇場アンバランス」●監督:鈴木清順/藤田敏八/長谷部安春/山際永三/神代辰巳/森川時久/黒木和雄/満田かずほ/鈴木英夫/井田探●監修:円谷英二●特撮:佐川和夫●制作年:1969年8月~1970年4月●制作:円谷プロダクション/フジテレビ●脚本:田中陽造/小山内美江子/若槻文三/市川森一/山崎忠昭/滝沢真里/満田かずほ(禾+斉)/山浦弘靖/上原正三●音楽:冨田勲●解説:青島幸男●放映:1973/01~04(全13回)●放送局:フジテレビ
文久2年(1862年)の江戸に隣接する品川宿。お大尽を装って遊郭旅籠の相模屋で豪遊した佐平次(フランキー堺)は、金が無いのを若衆の喜助(岡田真澄)に打ち明けると居残りと称して相模屋に長居を決め込み、宿の主人(金子信雄)と女将(山岡久乃)は働いて宿代を返すとの佐平次の申し出を渋々承諾する。遊郭の売れっ子、こはる(南田洋子)、おその(左幸子)は互いに相手を罵り合っていたが、ある日遂に大喧嘩になって廓中を暴れまくり、中庭まで転げ落ちて凄まじい女の戦いを繰り広げる。そうした中、佐平次は下働きから女郎衆や遊郭に出入りする人々のトラブル解決に至るまで八面六臂の活躍をし、果てはこの旅籠に逗留する高杉晋作(石原裕次郎)ら攘夷派の志士たちとも渡り合う。様々な出来事の末に佐平次は体調を悪くするが、それでもなお「首が飛んでも動いてみせまさぁ」と豪語する―。
"Sun in the Last Days of the Shogunate″ (幕末太陽傳) 1957
南田洋子(24歳)・菅井きん(31歳)・左幸子(27歳)
1957(昭和32)年公開の川島雄三(1918-1963/享年45)監督作で(川島雄三はこれが最後の日活映画となった)、脚本はチーフ助監督も務めた今村昌平と田中啓一が川島雄三と共同で執筆したもの。ストーリーはオリジナルですが、材として、古典落語「居残り佐平次」から主人公を拝借し、「品川心中」「三枚起請」「お見立て」「「明烏」などの数多くの落語の要素を物語の随所に織り込んでいます。
事件の背後にはスペクターの影があり、ボンドはタイガー田中の助けを得てスペクターの秘密基地に潜入、宿敵ブロフェルド(「大脱走」('63年)、「刑事コロンボ/別れのワイン」('73年)のドナルド・プレザンス)と対決するというシリーズの第5作。原作はイアン・フレミングによるシリーズ第11作で(ハヤカワ・ポケット・ミステリの邦訳タイトルは『007号は二度死ぬ』)、脚本は、イアン・フレミングと親交のあったロアルド・ダール(ティム・バートン監督「チャーリーとチョコレート工場」 ('05年/米)として映画化された『チョコレート工場の秘密』の作者)であり、「女性を3人出し、最初の女はボンドの味方で敵方に殺され、2番目の女は敵の手先でこれも殺され、3番目の女は殺されず映画の終わりにボンドがものにするように」というのがプロデューサーの指示だったそうですが、ほぼその通りに作られています。
Mie Hama as Kissy Suzuki in "You Only Live Twice"(1967)
最初は日本に潜入したボンドをリードする公安エージェントの女性役が浜美枝で、ボンドが地方に行って出会う海女のキッシー鈴木の役が若林映子だったそうで、この配役は「キングコング対ゴジラ」('62年/東宝)を観て浜を知ったスタッフからの若林映子と併せての指名だったとのことです(若林映子は個人的には「宇宙大怪獣ドゴラ」('64年/東宝)などでリアルタイムで見た。浜美枝と若林映子は「国際秘密警察鍵の鍵」('65年/東宝)でも共演している)。ところが浜美枝の語学力ではボンドをリードする公安エージェント役が務まらないということで、若林映子がエージェント(アキという役名になった)を演じ、浜美枝の方がキッシー鈴木役になったとのこと。但し、海女役になった浜美枝は、ロケ地に来て潜れないということが判明し、ショーン・コネリーに同伴していた妻のダイアン・シレント(彼女は子供の頃から泳ぎが得意で潜水も長時間できた)が、映画でキッシーが潜るシーンはスタントするなどしたとのことで、撮影に際しては結構ドタバタだった面もあったようです。
Akiko Wakabayashi in James Bond film You Only Live Twice (1967)
ニューオータニ(Osato Chemical & Engineering Co., LTD.(大里化学工業)になっている。)
都内並びに日本の各所でロケを行っているという点では、昭和40年代前半の日本の風景を映し出していて貴重かも。都内では、旧蔵前国技館、銀座四丁目交差点、ホテルニューオータニなどで、地方では富士スピードウェイ、神戸港、 姫路城、鹿児島県坊津町などでロケをしています。日本的なものを都会と地方、現代と伝統の両面からピックアップしている意欲は買えますが、一方で、姫路城で手裏剣で塀を傷つけたりするなどのトラブルも生じさせています。
桜井浩子/若林映(あき)子 in 「ウルトラQ/クモ男爵」('66年/TBS)
ホテルのパーティに招かれた6人の男女客たちが、霧深い夜道を車を連ねて帰路に着く途中、竹原(鶴賀二郎)が誤って沼に落ちる。助けようとした一平(西條康彦)も深みにはまり、後続車の万城目淳(佐原健二)と江戸川由利子(桜井浩子)、葉山(滝田裕介)と今日子(若林映子)が辛じて救出。霧が深くこれ以上車で先へ進めないので、淳たちはずぶ濡れの北原と一平をかかえて途方に暮れるが、沼の向う側に灯のついた洋館を発見、そちらに向かう。洋館の中は何十年も放置され荒れていたが、階上の方へ淳が行ってみると、そこで巨大なクモに突然襲われる。驚いて階投を転がり降りた淳は、九十年前いたという蜘蛛男爵の館みたいだと言う。その頃、地下のワイン倉庫にいっていた葉山は、例の巨大なクモに襲われ傷つく。淳たちは、はじめてここがまさに蜘蛛男爵の館であることに気づき、館から逃げ出そうとするが―。
007 wa nido shinu (1967) 「007は二度死ぬ」●原題:YOU ONLY LIVE TWICE●制作年:1967年●監督:ルイス・ギルバート●製作:ハリー・サルツマン/アルバート・R・ブロッコリ●脚本:ロアルド・ダール●撮影:フレディ・ヤング●音楽:ジョン・バリー●主題歌:You Only Live Twice(唄:ナンシー・シナトラ)●原作:イアン・フレミング●時間:117分●出演:ショーン・コネリー/丹波哲郎/若林映子/浜美枝/ドナルド・プレザンス/島田テル/カリン・ドール/チャールズ・グレイ/ツァイ・チン/ロイス・マクスウェル/デスモンド・リュウェリン/バーナード・リー●公開:1967/06●配給:ユナイテッド・アーティスツ (評価:★★★☆)
「天井桟敷の人々」●原題:LES ENFANTS DU PARADIS●制作年:1945年●制作国:フランス●監督:マルセル・カルネ●製作:フレッド・オラン●脚本:ジャック・プレヴェール●撮影:ロジェ・ユベール/マルク・フォサール●音楽:モーリス・ティリエ/ジョセフ・コズマ●時間:190分●出演:アルレッティ/ジャン=ルイ・バロー/ピエール・ブラッスール/マルセル・エラン/ルイ・サルー/マリア・カザレス/ピエール・ルノワール●日本公開:1952/02●配給:東宝●最初に観た場所:池袋文芸坐(82-03-21)(評価:★★★★)●併映:「ネオ・ファンタジア」(ブルーノ・ボセット)
「切腹」ポスター in 小津安二郎「秋刀魚の味」
「切腹」の原作は滝口康彦(1924-2004)の武家社会の虚飾と武士道の残酷性を描いた作品です。映画化作品にも、かつて日本人が尊んだサムライ精神へのアンチテーゼが込められているとされていますが、井伊家の千々岩求女への対応は、武士道の本筋を外れて集団サディズムになっているように感じました(同時に斎藤勘解由は、千々岩求女を自らの出世の材料にしようとしたわけだ)。ストーリーはシンプルですが骨太であり(脚本は橋本忍)、観る側に、何故半四郎が介錯人に指名した3人が何れもその日に出仕していないのかという疑問を抱かせたうえで、半四郎がまさに切腹せんとする庭先の場面に、半四郎の語る回想話をカットバックさせた橋本忍氏の脚本が巧みです。
「恐怖劇場アンバランス Blu-ray BOX」(2016年リリース) 「恐怖劇場アンバランス」●監督:鈴木清順/藤田敏八/長谷部安春/山際永三/神代辰巳/森川時久/黒木和雄/満田かずほ/鈴木英夫/井田探●監修:円谷英二●特撮:佐川和夫●制作年:1969年8月~1970年4月●制作:円谷プロダクション/フジテレビ●脚本:田中陽造/小山内美江子/若槻文三/市川森一/山崎忠昭/滝沢真里/満田かずほ(禾+斉)/山浦弘靖/上原正三●音楽:冨田勲●解説:青島幸男●放映:1973/01~04(全13回)●放送局:フジテレビ
煙突から赤い煙が上がるシーンなども衝撃的でした。モノクロ画面に合成着色するというこの手法は、「椿三十郎」('62年)で椿の花だけカラーで映すというアイデアが実行出来なかったのをこの作品で実現したものだそうで、「踊る大捜査線 THE MOVIE」('98年)でもオマージュとして引用されました。その他にも、カメラのアングルやカメラワークなどで優れた効果を生んでいるシーンが多くあり、この作品を改めて観ると、最近の邦画はもっと先人の知恵を活かして工夫した方がいいのではないかと思ったりもします。
スサノオの声は住田知仁(現・風間杜夫、1949年生まれ)が担当。前作「安寿と厨子王丸」に比べて非常に躍動的で、とりわけ、八叉の大蛇と天早駒(アメノハヤコマ)に跨るスサノオの空中戦シーンは半年かけて作画されたもので、原画1万枚超、300カット、日本アニメーション史上に残る名場面とされています(アメリカでは1964年に"The Little Prince and The Eight-Headed Dragon"の題で公開)。ゴジラ映画の伊福部昭が担当した音楽も相乗効果として効いているように思います。
左から久里千春(アカハナ)、川久保潔(タイタン坊)、住田知仁(スサノオ)、岡田由起子(クシナダ姫)
「わんぱく王子の大蛇退治 Blu-ray BOX(初回生産限定)」(2020) 「わんぱく王子の大蛇(おろち)退治」●制作年:1963年●監督(演出):芹川有吾●製作:大川博●脚本:池田一朗/飯島敬●演出助手:高畑勲/矢吹公郎 ●撮影:石川光明/菅原英明●原画監督:森康二●原画:古沢日出夫/熊川正雄/大塚康生/永沢詢/奥山玲子ほか●音楽:伊福部昭●時間:86分●声の出演:住田知仁(現・風間杜夫)/岡田由起子/久里千春/木下秀雄/篠田節夫/友部光子/山内雅人/木下秀雄/風祭修一/新道乃里子/川久保潔/巌金四郎/八木光生/山内雅人/古賀浩二●公開:1963/03/21●配給:東映(評価:★★★★)
「007は二度死ぬ」●原題:YOU ONLY LIVE TWICE」●制作年:1967年●監督:ルイス・ギルバート●製作:ハリー・サルツマン/アルバート・R・ブロッコリ●脚本:ロアルド・ダール●撮影:フレディ・ヤング●主題歌:You Only Live Twice(唄:ナンシー・シナトラ)●原作:イアン・フレミング●時間:117分●出演:ショーン・コネリー/丹波哲郎/若林映子/浜美枝/ドナルド・プレザンス/島田テル/ カリン・ドール/チャールズ・グレイ/ツァイ・チン/ロイス・マクスウェル/デスモンド・リュウェリン/バーナード・リー●公開:1967/06●配給:ユナイテッド・アーティスツ (評価:★★★☆)
「007は二度死ぬ」 若林映子
創作の要素はあるとは言え、この「祭りの準備」という映画には、原作者(中島丈博)が過去に振り切ってきた諸々に対するノスタルジーが詰まっている感じがします(東京への"脱出"行を果たした江藤潤と、それが出来ないでいる原田芳雄という対比構造になっている)。
竹下景子 in 「祭りの準備」(1975)[下写真]
竹下景子(1953年生まれ、当時22歳)の映画デビュー2作目、主演級は初で、桂木梨江(1955年生まれ、当時20歳)も映画デビュー2作目。この作品は竹下景子のヌードシーンで話題になることがありますが、主人公の青年に夜這いした際の下着姿と引き続く火事の炎の向こうにチラッと見える全裸(半裸?)姿程度で(この頃の彼女は結構コロコロ体型、よく言えばグラマラスだった)、この後清純派で売り出し、"お嫁さんにしたい女性No.1"などと言われたために以降全くスクリーン上では脱がなくなり(「天の花と実」('77年/テレビ朝日)ではヌードを拒否した)、そんな経緯もあって「祭りの準備」のこのシーンの付加価値が出たのかも? むしろ、この作品で大胆なヌードを見せたのは「中島家」の末娘で男達の性欲の捌け口となっている狂女を演じた桂木梨江の方で、彼女はこの演技で第18回ブルーリボン賞新人賞、第49回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞にノミネートされています。
桂木梨江/原田芳雄 in 「祭りの準備」(1975) 主演の江藤潤(1951年生まれ)も、映画初主演の割には良い演技をしていたように思います。その後も、「帰らざる日々」('78年/日活)、「純」('80年/東映セントラルフィルム)などの作品に出演していますが、主演の「純」は東映出身の横山博人監督の第一回作品で、'78年4月に完成したものの国内公開の目途の立たぬまま翌年度のカンヌ映画祭に出品され、新人監督の登竜門「批評家週間」オープニング上映作品に選出され、以後、ロンドン映画祭、ロサンゼルス映画祭に招待されるなど高い評価を得ため、'80年に一般公開となったという作品。
大谷直子 in 「肉弾」(1968)[下写真]
女優のデビュー時乃至デビュー間もない頃のスクリーン・ヌードという点では、「高校生ブルース」('70年/大映)の関根(高橋)惠子(1955年生まれ、当時15歳)、「旅の重さ」('72年/松竹)の高橋洋子(1953年生まれ、当時19歳)、「十六歳の戦争」('73年制作/'76年公開)の秋吉久美子(1954年生まれ、当時19歳)、「恋は緑の風の中」('74年/東宝)の原田美枝子(1958年生まれ、当時15歳)、「青春の門(筑豊篇)」('74年/東宝)の大竹しのぶ(1957年生まれ、当時16歳)、「はつ恋」('75年/東宝)の仁科明子(亜季子)(1953年生まれ、当時22歳)などがありますが(これらの中では、関根惠子と原田美枝子の15歳が一番若くて、仁科明子の22歳が竹下景子と並んで一番遅いということになる)、個人的には、'05年に亡くなった岡本喜八監督の「肉弾」('68年/ATG)の大谷直子(1950年生まれ、当時17歳)が鮮烈でした。
第17作「ゴジラ vs ビオランテ」('89年)は、バイオテクノロジーによってゴジラとバラの細胞を掛け合わせて造られた超獣ビオランテが登場し、一般公募ストーリー5千本から選ばれたものだそうですが(選ばれたのは「帰ってきたウルトラマン」第34話「許されざるいのち」の原案者である小林晋一郎の作品。一般公募と言ってもプロではないか)、確かに植物組織を持った怪獣は、「遊星よりの物体X」('51年/米)(「遊星からの物体X」('82年/米)のオリジナル)の頃からあるとは言え、随分と荒唐無稽なストーリーを選んだものだと...。
第18作「ゴジラ vs キングギドラ」('91年)は、南洋の孤島に生息していた恐竜が核実験でゴジラに変身したという新解釈まで採り入れており(ここに来てゴジラの出自を変えるなんて)、ゴジラが涙ぐんでいるような場面もあって、また同じ道を辿っているなあと(この映画、敵役の未来人のUFOが日本だけを攻撃対象とするのも腑に落ちないし、タイム・パラドックスも破綻気味)。
第17、第18作は大森一樹監督で、いくらか期待したのですが、かなり脱力させられました(第18作「ゴジラ vs キングギドラ」で怪獣映画の中での土屋嘉男を見たのがちょっと懐かしかったくらいか。山村聰も内閣総理大臣役で出ていたけれど)。この監督は商業映画色の強い作品を撮るようになって、はっきり言ってダメになった気がします。大森一樹監督の最高傑作は自主映画作品「暗くなるまで待てない!」('75年/大森プロ)ではないでしょうか。神戸を舞台に大学生の若者たちが「暗くなるのを待てないで昼間から出てくるドラキュラの話」の映画を撮る話で、モノクロで制作費の全くかかっていない作品ですが、むしろ新鮮味がありました(今年['08年]3月に、大森監督によってリメイクされた)。
結局、ゴジラ・シリーズは'04年の第28作をもって終了しますが、「ゴジラ」シリーズ全体での観客動員数は9,925万人で、「男はつらいよ」シリーズ全48作の合計観客動員数7,957万人を上回り、歴代で最も観客動員数多い劇場映画シリーズとされています('16年7月29日に「ゴジラ」シリーズの第29作、国内では「ゴジラ FINAL WARS」('04年/東宝)以来約12年ぶりの日本製作のゴジラ映画として「シン・ゴジラ」が公開され、8月1日までに観客動員71万人となり、「ゴジラ」シリーズが累計観客動員数で1億人突破した)。
「ゴジラ vs ビオランテ」●制作年:1989年●監督・脚本:大森一樹●製作:田中友幸●音楽:すぎやまこういち(ゴジラテーマ曲:伊福部昭)●時間:97分●出演:三田村邦彦/田中好子/小高恵美/峰岸徹/高嶋政伸/高橋幸治/沢口靖子(特別出演)/永島敏行(友情出演)/久我美子(友情出演)●公開:1989/12●配給:東宝(評価:★☆)「ゴジラvsビオランテ [DVD]」
久我美子(大和田圭子官房長官 ※友情出演)/永島敏行(山本精一技術部長 ※友情出演)/沢口靖子(白神源壱郎博士の一人娘・白神英理加 ※特別出演)
「ゴジラ vs キングギドラ」●制作年:1991年●監督・脚本:大森一樹●製作:田中友幸●音楽:伊福部昭●特技監督:川北紘一●原作:香山滋●時間:103分●出演:中川安奈/豊原功補/小高恵美/西岡徳馬/土屋嘉男/山村聰/佐原健二/時任三郎/原田貴和子/小林昭二/佐々木勝彦/チャック・ウィルソン/ケント・ギルバート/ダニエル・カール/ロバート・スコットフィールド●公開:1991/12●配給:東宝 (評価:★☆)
本書『邦画ベスト150』には、赤瀬川順・長部日出雄・藤子不二雄A氏らの座談会や、映画通が選んだジャンル別のマイベスト、井上ひさしの「たったひとりでベスト100選出に挑戦する!」といった興味深い企画もありますが、メインの「ベスト150」は、1位が「七人の侍」で、以下「東京物語」「生きる」「羅生門」「浮雲」と続く"まともな"ラインアップとなっています。また、井上ひさしの「たったひとりでベスト100選出に挑戦する!」も、第1位が「七人の侍」で、あと「天国と地獄」「生きる」と黒澤作品が続きます(因みに「七人の侍」は、1954年度「キネマ旬報ベストテン」第3位だったが、本書の10年後発表の「キネマ旬報オールタイムベスト・ベスト100日本映画編(1999年版)」では第1位(下段参照))。 Shichinin no samurai(1954) 「七人の侍」('63年/東宝)
「魚影の群れ」●制作年:1983年●監督:相米慎二●脚本:田中陽造●撮影:長沼六男●音楽:三枝成章●テーマソング(唄):原田芳雄/アンリ菅野「Bright Light,in the Sea」(作曲:玉置浩二)●原作:吉村昭「魚影の群れ」●時間:135分●出演:緒形拳/夏目雅子/佐藤浩市/十朱幸代/矢崎滋/三遊亭円楽/レオナルド熊/石倉三郎●劇場公開:1983/10●配給:松竹富士●最初に観た場所:テアトル新宿 (84-02-12)(評価★★☆)●併映「居酒屋兆治」(降旗康男)
Zero no shôten (1961) 「ゼロの焦点」●制作年:1961年●監督:野村芳太郎●脚本:橋本忍/山田洋次●撮影:川又昂●音楽:芥川 也寸志●原作:松本清張●時間:95分●出演:久我美子/高千穂ひづる/有馬稲子/南原宏治/西村晃/加藤嘉/穂積隆信/野々浩介/十朱久雄/高橋とよ/沢村貞子/磯野秋雄/織田政雄/永井達郎/桜むつ子/北龍二(本編では佐々木孝丸がキャストされている)/稲川善一/山田修吾/山本幸栄/高木信夫/今井健太郎/遠山文雄●劇場公開:1961/03●配給:松竹●最初に観た場所:銀座・東劇(野村芳太郎特集)(05-08-13)●2回目:北千住・シネマブルースタジオ(20-08-24)(評価★★★★)
動物、美術、ビジネス、映画、犯罪から文学、医療、軍事、スポーツ、音楽、娯楽、政治まで、20余りの分野の「ベスト」を、分野ごとの専門家にその専門家自身の「独断と偏見」で選んでもらったものです(原題:The Best of Everything:A Guide To Quality For Those Who Know How To Appreciate It,1980)。
3000メートル滑るところを2000メートルで転倒してこれを「成功」と言えるかどうか分かりませんが、標高6000メートルの急斜面でアイスバーンに突っ込んで転倒して更に露岩にぶつかって死ななかったのは「奇跡」とも言えます。この「エベレスト大滑降」を再編集した英語版作品"The Man Who Skied Down Everest"('75年/石原プロ・米→カナダ)は、カナダの映画会社が石原プロから版権を買い取り台本・音楽等を再編したもので、'75年に米アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞していて、これがカナダ映画史上初のオスカー受賞作品となっています。三浦雄一郎氏の狂気染みた挑戦に外国人もたまげたのか?
三浦雄一郎氏(2002年) 映画パンフレット 「エベレスト大滑降」 製作/監修 銭谷功 スキー探検隊 石原慎太郎/三浦雄一郎/藤島泰輔/加藤幸彦/安間荘 語り手 芥川隆行